編集長直々に取材? 昔はあったね。
編集長が自ら足を運んで、俺の記事をせっせと書いてくれたもんだ。あの頃は良かった。
そりゃあもう、「山口さん、今回も快挙ですね!」なんてヨイショされながら“入賞男”とか“伝説のメダカ使い”なんて呼ばれちゃってさ。俺のコメントをありがた~く記事にしてくれてたんだよ。
でもさ、今? 無冠。箸にも棒にもかからない。
…ってことで、今回は自分で書いてる。汗かいて、涙ぬぐって、自分の負けを言葉にしてる。
「全部言うぞ。あれは、もう事故だったんだよ。」
ご無沙汰さんです、”元・伝説のメダカ使い”サンクチュアリ出版山口だ。
聞いてくれよ。2025年5月17日、春のメダカ品評会、完全にやらかした。
3点出品してまさかの 無冠だ。もうね、笑うしかなかったよ、ほんと。
言い訳に聞こえるかもしれない。だけどこれは事実だ。
あの日、俺が心血注いで育ててた品評会の切り札”エースメダカ軍団”が、まさかの空から強襲を受けたんだ。
そう、鳥だよ。まさに空の刺客。
エースメダカ軍団が鳥に食われちまったんだ。




よりによって品評会のエントリー締切1ヶ月前に起きた悲劇。
これは偶然なのか? いや、もう俺の中じゃ陰謀論すら浮かんでる。
天罰か?
ライバルの差し金か?
真相は闇の中だ。
結果?
本命不在のまま、苦し紛れの布陣で挑んだ俺は、当然のように 無冠転落。
いや、去年?そりゃあ良かったさ。部門賞2連続受賞、賞状3枚持って帰ってさ、会社の応接室に堂々と飾ったよ。
ちょっと調子に乗ってた?ああ、認めるよ。賞状を眺めながら「この応接室、なんか“品”があると思いません?」とか言っちゃって。天狗?いや、もう屋根突き破って宇宙行ってたな。
だからもしエース軍団が健在で臨んだとしても、良い結果は出せてたか?とは思うよ。
で、だ。
半年後に控える秋季品評会こそは…って、謙虚になって、原点回帰で勝ちにいこうと思ったんだ。飼育容器にも網を張って環境整えて。気持ちはまさにブリーダー再デビュー戦。
でもな?そこに、地獄の第2試合が待ってた。。。