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有名ミニマリストたちが大切にしている「物選びの最適解」

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2010年ごろから、「ミニマリスト」という言葉が広く知られるようになりました。
ミニマリストとは単に「物を持たない人」ではなく、自分が必要なものを知り、「なぜそれを選んだか」を語れる、いわば「物選びのエキスパート」です。
そんなミニマリスト100人が大切にしている物選びのコツや、逆にお金を使うべきことを、2024年1月10日新刊『ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか』(監修:ミニマリストしぶ)よりご紹介します。

この記事は書籍『 ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか 』の関連コラムです。

買い方のコツ1:「管理コスト」が低い物を選ぶ

「家賃が高過ぎてお金が貯まらない」「デザインに惹かれて買ったはいいけど、手入れが面倒になってさっぱり着ていない」……こんな経験、ありませんか?
見た目はすごくタイプの服なのに、洗濯機にかけたり毛玉をとったりするのが億劫で、次第に着ること自体がストレスになってしまったりということも。そこで気づいたのが「どれだけ美しい物でも、洗濯が面倒な服は愛せない」という事実。
自分が管理できるキャパを超えた物は、使用頻度が落ち、いずれクローゼットに眠ることになるでしょう。特に金銭面のコストは生活を圧迫し、多大なストレスにつながります。
物を選ぶ際は、「これは余裕を持って管理できるか?」をよく考えましょう。

買い方のコツ2:多機能でオールインワンになるものを選ぶ

ミニマリストは、スマートフォンの普及とともに流行り始めました。カメラ、ネットサーフィン、ゲーム、電話、キャッシュレス支払いなど、1台でなんでも代用できるスマホは、ミニマルなライフスタイルを成り立たせてくれるありがたい存在です。
スマホを筆頭に、こうした「多機能」なアイテムは持ち物を減らすうえでとても有効です。たとえば、「ひとつですべて洗える全身シャンプー」や、「幅広い期間で着まわせるシーズンレスな服」を選ぶ。「炊飯器を持たずに、フライパンでお米を炊く」というような、すでに持っている物の違う使い道を模索する精神も欠かせません。
例えば、書籍内の鍋部門のベストで選ばれたフランス生まれの鋳物ホーロー鍋、「ストウブ」は、密閉性の高い重い蓋のおかげで熱伝導率が高く、保温性にも優れているのがこの鍋の特徴。素材の旨味を閉じ込めながら調理することができ、ミニマリストたちから「この鍋に任せておけば、何をつくってもおいしい」と絶賛されています。
煮込み料理はもちろん、焼く、蒸す、炒めるなどオールマイティに活躍。カレー、パスタ、鍋料理、さらには、冷蔵庫の余り物でつくる「名もなき料理」まで、なんでもおいしく仕上げてくれます。特に、無水調理は野菜の甘みたっぷりで格別の味。ごはんもおいしく炊けるので「これのおかげで炊飯器が手放せました」という声も。この多機能ぶりはまさに、ミニマリスト向けの調理道具といえるでしょう。そのままテーブルに出せるおしゃれな見た目もGOOD。

手放してよかったもの:服

「手放してよかったもの」のベストは「服」でした。いらない服を処分し、お気に入りの服だけを残すというのはミニマリズムの基本です。「部屋が広く使えるようになった」「服を買うのに慎重になり、無駄買いが減った」「買う点数が減ったぶん、1枚あたりの予算が増え、質のいい洋服を買うようになった」「自分に似合う服がわかって、おしゃれといわれることが増えた」など、いいことずくめです。
そしてミニマリストを志す多くの人が、いちばん最初に片付けた場所が「クローゼット」でした。
「クローゼットの収納部分を片付けたら、他の場所を片付けるときに、その空いたスペースへ物を入れることができた」という意見も。ミニマリズム追求への第一歩として、これほど最適な片付けスペースはありません。

お金を惜しまないこと:旅行

ミニマリズムの考え方の基本に、「人生にとって必要のないものは極力削ぎ落とし、本当に大切なことに集中する」というものがあります。その具体的なプロセスとしてまず、物を減らすことで迷いをなくす。そうやってシンプルな暮らしが定着すると、お金も時間も余り始めます。
では、みなさんが、その余ったお金や時間を注ぎ込みたい「大切なこと」とはなんでしょう。最も多かったのが「旅行」という回答でした。物よりコト、すなわち経験にお金をかけていることがわかります。「子どもにとって経験は大きな財産。これからもいろいろな場所へ連れて行きたい」「家族との〝思い出支出〟の比率を高めにしている」というパパさん、ママさんミニマリストもいました。
少ない荷物で、気が向いたときにサッと旅立てるのもミニマリストの特権。そして、お土産は少なく抑え、あくまでも現地での体験を重視するのがミニマリスト流の旅のスタイルです。

「物を減らしたい、持つ・持たないの基準がほしい」という思いから生まれた『ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか』は、100人のミニマリストに取材し、ミニマリストたちが何年もかけてたどり着いた「本当に必要な物」を集めました。
有名メーカーから隠れた名品まで、アイテムごとに「ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか」という理由を解説。そのアイテムがミニマリストに支持されるストーリーがわかると同時に、通読することで、彼らが「物を手放し、そして何を持ち続けたのか」が明らかになっていき、いちばん手っ取り早く『ミニマリストの最適解』がわかる本になっています。

(画像提供:iStock.com/Vanit Janthra)

この記事は書籍『 ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか 』の関連コラムです。