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今すぐ仕事を辞めたい!意志を伝えて即日退職できるのかを解説

多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
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今すぐに仕事を辞めたいと思うくらい、ストレスなどで体調を崩し、職場に行くのさえつらいと感じている人もいるでしょう。一般的には1ヶ月〜2ヶ月程度前に辞めることを伝えるべきとされていますが、今すぐ辞めることは可能なのか気になりますよね。

結論としては、即日退職することは可能です。しかし、すべての人ができるわけではありません。この記事では、即日退職できる場合やできない場合、退職の流れを解説しています。できるだけ円満な退職にするために、ぜひ参考にしてください。

この記事は書籍『 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 』の関連コラムです。

仕事を今すぐ辞めたい!即日退職は可能?

さっそく、即日退職が可能かどうかを見ていきましょう。

辞める意向を表明してから2週間は必要

正社員の場合、辞める意向を2週間前までに申し出なければならないと法律で決められています。つまり、即日退職をすると法律違反となってしまうのです。

ただ、この法律では辞める意向を表明してから2週間は在籍しなければならないとしていますが、仕事をするかどうかは定めていません。このため、2週間分の有給休暇を取得したり、欠勤扱いにしたりできれば、実質的には即日退職の形にできるでしょう。

欠勤する場合は、必ずその旨を会社に伝える必要があります。どうせ辞めるからと言って無断欠勤をしてしまうと、損害賠償請求や懲戒解雇される可能性が出てくるからです。懲戒解雇になると退職金がもらえなくなったり、次の仕事を探すときに不利になったりすることも。会社への連絡は忘れないようにしましょう。

また、会社が即日退職に合意すればその日に辞めることも可能ですが、交渉は必要となるでしょう。パートやアルバイトでも、契約期間が決められていなければ正社員と同じ扱いとなります。

体調不良・介護・パワハラなど特別な事情があれば可能

やむを得ない特別な事情があれば即日退職が可能です。特別な事情とはおもに以下の3つがあげられます。

  • 家族の病気の看護や介護
  • 本人の体調不良
  • 会社側の重大な過失

家族の病気の看護や介護
自分以外に看護や介護をする人がいない場合は、特別な事情として認められます。ただ、休職や在宅勤務などでの対応を求められることもあるでしょう。

本人の体調不良
心身の病気により働くことができない状態だと判断されれば、即日退職が可能です。働けない理由がある人を無理やり引き止めることは労働基準法の違反となるため、働けないほどの体調不良の場合は即日退職を認めてもらいやすいでしょう。
ただし、看護や介護の場合と同様に、休職を勧められる場合もあります。

会社側の重大な過失
ハラスメント・いじめ・長時間労働など会社側に過失がある場合も即日退職が認められます。つらいですが、記録などで残しておくとよいでしょう。

これらの事情を伝えれば即日退職が可能になりますが、状況に応じて会社側との話し合いは必要です。

雇用形態によっては1年以上勤務していれば即日退職できる場合も

雇用期間が決まっている契約社員や派遣社員の場合、原則として雇用期間が満了するまで退職はできません

ただし、1年以上勤務していれば即日退職ができます。また、正社員の場合と同様に、特別な事情があったり、会社の同意を得ることでも即日退職が可能になります

すぐ今の仕事を辞めても後悔しない?本当に辞めるべきか判断する3つの方法

今すぐ会社をやめたとして後悔はありませんか?後先考えずに衝動的に辞めるのは得策ではありません。辞めることが最善なのかを客観的に判断しておきましょう。

信頼できる人に相談してみる

精神的に追い詰められている状態だと、正しい判断ができなくなります。今すぐにでも職場から離れたいとしか思えないため、辞める以外に方法はないと考えてしまうのです。この勢いで辞めてしまうと、将来の自分が後悔する可能性もあります。そんなことにならないように、信頼できる人に相談するとよいでしょう

仕事がわかっている上司・先輩・同僚に相談すれば、悩みを理解してもらうことができ、思わぬ解決策やアドバイスがもらえるかもしれません。家族や友人のような社外の人だと、会社の中にいたら気づかなかったような新しい視点でのアドバイスがもらえる可能性があります。

明確なアドバイスがなかったとしても、誰かに話すだけで気持ちは落ち着くもの。感情のままに行動せず、客観的な判断をするようにしましょう

キャリアプランを検討する

「今の仕事が嫌」「収入が不満」などネガティブな気持ちだけで辞めてしまうと、次の仕事を探す基準が「嫌な仕事以外」「収入」になってしまい、次の職場でも仕事での満足感ややりがいを感じられないままになってしまいます。

5年後や10年後の自分をイメージして、どういう自分になっていたいのかを明確にし、そのためにどうするべきかを考えましょう

今すぐ仕事をやめると、収入もすぐに途絶えるということ。経済的に困窮し、次の仕事探しで妥協せざるを得なくなるかもしれません。計画を立て、準備をしてから辞めるほうが後悔が少ないでしょう。○ヶ月後に辞める!と決めてしまえば気持ちが楽になって頑張れることもあります。

心身の不調が見られる

涙もろくなる、何をしても楽しくない、食欲がない、疲れやすい、吐き気がある、めまいや動悸がするなど、心身の不調が続くときは回復を優先する必要があります。自分でも気づかないうちに限界まで追い詰められている場合も。うつ病などの深刻な病気になってしまうと治療には長い時間が必要になります。早めに仕事から離れたほうがよいでしょう。

人間関係でのストレスが原因になっている場合は、自分が頑張ってどうにかできる可能性は少ないといえます。まず今の自分を守るということを考えてください。今すぐ仕事を辞めるべき人だともいえます

仕事を辞めるために行う4つのこと

ここでは、仕事を辞めるために行うべきことを説明していきます。流れを知っているとスムーズに進められるでしょう。

1.仕事を辞める意向を伝え、退職願を提出する

上司や雇い主に対し、仕事を辞める意向を伝えます。このとき、希望の退職日も伝えましょう。雇用形態により違いがありますが、正社員の場合は退職する2週間前までに申し出ましょう。辞めることを上司に直接伝えることが難しい場合は、メールで伝えることも可能です。

一般的には1ヶ月〜2ヶ月前に退職の意向を申し出ることがよいとされています。また、会社独自の規約で辞める場合のルールや申し出の時期が決められているかもしれません。その場合も法律を優先して2週間前で問題はありませんが、円満に退職することを希望するなら会社のルールを優先させたほうがよいでしょう。

なお、退職願は必ず提出する必要はありませんが、退職の申し出の証として扱われるため、明文化するという意味でも用意しておくことがおすすめです。退職することで同意したら、正式な退職日を決めます。

2.退職届を提出する

退職することが決まり退職日が確定したら、退職届を提出します。会社規定のフォーマットがあればそちらを使用しましょう。提出先も会社によって異なるため、確認が必要です。

退職届は法的には提出しなくても問題ありませんが、事務手続き上、提出することが望ましいとされています。会社で規定されていることもあるので、あらかじめ上司などに確認しておくとよいでしょう

3.有給があれば消化する

有給があれば消化しておきましょう。有給取得の理由を申告する必要はありません。退職するので有給を消化しますと伝えれば大丈夫です。しかし、仕事の引き継ぎが必要な場合もあるので、会社側や上司と話し合って合意を得ることは必要になります。

会社によっては有給の買い取り制度があるかもしれません。仕事の引き継ぎなどの都合で有給が使えない場合は調べてみるとよいでしょう。

4.必要な書類を受け取り、返却すべきものを渡す

退職にあたり、会社から受け取るものと返却が必要なものがあります。

会社から受け取るのは以下のものが基本です。

  • 離職票
  • 源泉徴収票
  • 退職証明書
  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳

雇用保険被保険者証と年金手帳は、入社時に提出したものが返還されます。会社によっては入社時に預からず本人保管としている場合もあるので確認しておきましょう。離職票と源泉徴収票は失業保険の給付や再就職の際に必要なので必ず受け取ってください。退職後に発行されるので後日郵送などで受け取る場合が多くなります。

退職証明書は公的な書類ではありませんが、再就職先で提出を求められることも。こちらから請求しなければ発行されない場合が多いので、あらかじめ請求しておくとよいでしょう。

返却すべきものは会社によって違いがありますが、以下のものがあれば返却しておきましょう。

  • 健康保険被保険者証(保険証)
  • 身分証明書
  • 名刺
  • 会社から支給されたもの

保険証は退職日に有給休暇などで出社しない場合は郵送で返却してもよいでしょう。社員であることを証明する社員証・社章・社員証明、自分の名刺や仕事でもらった名刺、会社から支給された定期券、貸与されていたパソコンや制服などはすべて返却します。仕事で使った書類やデータも同様です。個人のパソコンに仕事のデータが残っていると規約違反になることがあるため忘れずに対応しましょう。

仕事を今すぐに辞めるのは特別な事情がない限り厳しい

特別な事情がない限り、即日退職は難しいでしょう。だたし、有給や欠勤扱いが可能ならば会社に行かずに退職日を迎えることは可能です。その場合、会社側との話し合いは必要になるでしょう。

今すぐに仕事を辞めたいと思っても、誰でも簡単にはできないのが現状のようです。辞めたくて気持ちが落ち込んでしまったら、Jam氏の著書『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』を読んでみてはいかがでしょうか。人間関係や仕事の悩みが軽くなる考え方のコツがマンガとともに紹介されています。読み終わるころには前向きな気持ちになっているかもしれません。

この記事は書籍『 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 』の関連コラムです。