31歳で純資産1億円を築いた投資家兼経済・投資アナリストが、フィリピンマーケットを徹底解剖。データで未来を読み解き、勝てるマーケットへと導きます。投資の絶対的原則から紐解くと、フィリピン株式市場には今、初心者が勝てる材料が揃っている!?
目次
人生100年時代とは
老後期間の長期化
現代日本は人生100年時代だと言われていますが、皆さんは自分がどれくらいまで生きると思っていますか?
ここに、ある統計があります。リンダ・グラッドンさんの本で紹介されているものです。今30代の方は、その半数が101歳から103歳まで生きるというデータです。40代の方は、98歳から101歳です。
これを聞いたとき、皆さんどう思いましたか。100歳まで生きてくださいと言われて、ポジティブに捉えられますか。嬉しいと思う方より、いろいろ問題がありそうで嫌だと思う方が多いでしょうか。長く生きると、健康の問題が出てきます。そしてお金の心配もありますよね。
100年まで生きるということはどういうことか。図にしてみるとこうなります。
これからの時代は、65歳で退職してから100歳まで生きないといけない。就労期間と同じくらい生き続けなければならないということが明確にわかっています。これをもっと深刻に受け止めた方がいいです。
老後資金をめぐる問題
以前、「老後の資金は2000万円不足する」という麻生太郎氏の発言が話題になりました。ですがこれは嘘です。しかも、良い嘘です。本当は、3000万円不足します。プレジデントの資料に基づきお話ししますが、仮に皆さんが普通の生活を続け90歳で死ぬとして、年金を除いていくら足りないかを試算すると3000万円が足りなくなるそうです。この数字は共働きの場合で、独身なら1500万円になります。100歳まで生きるとなると、この金額は当然増えます。これを理解しているということが大事です。
データで見る日本の未来
人口が3分の1になる
これからの日本は大きく変わります。少子高齢化という言葉自体はどうでもいいです。日本の人口が2100年には現在の3分の1の4000万人になるということは、ほぼ間違いない事実です。日本の総務省のデータです。学校で例えるなら、1学級10人の世界になるということです。人口減少は本当にまずいです。就職のために勉強を頑張っている場合ではありません。
水のメーカーを例に出します。どんなにおいしく作っても、水を飲む人の数が3分の1になる。どんなに頑張っても、企業の売上げは3分の1になる。結果、水のメーカーの社員のお給料はどうなりますか? そうです。基本3分の1になります。人口が減る国というのは基本的にそれだけで逆風です。向かい風に向って自転車を漕いでいるようなものです。果たして今、ただ日本に生まれたというだけで、日本しか見ない、仕事しない、投資しないで果たしていいのか?
加えて、ほとんどの人の年収が下がります。事実、もう下がっています。これも総務省のデータです。平成9年が最高潮で467万円だったのが、年々下がり今では410万円前後程度になっています。
手取りが減る
次に税金です。国の税制改革がしっかりと行われていることに、皆さんは気が付いているでしょうか。同じ給料でも手取りが減っていると気になっている方もいると思います。仮に今500万円稼いでいる方だと、この8年間で年間12万円ぐらい手取りが下がりました。これぐらいならまだ優しいです。年金問題を考えたら国は税金を上げていくしかありません。ということは、今後手取りはもっと減ります。
投資をするのはものすごく賢い選択だと思います。けれども、投資で安全に成功するために絶対に必要なもの、それは現金です。現金が無い人は、そもそもハイリスク、ハイレバレッジな投資をしないとお金持ちにはなれません。
でも、ぼーっとしている間に、収入が減って、税金が上がって、手取りが下がって、気が付いたら身体がよぼよぼになって、どこにも出歩けずに何もできなくなってしまうという未来が、実はすぐそこまで来ている。このことをまず覚えていただきたいと思います。
投資という選択肢
不足する現金をどう埋めるか?
老後に不足する金額を埋めるために、一体私たちは何をしたらいいのか。
上の図のようにいろんなパターンがあってもいいと思います。かく言う私もフィリピンに移住するまでは、投資のことを全く知りませんでした。お金を増やすためには、たくさん「労働」しようと考えて馬車馬のように働きました。新卒時代は毎日深夜の12時くらいまで働いていた記憶があります。コミッションでボーナスが増える会社だったので死ぬほど働いていました。けれども、この先、この働き方には限界がありそうです。
併せて私が考えていたのが「昇級」です。自分が頑張れば上司に認められて年収が上がるだろうと。しかし、現実はうまくいかず給料は上がりませんでした。自分の価値を決めるのが、自分ではなく上司だったからです。コントロール圏外なのです。アンフェアですよね。サラリーマンは厳しいと思いました。
「副業」のうち奥さんと一緒に働くというのは賢い選択です。休日など休んでいる間に働くというのも賢いです。けれど、人生100年。働きすぎでげっそりしてしまって、人生の最後が寝たきりだったとしたら残念です。やはりバランスが大事です。
「節約」と「節制」もあまり勧められません。お金の専門家が何を言っているのだと言われそうですが、これも難しく、私がフィリピンに移住した理由でもあります。そもそも、私は偉そうに話していますが結構なポンコツ人間です。社会人2年目で授かり婚をしました。生活は苦しかったです。貯金がなくて、待機児童の問題もあって、この先の人生どうしたら変われるのだろうとものすごく頭を使いました。でも当時の私は投資を知らなかったので、お金を増やすにはたくさん稼いで、死ぬほど節約するという方法しか知りませんでした。
投資を始めたきっかけ
私がフィリピンに行った理由は、大学時代にボランティアで行ったことがあり物価が安いということを知っていたからです。当時ビールが一杯50円ぐらいでした。今は100円ぐらいです。フィリピンだったら、大好きなビールを我慢しなくても飲める、お金も溜まる、子どもも英語を覚えるということで、だったら全部のリスクを背負ってでもフィリピンに羽ばたこうと決断したのは、「節約」を脱するためでした。
転職活動をして家族でフィリピンに行ったのですが、次に問題になったのが、「労働」です。転職先は、ハイパーブラック企業でした。収入は増えました。年間1000万円ぐらい貯金でき、結局この資金で投資を始められたわけですが、当時は収入の柱がこのブラック労働しかなかったので、身動きができなくなってしまっていたのです。
そんななかで、たまたまクモの糸をたらしてくださった先輩がいました。その方がロバート・キヨサキさんの本をくださり、そこから大切なことを学びました。自分の収入の柱がひとつしかないから、超嫌いなわがままボスの下にいないといけないのだ。自分が投資で成功できたら、月5万円でも10万円でもいい、それがあったら人生変えられるのに、お金を理由に働く場所を選ばなくてもいいのに。けれど、当時のフィリピンはインターネット環境が最悪で、日本株や不動産を勉強するにもリソースがかなり限られている状況でした。
そこでいちかばちか、自分が住んでいるフィリピンの不動産や株はどうだろうと思い、投資を始め、そこから独学で学んだことが今日の知識になっています。結果オーライなのですが、節約や節制には限界があるし、労働や昇級というのは、経営者の方ならある程度ハンドルできるかもしれませんが、サラリーマンだと自分のコントロール外なので、自分の人生の舵を自分で握れないということを覚えておいてもらいたいです。
努力の方向を間違えない
大切なのは、ここです。「お金はお金」ということです。稼ぐことは正義です。絶対に正しいです。お金がないと、何か選択をするときにお金が軸になりがちです。仕事も、付き合いも、子どもの習い事も住む場所もそうです。この先お子さんに一生懸命勉強しろ、良い大学に行けと言ってもたぶんずれてきます。どうやったらお金が増えるかを知らない子は、努力の方向を間違えた結果、だんだん生活が苦しくなります。なんでこんなに勉強頑張ったのにお金が苦しいんだろう。自分の人生が幸せじゃないんだろう。そうならないためにはぜひ、投資をしましょう。フィリピン株ではなくてもいいです。絶対に投資はして下さい。
投資の3大原則
多くの人が投資を難しいという理由はこれができていないからです。この3つをぜひ頭に叩き込んで下さい。フィリピン株、FX、仮想通貨、不動産でも全部一緒です。これができない人は、詐欺にあう確立が倍になります。逆にこれができる人は投資の入り口から違うので詐欺に引っかからないですし、長期的にみて成功する確立が上がります。
単利と複利
皆さん、単利と複利の違いはご存知ですか。例えば、金利が年2%だと、100万円×2%で年に2万円もらえるということなのですが、この増えたお金を再投資しないことを単利といいます。1年目で2万円増えたら、単利の人はこの増えた2万円分を使ってしまうのですが、複利の人は2万円を翌年再投資します。そうすると、雪だるま式に差額が増えていきます。投資の絶対原則は常に複利であると覚えて下さい。
これの何がすごいか、結論から言うと年8%でいいよねということです。仮に皆さんが50歳からでもいいので、年3%で常に運用をすることができたら、30年間で100万円は2.4倍の247万円になります。5%だったら、430万円。8%だったら、10倍の1000万円になります。もし1000万円で始めたら、1億円です。ぜひこれを念頭に長く投資をしていきましょう。
ここで、問題があります。「年8%の商品なんて日本のマーケットにない」という真実です。ここからいよいよフィリピンの話に入っていきます。
今、金利が日本だと国債が0.05%、普通預金は0.001%です。これではいつまでたっても皆さんの資産は増えません。8%増やすためには、勝てるマーケットで最初から戦うというのが今日の本題になります。
勝てるマーケットの見つけ方
宝島はどこにあるのか
ここまでの話のなかでヒントを話してきました。皆さんがいざ投資をするというときに、どこの国に投資をしますか。何故その国を選びますか。投資の基準は何でしょうか。考えてみて下さい。
そう、人口です。人口を見たらこの先どこが盛り上がるかわかってしまいます。これから人口が倍になる国は、企業の売上げが倍になって、年収が倍になって、当然株価も2倍になります。これが、簡単な経済学になります。なので、皆さんがこれから投資をするのは、2倍以上に成長する人口マーケットです。そこに早い段階で投資をすることが、皆さんの利益を最大化させるひとつのコツになります。
それってどこなの、というと答えはアジアです。これからはアジアの時代だと多くの経済学者が言っているのは、人口が増えるからです。
フィリピンの人口ボーナス
フィリピンはものすごく面白いです。若い人が国の人口に対して半数以上増え続けることを「人口ボーナス」と言います。フィリピンはこれが、アジア最長なのです。2050年まで増え続けるといいます。凄まじい伸びです。仮に今、株価が下がったとしても全然大丈夫です。2050年まで人口が増えますから、今後30年間は多少上げ下げがあっても増えていくということです。試算によるとこの人口は、2092年まで増え続けます。
ということは、2100年にはフィリピンと日本の国力は大きく変わってしまうということです。人口は日本は現在の3分の1の4000万人、フィリピンは1.5倍の1.6億人になると言われています。日本の4倍の人口をフィリピンは抱えようとしているのです。
アジアと聞くと、インドネシアや中国、インドを思い浮かべる方もいます。確かに中国は人口が多いです。しかし、2015年に人生ボーナスが終わりました。一人っ子政策の結果、人口が加速度的に減ったので、成長は長くて2025年まで、その後世界の王者は変わっていくと私は予想します。インドは2040年までです。フィリピンは国連のデータによると最長なので、やはりここを投資戦略のひとつに組み込むのが面白いと思います。
1人当たりGDP
もうひとつ、1人当たりGDP(国内総生産)に関するデータがあります。日本の1人当たりのGDPが過去どう成長してきたかというグラフです。1人当たりGDPというのは、その国の国力を表すと言われています。このグラフでみると、現在のフィリピンは日本の1972年のレベルになります。1972年は何があった時代か。バブルの前です。70年代は高度経済成長期まっしぐら。インフラがどんどん整備されて、豊かになって国民の所得が2倍になった時代です。ですから、高すぎず、低すぎない。ここがポイントです。
投資の3つ目のポイントに、「安く仕入れて高く売る」と掲げておきましたが、香港や韓国だと、既に経済が発展しきってしまっている。同じ10年間寝かせても上げ幅が小さい。ただ、フィリピンだとすごいスピードで増えているのが分かります。時間は有限です。お金は失っても取り戻せますが、時間は取り戻すことができません。
いいタイミング、ベストなタイミングで投資して伸ばしていくことを考えると、やはり一人当たりGDPがちょうど70年代にあるというフィリピンはまさに今、投資するべき時期といえます。
安く仕入れて高く売る
フィリピン総合指数というデータがあります。2009年1月から2019年1月までの10年間のデータです。フィリピン総合指数というのは代表銘柄30社の株価平均のことです。フィリピン版の日経平均株価と言えます。これをみてみると、10年で4.39倍になっています。
日経平均はどうだったか。過去最高値は何年だったか皆さんは思い出せますか。1989年に3万8千円をつけたのが最高です。なんと30年前です。この30年間一度も2万5千円を越えたことがなかったのです。ですから、2万5千円はすごくない。3万8千円に対して2万5千円は未だに30%価格が割れているのです。これが「勝てるマーケットで戦っていますか」ということです。
株って難しそうだから、日本人だから、と安易に日本株にトレードする。それでは勝てません。30年間プロが勝てていないのに、どうやって勝つのでしょうか。
どこで戦うのか。それだけです。何度も話していますが、投資は勝つべくして勝つのです。戦う場所を決めた時点で結果は出ていますので、ぜひフィリピンのような勝てるところで戦ってください。
フィリピン=ゴミダメ、危ないというイメージの方は、ぜひ一度私に相談ください。現役のFPとして、投資家としてフィリピン系投資が詐欺かどうか、安心かどうかかなり精度の高いフィルターになれると思います。
(画像提供:iStock.com/MicroStockHub)
町田健登さんのイベント動画が視聴できます。
https://www.sanctuarybooks.jp/event_doga_shop/detail.html?id=192
町田健登 ライフシフト合同会社 代表 1988年生まれ、栃木県出身。筑波大学卒業後、外資系企業の営業職を経て人材派遣会社のフィリピン駐在員として渡比。職場で上司からの激しいパワハラを受けたことに限界を感じ、社畜生活から抜け出すために投資の勉強を開始。1600万円の投資詐欺被害に遭うなどの失敗を繰り返しながらも着実に資産を増やし、2017年に投資家として経済的に独立を果たす。31歳で無借金、純資産1億円を達成。フィリピンに本社をもつ現地大手金融ホールディングスの執行役員に就任。不動産部門の代表や、まにら新聞の責任者も兼任。その後、フィリピン在住歴(7年目)、金融メーカーで培ったノウハウ・人脈を活かして、2020年ライフシフト合同会社を創業、独立。月間約30件の資産運用・節税の相談に乗り、多くの投資家から厚い信頼を集めている。2018年にアイアンマンレース完走。2020年にはアフリカ最高峰キリマンジャロ登頂、東海道五十三次492キロを徒歩で完走など、冒険家としても活躍している。 ファイナンシャルプランナー2級、TOEIC915点。 ■ その他 会社HP:https://lifeshift-ex.com/lp/ Twitter:https://twitter.com/kentomachida