実行の鬼_実践編、今回がラストです。
これまで、
第一回 鬼のタスク管理
第二回 鬼のスケジュール管理
第三回 鬼の自己管理
第四回 鬼の腸内管理
第五回 鬼のメンタル管理
について語ってきました。
ラストの今回は、鬼の「達成とデザート管理」についてです。
目次
成果物(ゴール)は何か?
「1日を何にフォーカスしていますか?」
「それは、ゴールから逆算されていますか?」
「ムダを減らせていますか?」
1分間立ち止まり、自分自身に問いかけてみていただきたいのです。
何事もゴールから逆算することで、時間は短縮され、ムダも減ります。
物事に取り組む前は常に、1分立ち止まって、この作業のゴールは何かを意識しましょう。
筋トレなら、「今日は下半身を“いじめたら”終わり」
会議なら、「来月のイベントスケジュールと役割を決めたら終わり」
メール処理なら、「未読200件を1時間で処理したら終わり」といった具合です。
ゴールを設定すると、作業効率を上げるために何をするか?が明確になります。
例えば、
未読200件を1時間で処理するなら、
「スマホではなくパソコンの方が効果的だな」
「集中力を高めるためにコーヒーを入れよう」など。
人は、フォーカスしたものに、アライメントし、コミットメントするものです。
私は、夜遅くまで仕事をやりきると、なぜかラーメンを食べることにフォーカスしてしまう。ラーメンスープに浮かぶ私好みの油に、濃さ+しょっぱさが濃厚に絡んだ麺のうまみ。イメージするだけで体が受け入れる体勢にセットアップされていく。「本当はヘルシーなものにしておきたいな」と心に思いながらも、体は言うこと聞かず、ラーメン屋に入っていく。
よくありますよね(笑)
予定はいつも、ゴールにフォーカスしましょう。
6才児にわかるように、交通整理する
1日を想定通りに実行するためには、常に頭の中が整理されていることが大切です。
整理するために一番効果的な作業は、紙に書くことです。
午前中は超集中、午後はリラックス、夜は対話や癒しを楽しむといったように。
1日の流れの中で、どう動き、どこに力を入れ、どこを抜くのか。
想定しているか否かで、1日の効率はかなり変わってきます。
頭が整理されている人の話はわかりやすいものです。
自分の言動を整理していない状態で話してしまうと、相手は話の矛盾や、わかりづらさに混乱します。
私の基準は、6才児でもわかる言葉で、端的に伝えること。
よく、難しい言葉をあえて使って、できそうなフリをしている人を見かけますが、本当に賢い人ほど、簡単な言葉しか使いません。
自分の行き先、話の行き先の交通整理ができているということは、一緒に仕事する相手のためにもなっているのです。
やった気にならない(ティッシュペーパーでは完璧には拭き取れない)
最近、「実行の鬼になるために、やるべきTO DOを明確にして、とにかくこなしています!」と声をかけていただく機会が増えました。
非常に嬉しく思います。
ただ、私がこだわっていることは、膨大なTO DOをこなすことではありません。
達成することです。
トイレのウォシュレット開発時に、「今まで数百円のトイレットペーパーで十分に用が済んでいたのに、わざわざ数万円もかけてウォシュレットを開発したところで売れるのか?」ということが問題になりました。
疑問を持つ方々を納得させた回答が、「絵の具を指につけて、トイレットペーパーで何度か拭き取ると、そのうちトイレットペーパーに絵の具はつかなくなるでしょう。でも、指紋にはまだ絵の具が残っていると思いませんか?指紋と肛門は同じです」と。
“表面的な問題は解決され、やった気になっていますが、本質的な問題が改善されていなければ、意味がない”という話です。
あなたのTO DOリスト(スケジュール)は、こなすためのものですか?
あなたのTO DOリスト(スケジュール)は、達成するためのものですか?
「成果になるか」という観点で、ぜひ見てみてください。
最後にデザートを設定しているか?
「コース料理の最初がデザート?」
レストランのコース料理のデザートは、誰もが最後だから嬉しいはずです。
1日のスケジュールも然りです。
最後に、楽しみや癒しを用意してあるから、その1日を頑張れるのです。
人生の豊かさの差異は、このデザート設定の有無に違いがあるのかもしれません。
私のデザートは、
夕方以降の家族との時間
大切な仲間やメンターとの時間
Netflix(以下、ネットフリックス)と野球観戦の時間
です。
月1のメンターとのお酒の時間、家族デーの日、仕事やりきったあとのネットフリックス、オフの日の野球観戦を用意しているので、その日1日を頑張れるし、いつも心が満たされています。
ほんの少しの時間でもいいのです。
1日の中で、自分の心が満たされるデザートを、用意してみませんか?
(画像提供:iStock.com/vorDa/PeopleImages/FatCamera/yumehana)
ゴンドー優希 経営者。講演家。通称「実行の鬼」。 学生時代は計画性のない人間だったが、日本電気株式会社(NEC)に入社後、自己管理にめざめ、わずか3年でトップ(約3万人中)営業マンになる。 独立後、人生の大半のこと(仕事、起業、勉強、趣味、恋愛、育児など)はすべて自己管理が解決すると信じ、育児に注力しながら、事業活動・講演活動を次々と拡大している。
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