「もっと頑張らなきゃいけないのに、全然頑張れない…」
「どうして自分だけ頑張れないのか、自分が嫌になる」
周りの人は頑張っているのに、なぜか自分だけが前に進めない。そんな状況に陥ると、どうしても自分を嫌いになってしまいがちです。しかし、頑張れないのには必ず理由があり、それは決して「甘え」ではありません。では、頑張れない自分を受け入れながら、前向きに生きていくにはどうしたらよいのでしょうか?
この記事では、自分を変えたいと思いながらも行動に移せない方へ向けて、頑張れない原因や具体的な改善方法について解説します。また、「頑張る」という考え方自体を見直すヒントも含めて紹介していきますので、自己嫌悪に悩む方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
頑張れない自分を嫌いになってしまう理由
まず初めに、頑張れない自分を嫌いになってしまう理由を見ていきましょう。
理想の自分と違いがあるから
頑張れない自分を嫌いになる最も一般的な理由は、理想の自分とのギャップを感じることにあります。
多くの人は、自分の中に「こうありたい」という理想像を持っています。たとえば、仕事で成果を出している姿や、健康的な生活を送っている姿などです。しかし、現実の自分がその理想像に追いついていないと感じると、自己嫌悪に陥りやすくなります。
とくに完璧主義の傾向がある人は、少しでも理想と現実に差があると、自分を責めてしまいがちです。「もっと頑張らなければ」と思えば思うほど、現状とのギャップに苦しみ、自分を嫌いになってしまうのです。
頑張っている人と比べて自分はダメだと感じてしまうから
周りの人がスムーズに目標を達成していたり、活躍していたりする姿を見ると、「なんで自分はこんなに頑張れないのだろう」と他人と自分を比較してしまいがちです。こうした比較が続くと、自分の欠点や足りないところばかりを意識するようになり、「頑張れない自分が嫌い」というネガティブな感情につながりやすくなります。
SNSの普及により、他人の華やかな一面を目にする機会が増えています。しかし、SNSで見える部分は人が見せたい部分であってすべてではありません。他人の努力の過程が見えないまま結果だけを比較してしまうと、自己嫌悪に陥りやすくなるのです。
頑張っている人だけが褒められるから
現代社会では、頑張っている人や結果を出している人が評価され、褒められる傾向があります。「頑張って」「期待しているよ」という周囲からの言葉は、時として大きなプレッシャーになることがあります。
頑張っている人が偉いという風潮は、努力を評価するという点では良い面もあります。しかし、この風潮が強すぎると、頑張れない状態にある人を追い詰めてしまう危険性があります。
実際には、つねに全力で頑張り続けられる人はいません。誰にでも頑張れない時期はあるものです。それなのに、社会の風潮に影響され、頑張れない自分を否定的に捉えてしまうのです。
頑張りたいと思うのに頑張れない理由
頑張りたいと思っているのに頑張れないのはなぜでしょうか。理由を見ていきましょう。
頑張ってもどうせ無理だと思っている
頑張れない理由として、「頑張ってもどうせ無理だ」という思い込みがあります。この思い込みは、過去の失敗経験や周囲からの否定的な評価によって形成されることが多いです。
たとえば、何度も挑戦して失敗を重ねた経験や、「君には無理だよ」といった周囲の言葉です。このような経験が積み重なると、新しいことに挑戦する前から「どうせ失敗する」と考えてしまい、行動を起こす前に諦めてしまいます。
これは心理学では「学習性無力感」と呼ばれる状態で、努力しても結果が変わらないと学習してしまった状態を指します。学習性無力感に陥ると、たとえ頑張りたいと思っても、実際の行動に移すことが難しくなります。「どうせ無理」という思い込みが、行動を起こす前に足を引っ張ってしまうのです。
睡眠不足など疲労がたまっている
現代社会では、睡眠時間の不足や運動不足、不規則な生活リズムなどが一般的になっています。このような生活習慣は、知らず知らずのうちに身体に大きな負担をかけています。とくに睡眠不足は、集中力や意欲の低下を引き起こす主な要因となります。
また、休息を十分に取らないまま無理を重ねることで、メンタルヘルスにも影響が出てきます。頑張りたい気持ちはあっても、身体が応えてくれないという状況に陥りやすくなるのです。
何を頑張ったらいいのかがわかっていない
「頑張らなければ」という漠然とした思いはあっても、具体的に何をどうすればよいのかわからない状態では、行動に移すことが難しくなります。たとえば「勉強を頑張る」という目標だけでは、実際にどの教科を、いつ、どのくらいの時間勉強すればよいのかがわかりません。
また、自分の本当の興味や価値観と合っていない目標に向かって頑張ろうとしている場合もあります。周りの期待や社会的な成功の基準に合わせようとするあまり、自分が本当に望むことを見失っているかもしれません。
頑張れない自分を嫌いにならずに前向きになる7つの方法
ここからは、頑張れない自分を嫌いにならずに前向きになる方法を解説していきます。以下の7つを見ていきましょう。
- 小さな目標から始める
- できていることを認める
- 休むことも必要だと考える
- 完璧にしようとしない
- 頑張れない自分も受け入れる
- 他人と比較しない
- 環境を整える
それぞれ詳しく解説していきます。
1.小さな目標から始める
大きな目標を立てると、それを達成できないことへの不安や、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。そのため、まずは達成可能な小さな目標を設定し、それを一つずつクリアしていくことが効果的です。
たとえば、「毎日必ず2時間勉強する」という目標ではなく、「最低10分の勉強する」というように、より小さな目標を立ててみましょう。このような小さな目標なら、達成しやすく、成功体験を積み重ねやすくなります。
小さな目標を達成することで、自信が生まれ、「やればできる」という感覚を得ることができます。そして、その成功体験を積み重ねることで、徐々に大きな目標にも挑戦できるようになっていきます。
2.できていることを認める
頑張れない自分を嫌いになってしまう人は、できていないことばかりに目を向けがちです。しかし、実際にはできていることが必ずあります。それを意識的に見つけ、認めることが重要です。
「今日は5分でも勉強できた」「昨日より30分早く起きられた」など、小さなことでも自分のできたことを見つけましょう。
できていることを認めることで、「自分はダメな人間だ」という否定的な思考から抜け出し、「少しずつでも成長している」という前向きな思考に切り替えることができます。
3.休むことも必要だと考える
頑張り続けるのではなく、適度な休息を取ることで、心身のバランスを整え、新たな気持ちで物事に取り組むことができます。
1時間勉強したら10分休憩する、週に1日は完全にオフの日を作るなど、計画的に休息を取り入れましょう。休むことを怠慢だと考えるのではなく、次の行動のためのエネルギーを蓄える大切な時間だと捉えることが重要です。
適切な休息は、むしろ生産性を高め、長期的には大きな成果につながります。休むことの重要性を理解し、頑張らないときがあっても良いと考えることが大切です。
4.完璧にしようとしない
完璧主義の傾向がある人は、少しでも欠点があると全てがダメだと考えてしまいがちです。しかし、人間に完璧はありません。100%を目指すのではなく、80%でも良しとする考え方が重要です。
たとえば、テストで100点を取ろうとするのではなく、前回より5点上げることを目標にします。完璧を求めすぎると、そのプレッシャーで行動を起こせなくなってしまうことがあるからです。
完璧主義から離れ、「ベストを尽くす」という姿勢に切り替えることで、頑張れない自分を責めるのではなく、自分のペースで成長していく喜びを感じられるようになります。
5.頑張れない自分も受け入れる
誰しも、調子の良い時と悪い時があります。頑張れない時期があることは、決して異常なことではないのです。
アスリートでもつねに最高のパフォーマンスを発揮できるわけではありません。調子の波があり、それを受け入れた上で長期的な成長を目指しています。同様に、私たちも頑張れない時期を自己否定の材料にするのではなく、一時的な状態として受け入れることが大切です。
頑張れない自分を受け入れることで、不必要なストレスや自己否定から解放されます。そして、現状を正確に把握し、そこから前進するための土台を作ることができます。
6.他人と比較しない
SNSの普及により、他人の華やかな一面を目にする機会が増えています。しかし、そこで見えているのは、その人の人生のごく一部分に過ぎません。他人の表面的な成功や幸せと自分を比較することは、不必要な劣等感や焦りを生み出します。
たとえばクラスメイトが難関大学に合格したというニュースを聞いて、自分はダメだと落ち込むことがあるかもしれません。しかし、その友人の努力の過程や、直面した困難はわからないのです。
大切なのは、自分自身の成長に焦点を当てることです。昨日の自分と今日の自分を比較し、小さな進歩を認識することが、持続的な成長につながります。他人と比較せず、自分自身の成長に注目することで、不必要なストレスから解放され、自分のペースで前進することができます。
7.環境を整える
行動や気分は、周囲の環境に大きく影響されるので、適切な環境を整えることで、モチベーションを高め、効率的に行動することができます。
勉強に集中したい場合、机の上を整理整頓することで集中力が高まります。また、ポジティブな思考の人と過ごす時間を増やすことで前向きな考え方ができるようになるのです。
環境を整えることは、すぐに大きな変化をもたらすものではありませんが、長期的に見れば大きな影響を与えます。少しずつでも自分に合った環境を作り上げていくことで、頑張れない自分を前向きに変えていくことができるのです。
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