うまくいく人の仕事後の過ごし方

人生で大事な8つの自己管理

#連載エッセイ
#うまくいく人の仕事後の過ごし方

そもそも、自己管理とは何のために存在するのか?
なぜ、そこまで自分を律する必要があるのか?

それは「限られた人生の『時間』を有効に活用するため」なのではないでしょうか。
性格・稼ぎ・容姿・年齢など、人によって様々な違いがあります。
では、唯一、平等に与えられているものなんでしょうか。
それが「時間」です。
「1日24時間」は誰にとっても、等しく同じ意味をもっています。
故にこの24時間の時間管理が、人生を豊かにするといっても過言ではありません。
仕事場ではバリバリ活躍して、稼いでいる人でも、家庭でセンシティブな問題があったり、健康の悩みがあるということは、よく聞く話です。
そうであるならば、1日24時間の中で、毎日行うことは極力、自動(ルーティン)化し、消費エネルギーを最小化して、捻り出した残りのエネルギーを実際に苦労している事柄に注ぎたいところです。
今回は、人生で大事な8つの要素について、私がどういうポイントで自己管理しているのかを下記にて説明していきます。
時間管理は出来事管理。出来事管理は自己管理なのです。

〜仕事における自己管理8箇条〜

①朝は5時に起きる

“朝を制するものは人生を制する”といわれています。
私のメンターも朝がとにかく早い。基本は朝5時。最近は4時に起床し、7時までにとんでもない仕事量を一気に片づけています。
普通の人は、朝7時くらいから起きはじめるので、5時から仕事すると、誰からも返信が返ってこなくて、一気に未読メールがなくなり、スッキリします。
よくメールに返信していると、他のメールを返している間に返信がくるため、結局仕事が思い通りに進まない。というケースもよく聞きます。
そんな時は、みんなが寝静まるであろう夜中の1時から仕事をする選択肢もあります。
人がグースカと寝てる間に、とにかく仕事して、差をつけるのです。
私のメンターだけでなく、世界的なリーダーは100%といってもいいほど朝を有効活用しています。
スターバックスのCEOハワード・シュルツ、Amazonのジェフ・ベゾス、旧Twitterのジャック・ドーシーなど、みんな早起きして、朝を有意義に使っているのです。

②熱いシャワーを浴び、水をがぶ飲み

どんなに眠くても、朝一に熱いシャワーを浴びると、一気に目が覚めます。
血行が良くなり、代謝が活発になるからです。
また、朝起きたら、水を一杯がぶ飲みしましょう。
朝に水を飲むことによって、動いていなかった胃腸が動きはじめます。
また、水を飲むことで、イライラしなくなります。
副交感神経から交感神経に切り替わるタイミングで、副交感神経が一気に低下してしまうと、人間は興奮状態でイライラしてしまいます。
このイライラを防いでくれるのが、一杯の水です。
水を飲んで胃腸を活発に動かすと、リラックスさせる副交感神経が下がりすぎることを防ぐことができます。
たったコップ一杯の水を飲むことだけでイライラすることを防ぐのだったら絶対に飲んだ方が良いです。
水の代わりに、白湯を飲むと、基礎代謝も上がり、さらに効果的です。

③カフェインの力で時間割を作る

朝起きたら、とりあえずSNSをぼーっと見る。
朝起きたら、紙とペンを持って今日の時間割をつくる。
どちらが有意義でしょうか?
ドミニカン大学教授の研究では、“紙に書くグループは、書かないグループに比べて、目標達成率が約42%も高くなる”といわれています。
頭の中では、ごちゃごちゃして主観的に考えていることが、紙に書くことで、冷静さを取り戻し、客観的に他人目線で見ることができるのです。
今日取り組むべきことは、時間割に落とし込むことをおすすめします。
学校の授業時間を思い出してみてください。
人が集中できるといわれている45分の中で算数をやり、休憩を挟んだ次の45分で国語を。
私たちは、時間割の中で最大限のパフォーマンスを発揮できるようにしてきたのです。
私はこれを1日24時間に置き換えて考えた時、時間割管理の連続なのだと気づきました。
カフェインの覚醒作用とリラックス作用の力を使って、取り組むべき作業を一気に進めてしまいましょう。

④重たい仕事から片付ける

私にとってのワーキングメモリを消費する仕事とは、書き物と会議です。
書き物とは、原稿です。
私は、午前中の脳のゴールデンタイムに原稿を書くようにしています。
以前は、1日の予定が終わって、みんなが寝静まった夜中に書いていた日々もありましたが、夜中に3時間かけて書いたテーマが、朝一だと30分程で一気に書ける日がある事に気づきました。
頭の中を文章化して外化する作業には、労力が入ります。
頭がスッキリした状態で、原稿に集中することが何よりも“タイパ”を高めます。
会議とは、意思決定の連続です。
意思決定が必要な会議は、朝一に行いましょう。
脳が疲れている状態で意思決定を求められ、何でもYESと答えてしまった結果、余計な仕事やアポが増えて、時間を無駄にした経験が私にも何度かありました。
20代の「スケジュールをどうパツパツにするかの戦い」から今は、「スケジュールをどう入れないかの戦い」をしている感覚です。
脳が活発な時間帯だからこそ、やる・やらないの意思決定が正しくできるのです。

⑤20秒以内にできないことはタスク化する

人は、20秒以上違うことに取り組んでいると、その前にやろうとしたことを忘れてしまう生き物のようです。(諸説あります)
つまり、20秒以上の時間を要する仕事は全てタスク化してメモに残しておいた方が良いということです。
20秒が経過すると、「了解しました」「ありがとうございました」「それでお願いします」という、“受け答え程度の返信”しかできない状態に近づいてしまうようです。
それ以外の仕事は全てタスク化しましょう。
タスク化してメモに残す作業ですら、20秒くらいかかるので、あとでやろうと思うと忘れてしまいます。
人が同時に見たり聞いたりして記憶できることは5〜9個(平均7個)といわれています。
ただし、繰り返し復唱していることが条件です。
つまり、復唱せずに、次の仕事に20秒以上取り掛かると、「あれ?いま何やろうとしてたっけ?」状態に陥るのです。
全てをタスク化して、仕組みを使って、精度の高い仕事をしましょう。

⑥SNSを見ない

朝の時間に、なんとなくテレビをつけたり、スマホでSNSチェックしている人は多いのではないでしょうか。
それは絶対にやめてください。なぜか。
テレビやSNSは知る必要のない“無駄な情報”が多すぎるからです。
芸能人が不倫しただの、子供が親を刃物で刺しただの、自分とは関係のない地域の天候を勝手に見せつけられたり、可愛らしい動物の動画流れたり・・・。
メディアというのは、見た人がなるべく執着心を生み、気になる状態を作り出すのが仕事なので、仕方ないことではあります。
SNSも然りです。
友達が昨日美味しいご飯を食べた。昨日嫌なことがあった。結婚しました、など。極めてどうでもいい、だけどなんだかんだ見てしまうという状態を作り出すのに長けているのです。
私は、ダラダラすると決めた時間に、一気にSNSを見てしまうようにしています。
人生は、関心ごとではなく、管理下にあることで作られます。
関心ごとにどれだけ目を凝らしても、行動しなければ、人生はよくなりません。
とにかく、無駄な情報を脳みそに入れるのは、いますぐやめましょう。

⑦未読G-mailは、古い順から見る

新しいメールから見ていると、メールチェックしている最中に新着がきた時に、そのスレッドのメールが上にくる。すると、見落としてしまったり、また上に戻らないといけないという作業が発生します。
G-mailは、古い順から見る方が効率的です。
他にも、メンターからの教えで、集中時間はパソコンとスマホの2台持ちで仕事するようにしています。
PCでメールを打ち、送信中の数秒の間にスマホで仕事をするのです。
送信中にもぼーっとしないように意識するのです。
Googleドライブやインターネットの接続の数秒も然りです。
常に左手にスマホを持って、すぐ作業できるようにする。
微差ですが、このような積み重ねが、時間管理に繋がるのです。

⑧週7日の「鉄のルーティン」を作る

5:00 携帯アラームは使わず、目覚まし時計で起床
5:01 ベランダで外気浴しながら携帯チェック
5:10 自分に笑顔を振りまきながら歯磨き
5:15 超熱湯のシャワーと水をがぶ飲み
5:30 世間が寝静まってる間にメールチェック300通
7:00 コーヒーカフェインの力でドMな時間割作り
7:30 ズーム会議
※ズーム朝会議のルーティン
月曜 出版
火曜 小売店
水曜 オンラインサロン1
木曜 オンラインサロン2
金曜 飲食店
8:30 メンターに報連相
9:00 原稿を書く(この間、携帯は見ない、隠す)
12:00 妻と娘とランチ
13:00 昼寝orぼーっとする
14:00 カフェで読書 妻と談笑 娘と遊ぶ
16:00 夕方のメールチェック200通(ここで1日1回のSNSをチェック)
17:00 娘とお風呂
18:30 会食 or 人と会う(多い時で1日15アポ)
23:00 帰宅
23:05 お風呂で1日の反省MTG
23:25 ストレッチ・瞑想(以降、携帯を見ない)
23:30 1日の中で唯一許された自由な時間
24:00 次の日の服を枕元に置いて、就寝

自己管理とはなにか。
一日のスケジュールから「浪費」を完全に抹消し、執拗に「消費」を削り、すべて「投資」に時間を回すことです。
なぜそんなことをするのか。
それは、人生の時間をすべて“自分”に使うためです。
人生とは「自分の時間とエネルギーを、どれだけ重要なことに向けられるか」のゲームです。
どうでもいいことを、意思決定しない。
どうでもいいことに、ワーキングメモリを使わない。
どうでもいいことに、頭を働かせようとしない。
無駄なことなんかに、自分の大切な時間を使わない。
そのために一日を仕組み化するのです。
誰もが悩みを抱えながら生きています。
人前では、まるですべてがうまくいっているかのように明るく振る舞っていても、その方の思考や深い悩みまではわからない。
少し話したり会っただけでは、絶対にわかり得ません。
仕事で、夫婦関係で、子育てで、体調のことで、親の介護で、困難な問題に直面しているかもしれない。
人生を充実させていくためには、つねに「問題に向き合うことができる余裕」を持つことが重要です。

(画像提供:iStock.com/mapodile/Clicknique/SDI Productions/Peshkova)


権藤優希

株式会社シーマネジメント代表取締役。
東京都内で飲食店、オーガニックショップ、講演会・ビジネストレーニング事業などを多岐にわたって展開する。
福岡県久留米市生まれ。大学卒業後、日本電気株式会社(NEC)に入社。
新人最速で大型案件を受注し、注目を集める。NECにおいてさまざまな賞を獲得した後、4年目に独立。
起業後はNEC時代のノウハウを活かし、営業の事業において、半年間で業界内世界第2位の記録をつくる。自身の経験をもとに行われている講演会は大人気で、20〜30代の若者を中心に、大きな注目を浴びている起業家。
また、オンラインサロン「ごん×櫻井のモテモテ塾」は、多くのメディアに取り上げられ、話題を集めている。
著書に『自分で決める。』『心が強い人のシンプルな法則』『「話すのが苦手、でも人に好かれたい」と思ったら読む本』『損をしない人の考え方』『あなたの弱みは一瞬で強みになる』がある。