これまでの人生、やらなかった後悔ばかり残ってませんか。やりたいことを後回しにし続けると、いざチャンスが巡ってきてもつかめない体質になってしまいます。「後回しにしない人」になるにはどうしたらよいでしょうか。
日々の生活で楽しみをあとに取っておいて、本当によかったことってあったでしょうか。 目次 ここまで例示してきたことはそんな後回しにせずにすぐできることばかりですが、人生においても好きなことや成し遂げたいことがあるのに後回しにしていることはありませんか。 「まだ時間はたっぷりあるから」 かくいうわたしもこれまで人生でやりたいことについてはさんざん後回しにしてきました。 新刊『多分そいつ、いまごろパフェとか食ってるよ』の中で著者のJamさんはこんなエピソードを打ち明けています。 「お金にもならない好きな絵を描くヒマがあるなら、もっと仕事に精進せねば…と絵が嫌いになりそうなほど、仕事の絵ばかり描いていました。 いつどこで夢を追いかけることができなくなるかは誰にもわかりません。 ではその瞬発力はどうやって磨いていけばよいのでしょうか。 たとえば、あなたにこんな予定があったとします。 「企画書を作成する」というひとつの目標を達成するための工程を小さいステップに分解します。 【大目標】企画書を作る 【小さなステップ】 ただ企画書を作ることだけを目標にしてしまうと、目の前にそびえる大きな山を見上げて絶望してしまいます。 『多分そいつ、いまごろパフェとか食ってるよ』を読んでみると、みんな人知れず深いところまで悩んでいることを実感します。 (文 栗原ひろみ)
・風呂あがりに食べたいと思って冷蔵庫に冷やしておいたプリンを家族に食べられてしまった。
・母校の高校野球の試合結果を録画を見る前に知ってしまいたくなかったのに、不意に目に飛び込んできた朝のニュースに映った情報で知ってしまった。
買ってすぐ食べれば、人に食べられる前に無事に美味しさを味わえていたプリン。
これだけスマートフォンやTVのワイドショーが情報合戦を繰り広げている中で「ネタバレ」せずに注目の試合の結果を知らずにいられることは難しくなりました。
あとでやろうって思っていたことって、ささいなことでもできなかった後悔ばかり憶えているものです。生物は皆平等に「明日死ぬかもしれない」可能性がある
「いまは目の前の仕事が忙しいから、落ち着いたら考えるわ」
ですが、齢40の声を聞くと自分の病気、親の介護など自分でなんとかしないとどうしようもない問題を抱える同世代の友人が増えてきました。
いまできるうちにやりたかったことをやらなければ、もう本当にできなくなる。
周りの環境が自分のわがままを許さなくなることにようやく気がつきました。
もう後がない状況になってはじめて本気で後悔したのです。
あなたがまだ若いからといって安心はできません。
そこに区切りをつけたきっかけが、とある知人の訃報でした。
その人はあのころ、唯一、私の本来の絵を認めてくれた人でした。私はその人に、「今は忙しいけどいつかまた描く」と約束していました。
でも、まだあると思っていた時間は、突然なくなってしまいました。」
(『多分そいつ、いまごろパフェとか食ってるよ』P162 )
好きなことややりたいことを後回しにばかりしていると、いざチャンスが目の前に巡ってきたときには日頃のクセが邪魔をしてうまくつかむことができません。
いつも「すぐやる」習慣がなければ、いざとういうときの瞬発力は磨かれません。「後回しにしない人」になるには
悩みを抱えたまま過ごす時間の気持ち悪さを想像して絶望する
「土曜日彼女と花火大会に行くのに、週明けに大事な企画書のプレゼンがある」
想像してください。花火大会は夏しかないんです。彼女とラブラブでいられるのもいましかない、かもしれない。
せっかくお楽しみの時間が待っているのに、来週ある企画書のプレゼンへの不安がずっと頭の中を占拠してしまったら・・・
そんなのイヤじゃないですか?
モヤモヤを消し去りたい一心で、とにかく目の前にある仕事は早く手をつけて片づけてしまいましょう。
一度手をつけたら案外波に乗って作業もはかどるものです。
でもそんな企画書を一気に仕上げられるほど僕、器用じゃありません、という人にはもうひとつ考え方を授けましょう。小さなステップでも達成目標を作る
① 企画のネタ出しをする
② ネタを分類して整理する
③ 構成を練る
④ 構成に文章を付け加える
⑤ 企画書の体裁に整える
今日はひとまず①を終わらせることを目標とします。
すると②でネタを分類しているうちに、なんとなく頭の中が整理されて③の構成までできそうな気になってきます。
②までやればOKとしていたのに③までできた。ここでもう小さな達成感を味わってしまうのです。
心理学にも「スモールステップ法」という言葉があり、子ども教育の現場でも応用されている考え方です。
ひとつひとつのステップをクリアできるという自信を着実につけていくことが「やればできる自信」につながっていきます。
花火大会までに③まででもいいからとにかく手をつけて小さな達成感を味わってから彼女に会いに行けば、きっとあなたの目に花火も彼女もキレイに映ることでしょう。日頃から「すぐやる」習慣をつける
自分に対するモヤモヤを抱えているのは、あなただけじゃない。
「いつかやる」は自分から意識を変えていかなくては永遠にやってきません。
小さなステップからでもすぐやる習慣を身につけて「後回しにする」クセを見直していきましょう。(画像提供:iStock.com/Choreograph/izusek/SIphotography/Cecilie_Arcurs)
この記事は、”多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。”Jam(著)・名越康文(監修)の新刊コラムです。
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
Jam(著)・名越康文(監修)
定価:1,250円(税込1,375円)
SNSから人間関係まで、現代社会のプチ悩みを解消!