ライフスタイル

カメラの撮り方3つを覚えよう!シチュエーション別の撮り方も紹介 

#ライフスタイル

趣味でカメラを始めたいけど、せっかくならキレイな写真を撮りたいと思いますよね。

「カメラを始めたいけど、どうやって撮ったらいいんだろう」
「オートモードで撮ってみたけどいまいち…」
「旅行で素敵な写真を取れるようになりたい」

など悩んでませんか?

今回はカメラの撮り方3つの基礎を紹介します。こいしゆうか著書の『カメラはじめます!』から、カメラの撮り方の基礎だけではなく、シチュエーション別の撮り方も紹介します。カメラを使いこなして、旅行や景色を楽しみたい方は参考にしてみてください。

.
Amazonで見る >
この記事は書籍『 カメラはじめます! 』の関連コラムです。

カメラを撮る際に覚えたほうがよい3つのポイント

カメラの撮り方で覚えることに迷ったら、以下の3ポイントを頭に入れてみてください。

  1. ボケで背景を作る
  2. 構図を覚える
  3. 撮影モード

ポイントをおさえながらたくさん撮ってみることで、プロのような写真が撮れるようになります。

それぞれ見ていきましょう。

1.ボケで背景を作る

ボケを活かして、背景を作ることで一味違った写真がとれます。カメラの液晶画面の中から、Fがついている数字を探しましょう。ダイヤルをAモードにして、Fの数字が小さいほどボケてきます。Aモードでは、このFの数字を自由に変えられるため、試してみてください。

シャッターボタンを半押ししてピントを合わせることが、ポイントです。レンズによって、選べるFの数字の範囲が異なります。F値が小さいほどボケる、大きいほど奥までピントが合う仕様です。

撮りたいものと背景が近いとボケないので、遠くを選んで撮ることを意識してみてください。

2.構図を覚える

以下のような構図を覚えておくことで、バランスの良い写真が撮れます。

  • 三分割構図
  • 対角構図
  • 二分割構図
  • 日の丸構図
  • 四分割構図

三分割構図

三分割構図は、最初に覚えておきたい基本の構図です。写真の縦・横を3分割し、線上もしくは線の交点に被写体をおく構図。4つの点のどこかに主役をおくと、バランスが良くなります。

被写体を真ん中からずらすことで空間に広がりが生まれ、その場の雰囲気が伝わりやすくなる写真になります。人物や風景、テーブルフォトなどさまざまなシーンで使えます。

対角構図

対角構図は、斜め線が入ることで奥行きが出ます。料理や小物を撮るときは、対角線構図で撮るとキレイに移ります。被写体を対角線上に置くことで、放射線構図と同じように「奥行き」や「躍動感」を出しながら、全体的な「写真のバランス」を整えられる構図です。

二分割構図

境目が写真の真ん中にまっすぐに入ることにより、「安定感」のある写真になります。街並みや自然の風景などによく使われる構図です。

日の丸構図

真ん中で撮る構図で、インスタと相性が合います。メインにしたい被写体を写真のド真ん中に持ってくる構図で、「撮りたいもの」が一番伝わりやすい撮り方です。撮りたいものを大きく写したり、ぼかしたりすると強調されます。たとえば子どもの笑顔をアップで撮ると、可愛らしく見えるでしょう。

四分割構図

四分割構図は、画面を垂直線と水平線で4つの領域に分ける手法です。画面を4つに分割することで、撮りたいものを細かく配置できることが特徴です。

よく使われている活用法は「空:陸=3:1」で、上下バランスがとれます。陸に対する空の広がりが、写真にバランスと開放感が出ます。

3.撮影モードを理解する

構図に加えて撮影モードを理解しておくことで、カメラの楽しみ方が広がります。

撮影モードの種類は、以下のとおりです。

  • AUTO(オートモード)
  • P(プログラムオート)
  • S・Tv(シャッタースピード優先モード)
  • A・Av(絞り優先モード)
  • M(マニュアルモード)

AUTO(オートモード)

オートモードは、F値(絞り)やシャッター速度、ISO感度をカメラで自動的に計算するモードです。カメラ任せにして撮影するモードで、ホワイトバランスも自動的に設定します。

スマートフォンのカメラとやっていることは変わらず、一眼カメラの実力を試したい方におすすめのモードです。カメラメーカーごとで呼び名が異なるため、使う前に確認しましょう。

P(プログラムオート)

プログラムオートは、F値(絞り)とシャッター速度をカメラで自動的に計算するモードです。使われる記号は「P」で、すべてのカメラメーカーで共通となっています。また、プログラムシフトと呼ばれる機能が自動的に決まったあとで、F値(絞り)かシャッタースピードのいずれかを変更できます。

ただし、完全にF値優先モードやシャッター優先モードになるわけではなく、明るさの変化に応じて値が変わるため注意しましょう。

S・Tv(シャッタースピード優先モード)

シャッタースピードは撮影者で設定し、絞りはカメラで自動的に設定するモードです。一部の設定を手動で行うことから、セミマニュアルモードとも呼ばれます。シャッタースピードを変更することで、光の取り込む量とブレ)の調整が可能です。

A・Av(絞り優先モード)

絞りは撮影者が設定し、シャッター速度はカメラで自動的に計算する撮影モードです。シャッタースピード優先モードと同様に、一部の設定を手動で行うことからセミマニュアルモードとも呼ばれます。

絞り優先モードでは、F値を変更することで光の取り込む量と、ボケの大きさを変えられます。

M(マニュアルモード)

F値(絞り)やシャッター速度、ISO感度をすべて自分で設定するモードです。すべての項目を手動設定することから、フルマニュアルモードとも呼ばれます。自由に設定できる反面、初心者にとってハードルが高いと感じるでしょう。

ただし花火や星などの景色は、マニュアルモードでないと難しいため、設定方法を覚える必要が出てきます。

センスの良いカメラの撮り方5つ

 

カメラでセンスの良い写真を撮るために、以下の5つをおさえておきましょう。

  1. 1.交換用レンズを使い分ける
  2. 2.ISOの感度を調節する
  3. 3.マジックアワーを活用する
  4. 4.カメラを固定する
  5. 5.色を変える

1.交換用レンズを使い分ける

カメラでさまざまな写真を取るためには、交換用レンズの使い分けが必要です。

  • 単焦点レンズ
  • マクロレンズ
  • 広角レンズ
  • 望遠レンズ

それぞれのレンズの特徴を説明します。

単焦点レンズ

単焦点レンズは、F値(絞り)をより小さくできます。暗い場所でも明るく撮れますが、ズームで撮れないレンズなので注意しましょう。人物や料理、花に適しています。最初のレンズとして選ぶ場合は、人間の視野に近い50mmがおすすめです。

マクロレンズ

マクロレンズは、小さいものを大きく写せるレンズです。被写体の2分の1倍から等倍で写せます。標準のズームレンズの場合、近づける距離に限界がありますが、マクロレンズだともっと近くに寄れます。使ってみたい方は、100mm前後の中望遠マクロレンズを選んでみてください。

広角レンズ

広角レンズはもっと広く、一般的に35mmより短いレンズです。

人間の視野を超えた範囲を写せるレンズで、狭い室内を広く見せたいときや、大きな建築物を収めたいときに活用できます。写真の端に行くほど大きく写るのが特徴で、人物を撮りたいときは人を真ん中に配置するとよいでしょう。

望遠レンズ

望遠レンズは70mmよりも長いレンズです。自分では近づけないような、かなり遠くに離れた被写体も大きく写せます。運動会や発表会など、遠くを撮りたいときに使うとよいでしょう。

2.ISOの感度を調節する

ISOとは「光を感じる度合い」のことで、時間帯で調節することできれいに撮れます。目安は、以下のとおりです。

  • 昼間:オート100~200
  • 室内:800~1,600
  • 夜:1,600~6,400

夜や室内などの暗い場所では、ISOの数字を大きくすると、シャッタースピードが早くなり、かなり暗いところでもブレずに撮れます。明るくしすぎてしまうと、写真の画質がザラザラになってしまうため注意しましょう。

3.マジックアワーを活用する

マジックアワーとは、日の出と日の入り直前の数十分の時間のことです。太陽が地平線に沈んでいる中で空が明るく、うっすらとグラデーションがかかったように見えます。印象的なシーンを撮るために使われます。雲の量や形が日によって異なり、空の染まり方もオレンジや赤などさまざまです。

4.カメラを固定する

撮影のときに、光が足りないと手ブレをしやすくなるためカメラを固定させましょう。置ける所があれば安定した台に置くか、三脚の用意をおすすめします。固定されるとブレの心配がないため、ISOは上げずに、一番小さい100に設定してみてください。

機種によって、ISOの最小値が異なる場合があるため、カメラを購入する前に確認が必要です。荷物を少なくしたい人は台、夜景をたくさん撮りたい人は三脚を選ぶとよいでしょう。

5.色を変える

よりセンスの良い写真を撮るためには、色を変えてみてください。夜景写真を1発で変えるのに便利な設定は、ホワイトバランスです。ホワイトバランスを「くもり」にすることでゴールドが強調され、蛍光灯モードにすると、無機質で近未来のような雰囲気になります。F値(絞り)を大きくすることで、センスの良い写真が撮れるため、試してみましょう。

 

6つのシチュエーション別の撮り方

6つのシチュエーション別の撮り方を紹介します。

  1. 食べ物
  2. 動物
  3. 人物
  4. 季節

撮りたいものが決まったらコツを覚えて、楽しいカメラ生活を送りましょう。

1.空

空がなかなか青く写らず真っ白になってしまう場合は、逆光になっている可能性があります。鮮やかな青を出したいときは、太陽を背にする順光で撮ってみましょう。

とくに雲はどんどん形が変わるため、見つけた時点ですぐ撮ることが重要です。また風が強い日には雲の形も位置もどんどん変わってしまうため、気になる形の雲を見つけたところでシャッターチャンスとなります。

2.花

花を撮るときは花のシベか、見えないときは花の中央か手前に合わせましょう。花が向いてる方向に空間を作って、三分割構図を意識しながら撮ることがポイントです。A・Avモードにセットして、F値を一番小さい数字にして背景を作るとよいでしょう。花畑を撮りたいときは、全体にピントF値を大きくするときれいに撮れます。

3.食べ物

食べ物撮影の場合は、基本斜め45度上で撮ることを意識してみてください。下から撮るとボリューム感が伝わり、斜め45度上からだと、全体像が伝わります。ボリューム感を見せたいときは、もっと下から撮るとよいでしょう。光加減も重要で、逆光もプラスになります。

4.動物

動物の撮り方は、以下の5つをおさえましょう。

  1. 動物と同じ目線になって、ピントは動物の目に合わせる
  2. 逆光で撮る
  3. 背景はシンプルにして、人工物を入れない
  4. 目線の先に空間を作る
  5. 走っているときはシャッタースピードを変えて動きを止める

動物の動きに合わせて、逆光を活かしながら毛並みを撮ってみましょう。

5.人物

人物を撮るときのコツは3つです。

  1. カメラのアングルは真正面
  2. 逆光か日陰で撮る
  3. 上半身を撮るときは、頭の上の空間を開けない

上から取ると頭が大きく写ってしまいますが、子どもを撮るときは可愛らしさを強調できます。全身のときは頭上に空間を入れず、頭上に空間を入れることでスタイルがよくうつる被写体によって使い分けながら、対象となる人が魅力的に写るような写真を撮りましょう

6.季節

季節ごとにいろいろな写真が撮れるのが、カメラの醍醐味といえるでしょう。各季節の撮り方は、以下のとおりです。

春(桜)
  • 桜を撮るときは明るくしてふんわりと、ホワイトバランス「くもり」
  • 花をアップで撮るにためには、ズームの望遠レンズを使ってマクロモードで撮る
夏(梅雨・夕暮れ)
  • 梅雨の時期には、水たまりの中を移したり、波紋をきれいに撮るためにSモードで「250分の1」で設定する
  • 赤やオレンジを強調した写真を取りたいときはホワイトバランスを、くもりか日陰に設定する
秋(紅葉)
  • 紅葉は、葉の裏側に光が透ける逆光を狙う
  • ホワイトバランスくもりに設定する
  • 葉をアップするとよりきれいに撮れる
冬(イルミネーション)
  • ISOを1,600に設定して、電飾の小さな光を玉ボケに変える
  • 冬は空気が澄んでいるため、マジックアワーが狙いやすい
  • 明るさをマイナスにすると、空の色が鮮やかになる

カメラの撮り方を覚えて素敵な景色を楽しもう

スマートフォンでもきれいな写真を撮れますが、景色や食べ物など日常をより豊かにしたい方はカメラの撮り方を覚えてみましょう。今回は『カメラはじめます!』から、カメラの撮り方の基礎3つを紹介しました。

基礎を取得したら、シチュエーション別の撮り方を試してみてください。これからカメラを始めたい方や、挑戦してみたけどもう1回撮ってみたいと思っている方は、ぜひカメラを手に取ってみてください。

 


カメラはじめます! こいしゆうか(著)/鈴木知子(監修)

カメラはじめます!

こいしゆうか(著)/鈴木知子(監修)
定価:1,400円(税込1,540円)
詳しくはこちら
マンガでわかる! 一眼レフカメラの入門書!