「アウトプットだけが現実世界を変える」を本当に叶えた人にインタビュー

精神科医・樺沢紫苑先生による45万部のベストセラー『学びを結果に変える アウトプット大全』。その発売時に開催した「1ヶ月アウトプットチャレンジコンテスト」で1位に輝いた中村圭さんに、1ヶ月間のアウトプットの道のりと成果をインタビューしました。


1ヶ月間のTwitterフォロワー増加数を競う!

本書の著者である樺沢先生は、「日本一アウトプットをしている精神科医」。メルマガ・Facebook・YouTubeでの定期的な発信や書籍執筆などを通じて確立した「結果の出るアウトプット術」を、本書ではあますところなく伝えています。

先生によれば、もっとも簡単なアウトプット法は「SNSやブログに感想などを投稿すること」。人の目を意識するため適度な緊張感をもって文章を書くことができ、いいねやコメントを通じてフィードバックも受け取れます。

そこでサンクチュアリ出版では、2018年8〜9月に「1ヶ月アウトプットチャレンジコンテスト」を開催。Twitterで継続的にツイートし、1ヶ月間のフォロワー増加数を競うという企画でした。優勝した中村さんは、フォロワー100人程度の状態から1ヶ月で300人の増加に成功。コンテスト終了後も雪だるま式に増え続け、現在では7000人以上をマークしています。

圧倒的な結果を残した中村さんですが、開始直後はなにをつぶやいても反応ゼロだったそう。そこから300人増にいたるまでには、どんな試行錯誤があったのでしょうか。

大学時代から目指していたコピーライター

中村さんは博報堂のコピーライター。2007年に入社し、カンヌ金賞、アドフェストグランプリ、ACCゴールドなど国内外の賞を80以上獲得。2016年からは九州支社に勤務し、広告・CM・イベントなどのプランニングからコピーライティングまで幅広く手がけています。

コピーライターを目指し始めたのは大学1年のとき。宣伝会議が主催する公募広告賞「宣伝会議賞」のポスターを見かけたことがきっかけだったと言います。

「試しに応募してみたら一次選考を通過して、『俺、行けるかも!?』と舞い上がって(笑)。コピーライターの学校で優秀賞をもらったりもして、コピーを書くことがすごく楽しかった。都心から離れた大学だったのでほかにやることもなく、毎日コピーを書いていましたね」

就職し、晴れてコピーライターとなり、最初の3年間はひたすらコピーの修行を積んだという中村さん。自分のコピーが広告を飾るようになったのは4年目から。現在では常時10案件ほどを並行し、九州ならではの文化をPRする地域創生の仕事なども手がけているそうです。

そんな中村さんが「1ヶ月アウトプットチャレンジコンテスト」に挑んだ理由。それは、樺沢先生が主催するコミュニティに参加したことに端を発します。

「樺沢先生のコミュニティで編集者の方と繋がる機会をいただき、出版の話が進んでいました。アウトプットコンテストが開催されると知ったのは、このまま順調にいけば本を出せるかも、くらいの段階のとき。樺沢先生への恩返しの気持ちと、出版が決まったときにフォロワーが増えていれば宣伝になるかもしれないという思いから、コンテストにチャレンジしてみることにしたんです」

放置していたTwitterを再開、反応はゼロ

Twitterのアカウントはもっていたものの、6年以上も放置状態。フォロワーは知り合いを中心に100人ほど。コンテストのためにとりあえず再開してみた中村さんですが、他愛のないツイートに反応を示してくれる人はほぼゼロだったと言います。

「話題性のありそうなハッシュタグをつけたり、大喜利系のハッシュタグに乗ってみたり、いろいろやりましたが全然ダメ。『フォロワーを増やすなら大物に絡め』という記事を読んで著名人の本の感想もツイートしてみましたが、ご本人のリツイートやインプレッション6万という反応は得られたものの、フォロワーはほとんど増えませんでした」

そこで中村さんが着目したのは、コンテストの推奨ハッシュタグとなっていた「#アウトプット大全」「#アウトプットコンテスト」。これらのハッシュタグを見る人は『アウトプット大全』やアウトプットそのものに興味があると考えられるため、本書内で気になったワードを選んで感想とともにつぶやくことに。ワードはKeynoteでキャッチコピー風の画像に仕立て、ツイートに挿入しました。

「文章も画像もフォーマットは同じなので、朝起きて本の中から気になるワードを選べばすぐにツイートできます。これを毎朝続けることで、いいねやフォロワーが徐々に増えていきました。そのうち、『アウトプット大全』といえば中村圭、というイメージが根づいてきたようで、『アウトプット大全』に関するツイートに僕の名前のハッシュタグを入れてくれる人も出てきました」

毎朝『アウトプット大全』を応援するツイートをしたこと。また、コピーライターらしいキャッチコピー風の画像でわかりやすく伝えたこと。これがフォロワー増加のポイントだったと中村さんは分析します。コンテスト終了後は別の本の応援ツイートを始め、そちらも反応は上々だったとか。

コンテストを通じて続けることの大切さを実感しました。続けるなかで得る些細な成功体験が、コツを掴むきっかけになるんだなと。フォロワーが7000人を超え、僕自身に興味をもってくれる人が増えたので、現在は自分のコピー技術を噛み砕いて発信するツイートをメインにしています」

著書の執筆にもTwitterを活用

中村さんは、2019年5月に初の著書『説明は速さで決まる 一瞬で理解される「伝え方」の技術』(きずな出版)を出版。その執筆の際にもTwitterを活用したそうです。

「執筆の大変さは予想していたので、本を出すことを事前にお知らせして応援してもらえるようにしました。また、これまでのツイートのなかで反応のよかったものをコンテンツに選ぶという試みも。たとえば『箇条書きだけすればいい』や『あえて同じ言葉を重ねてみる』の章は、Twitterでもとくに反応がよかったものをベースにした内容です」

こうして完成した著書は、発売1週間で増刷が決定。これも多くの応援ツイートのおかげだと中村さんは語ります。出版をきっかけに講演のオファーが増えたり、会社の取引先で勉強会を依頼されたりと、活躍の場はますます広がっているよう。

プロとして言葉を扱う中村さんにとって、言葉のいちばんの魅力とはなにか。あらためて尋ねてみると、「言葉はただの羅列に過ぎませんが、使う人によって意味や印象がガラッと変わる。こだわればこだわるほどおもしろいんです」と教えてくれました。コピー以外でも、フリースタイルラップに注目しており、韻の踏み方などを参考にすることもあるそう。

「僕の目標は、言葉が好きな人を増やすこと。コピー技術がいかされるのは広告だけではありません。以前は言葉を扱うのは限られた人の仕事でしたが、いまはネットの普及で誰もが気軽に発信できる時代。だからこそ、言葉の扱い方を学ぶことで人生が豊かになる人がひとりでも増えたらと思っています。Twitterだけでなくリアルの場でも言葉の魅力を伝えられるように、セミナー関連の仕事は意識的に増やしています」

最近のアウトプット&インプット

『アウトプット大全』のなかでもっとも印象に残っているのは、「アウトプットとは『運動』である」というフレーズだと話す中村さん。書く・話す・行動するといったアウトプットを通じて残る記憶は「運動性記憶」と呼ばれ、一度覚えたら忘れにくく自己成長につながりやすいという特徴があります。

「新人の頃は、1回の企画会議につきコピーを100本は書いていました。樺沢先生は科学的根拠やデータをもとに情報を発信されるので、僕の経験を根拠化してくれたように感じて『あのときがんばってよかった』と思えましたね。Twitterやセミナーなどアウトプットの場が広がったいまも、このフレーズをいつも念頭に置いています」

2019年8月に出版された『学び効率が最大化する インプット大全』は、限られた時間で良質な学びを得るための勉強法について書かれた本。本書を読んでから読書の仕方が変わったと中村さんは言います。

「アウトプット前提でインプットすることがいちばんの学びになると知ったので、以前よりも一冊一冊を大切に読むようになりました。自分で執筆の経験をしたこともあり、書かれている内容の意図がより汲み取りやすくなったと感じます。」

コンテストをきっかけにアウトプットの重要性を実感し、自身の活躍の場を広げることに成功した中村さん。その第一歩となったTwitterでの発信は、中村さんいわく「世の中に向けて『僕はこういう人だよ』『ここにいるよ』というメッセージを送り、存在を知ってもらうこと」だそう。アウトプット力を鍛え、自身の可能性を広げたいと考える方は、まずは身近で手軽なアウトプット法から始めてみてはいかがでしょうか。

(画像提供:iStock.com/Weedezign)

この記事は、”学びを結果に変えるアウトプット大全”樺沢紫苑(著)の新刊コラムです。


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