Twitter開始から100日で2万フォロワー達成! 16歳からブライダルで接客業→24歳で営業代行会社の管理職。普通の会社員だったあっきゃんが独自の構文を生み出し、Twitter界のストーリーテラーになるまでの話。
目次
あっきゃん構文誕生までの物語
Twitterを始めたきっかけ
私は16歳のとき、アルバイトでブライダルの仕事を始めました。その後広告代理店やアパレルなどをはじめ、営業や接客・サービス業を通して、対面で相手の人となりを見て行動する仕事に携わってきました。
アルバイトを経て16歳から6年間働いたブライダル会社の社長さんとは、今でもよくお話をさせていただいています。この方はブライダルの発信をnoteなどで熱心にされている方で、「これからはSNSの時代だから自分で発信してみなよ」と私に勧めてくれました。
けれども、ここで大きな問題がありました。私は学生のころから国語がとても苦手で、成績は5点評価中2点。noteはブログのような感じで、自分が発信したいことを長文で書くものというイメージがあり、今の私にはハードルが高いと感じてしまいました。
ですが、これからの時代は個人の力が必要になってきます。何も挑戦しないというのはナンセンスだと考え、まず始めようと決めたのがTwitterでした。Twitterは、140文字に自分の伝えたいことを上手くまとめながら発信していくツールのイメージがあったからです。
Twitterを通して文章力を身につけ、そこで私のツイートを見てくれる人を増やすことができれば、noteに移行できるかもと考えました。
私だけのポジション
Twitterの発信内容は、キャリア系に定めました。当時私は24歳で営業代行会社の管理職をしていたのですが、この年齢ではなかなかない経験だと思ったからです。そこで、仕事の話やこれまでブライダルで6年間働いてきた経験をつぶやくことにしました。
けれどもすぐに、数多くいるキャリア系の発信者のなかで、どうしたら私の発信を見てもらえるのかと考えるようになります。多くのフォロワーを獲得したいとは思っていませんでしたが、発信するからには少しだけでも見てもらいたい気持ちはどこかにありました。
そんなある日、キャリア系とは全然違う日常のことを書いてみると、今までにない反応が返ってきました。いつもよりもいいねの数が多かったので、私の戦う場所はキャリア系ではなく日常系だと感じました。母数の多いところで勝負していたのですが、このときに空いたスペースが見えた気がしました。そして日常の話をよく発信するようになります。
初めてのアンチコメント
ところが、開設3週間目に初めてアンチコメントが届きます。そのときのツイートはショックで消してしまったので、例として見せることができず申し訳ありません。1月6日に発信した70文字ほどのツイートです。管理職として中途採用の面接をたくさんしていたのですが、ある男性がポケットに両手をつっこんだまま来社したことを書きました。そのストーリーの切り取り方が悪かったために、一部の方からすごく尖ったリプや引用があり、大きなショックを受けました。
このときはショックでTwitterをやめてしまおうかとも思いましたが、それでも続けることができたのは、フォロワーさんがたくさん心配してくれたからです。それまで1日に3、4ツイートしていたのですが、丸一日ツイートしなかったこともあり、フォロワーさんが心配してリプ欄やDMで連絡をくださいました。一部の方からは批判的な声をいただいたけれど、楽しみにしてくれている人もいるんだ、求めてくれるなら頑張ろうと続けていく決心をしました。
1日1ツイに全力投球
この出来事で私は上手く情景描写ができていなかったんだ、私の文章が悪かったんだとものすごく反省をしました。そして、誰が読んでも私が見たもの、感じたものを想像できる文章を書いていこうと決意します。
70文字ではなく、140文字を全て使い切って、自分の視点から見えた話を書こうと決めました。さらに、1日1ツイートに制限しました。それまでは、思いついたことを1日に何度もすぐに投稿していましたが、1ツイに対して最大限の労力を使うことにしたのです。
発信したいメッセージをじっくり考えて文章に落とし込み、誰が読んでも私が見た情景をそのまま思い浮かべられるように、情報量を凝縮することにしました。
あっきゃん構文の作り方
大枠のストーリーから添削
まずはメモ用紙に手書きで、大枠のストーリーを書き始めました。書きたい内容の大枠を書き、削れるところや言い換えできるところを見つけて文字数を減らしていきます。これを続け、徐々に文章のベースが整っていくうち、ある日フォロワーさんが私のツイートを分析してくださり「あっきゃん構文」と命名してくれました。
このころ、私は自分なりに書きたいことをまとめて書いてはいましたが、自分で分析ができていませんでした。そんなときに、「あっきゃん構文ってすごく短文だよね」とか「てにをはの使い方が上手だよね」「自分の心境がうまく入っているよね」と的確にコメントしてくれたのです。そして「あっきゃん構文」がTwitterのなかで広がっていくようになりました。
メモ用紙からノートへ
こうしてアカウント開設85日目で1万フォロワーを達成します。最初は付箋に書いてデスク周りに貼っていたメモも次第に書ききれなくなって、大きなメモ用紙に書くようになりました。それでも日に日に書ききれなくなってきたので、ノートを使うようになりました。
1日では起承転結がまとまらないときや、書きたいことが140文字に収まらないときは、潔く諦めて別の話を書きます。書いているネタの途中で上手い文章や言い回しが思い浮かべば、そちらのストーリー構成にとりかかります。仕事を必死で頑張っていても、ネタが思い浮かんだらノートにばっと書いたりしています。長い言葉は類語検索で短縮もします。
手書き推奨
メモも最初はスマートフォンのメモ帳に書いていました。けれど、デジタルのメモだと消した跡が残らず困ることが度々ありました。文字を線で消したとしても、筆跡がヒントとなってより良いストーリーが書けることもあります。デジタルデバイスで書くよりもアナログで書くことを私はおすすめしています。
まず、ノートに物語の構成を思いつく限りざっと書いてみます。そこから、削って言い換えて、削って言い換えてを繰り返して、たくさんの文字数を140文字に凝縮します。つまり、内容という意味ではまったく削っていません。遠回しな言い方を削ったり言い換えたりして140文字にしています。
開設100日目には、2万フォロワーを達成することができました。Twitterは、仕事で実績がある方や商材を販売している方が、フォロワー数を伸ばしているイメージでした。私はただの平凡な会社員でしたがコツコツ積み重ねていき、こうしてみなさんの前でお話ができるような影響力を持てる人間になれたと思います。何者でもない自分が何者かになれることを証明できたのではないでしょうか。
ネタは常にメモ
何を書いたらいいのか分からないとか、どういう風にストーリーを切り取っていいか分からないという方が多いのですが、私自身は、書くネタは日常に溢れていると感じています。それをさらっと見るのではなく、いかに自分のなかに落とし込んでいけるか。だからすぐに書き留めてください。それがネタ探しのコツになります。
ネタになるのは起承転結でいう転の部分が多いです。自分の目で見た出来事はノートに書いたり携帯などに残したりしないと忘れてしまうので、全部書き留めます。そのなかから今日のツイートになりそうなものはないか考えて、起承転結になりそうなネタをピックアップしています。
これから140文字のツイートになっていく未来のネタを、私はノートにたくさん書き溜めてあります。みなさんも思いついたネタをぜひ書き溜めてみてください。
あっきゃん構文のTwitterスタンス
一日のサイクル
投稿のタイミングは基本、仕事終わりが多いです。まず仕事終わりに投稿して、リプの返信や自分のやりたいことを行ったあと、23〜24時頃から次の日に投稿するストーリーの大枠を作ります。だいたい1時間ぐらいかけて作っています。そして、添削する前のきれいな文章ができたら寝ます。
翌日は朝起きて、まず添削をします。この文章長いよね、ここ短くできるよねと、気になるところを削ったり言い換えたりしながら、いったん140文字に落とし込みます。そして、仕事をしてお昼休みに一度見返します。時間が経つと、まだパンチが足りないと感じたり、スムーズに読めなかったりするところが出てくるので添削をします。さらにトイレ休憩の時間にもチェックしています。そして、仕事終わりに最後の添削をしてから投稿しています。なので、だいたい1ツイートにつき3時間ぐらいかけています。
1時間で大枠のストーリーができたときは、自分のなかで成功です。最近はクオリティを高めたいが故に、大枠だけなのに1時間以上かかってしまうことも多いです。このネタは共感をもらえないだろうとか、今じゃないなと思った話は一から書き換えるので、合計3時間ほどはかかってしまいます。
リプ返のスタンス
私はバズりすぎていないツイートについては、ほぼ全員に返事を書いています。毎日のツイートでだいたい平均50件ぐらいリプがくるのですが、そういうときは基本的にすべて返しています。バズると100件以上になったりするので、そういうときはフォローしてくださっている方を優先して返しています。
読み手はスクロールの手を止めて読んでくださり、さらに思ったことをコメントに落とし込む労力と時間を費やしてくれています。みなさんからいただいた分、私もしっかりお返しをしたいと思っています。
スキルより発信内容
Twitterのアクティビティは見ておらず、分析らしい分析をしたことがありません。いいねの数と、その日に増えたフォロワー数をだいたいで確認するくらいです。Twitter運用術のような本も読んだことがありません。
1日何ツイートしろ、何リプしろ、とか「いいね」はいいね切れをするまで押せという方もいらっしゃいますが、それをしても自分の発信内容がしっかりしていないとフォローしてもらえないと思っています。
ツイートやリプの内容を見ると、その人の性格や人となりが見えてきます。私は昔から人と接する仕事をしてきたので、Twitterにおいてもその点を見てしまいます。スキルで勝負するよりも、リプにしっかり答えるとか、読んでいただいた方に対して、自分のツイートをもっと読んでもらえるように工夫するなど、1ツイートに全力で向き合う方がいいと個人的には思います。
ペルソナ設定について
最初はキャリア系の発信が多かったので、フォロワーさんも同じ興味のある方が多かったです。けれども、自分の人生経験や日常で見たストーリーを書き始めたので、誰でも親しみやすい内容だからこそ、ジャンルなどは問わず様々な方にフォローしていただいてます。こういう人に見てほしいというターゲット設定はしておらず、Twitterを楽しんでいる全ての方に見てほしいと思っています。
フォロワーさんの中でも、定期的にあっきゃん構文を使ってくださる方が増えてきました。しっかり使ってくださっている方からは「いいねの数やフォロワー数が伸びました」とか「会社の資料作りが上手くなりました」というお声をいただいているので、あっきゃん構文は文章力を高めるテクニックのひとつなのではないかと思います。
ストーリーテリング事業『AZ(アズ)』
私が普段140文字でツイートしている内容は「ストーリーテリング=物語で伝えること」だということで、ご縁があり事業を立ち上げました。「伝えたい思いやコンセプトを物語で伝えて人々の心を動かす」ということを日本に広めていきたいと考えています。現段階では、ストーリーテリングを中心としたプロモーション企画やクリエイティブ制作などを進めています。「物語で伝える」を形にすべく、ストーリーブランドとしてのポジションを築いていきたいと思っています。
「何者でもなかった私が1日1ツイを継続して100日で2万フォロワーの影響力を得た」というアカウントそのものも、ストーリーテリングになっていると思います。Twitter界で臨場感溢れる日常話を140文字で発信している人は、恐らくこれまでいなかったと思うので、今後さらに影響力を持っていきたいなと思っています。自分自身の実体験や視点を私の140文字で伝えて、共感を得て、人々の心を動かすことができる存在になっていきたいです。TwitterやAZを通して、もっとたくさんの方々に勇気と感動を与えられるよう、これからも日々挑戦していきます。
(画像提供:iStock.com/wundervisuals)
あっきゃん 幼少期から様々な人生経験をし、16歳からブライダル6年勤務。 その後広告代理店の営業マンを経験後、現在ベンチャー企業の管理職として勤務。 文章力を高めるために、2020年12月からTwitterを開始。 臨場感溢れる日常話や独自の文章術をTwitterにて発信している。 Twitter:https://twitter.com/_akkyann Instagram:https://www.instagram.com/_akkyann/ ストーリーテリング事業『AZ(アズ)』:https://az-story.studio.site/