ディズニーを生活の一部にする幸せをあなたに。
歴16年の最強Dヲタ・みっこさんが、東京ディズニーリゾートと言う「沼」の魅力を語り尽くします。
サンクチュアリ出版で「ディズニーのある生活」と言うタイトルで、コラムを執筆させていただいている、みっこです。
こちらのコラムの連載の2回目。
いつでも人気の東京ディズニーリゾート。しかし、「いつ行っても混んでいる」と言うイメージがありますよね。
特に最近は新型コロナウィルスによるさまざまな制限運営から、徐々に元に戻りつつあります。10月の連休は久しぶりの大混雑となり、アトラクションが3時間待ち…と言った状況にもなりました。
そんな混雑するディズニーリゾートですが、今回は「混雑した時だからこそ」のパークの楽しみ方、過ごし方等についてお話ししていきたいと思います。
目次
「混雑事には行かない」と言う最大の選択肢
パークで過ごすのに「一番快適な方法」として、誰でも出来るシンプルで確実、効果的な対策法があります。
それは「混雑しているときには行かない」と言う事。
「混雑時の過ごし方」と言っておいて、いきなり矛盾したことを言うようなタイトルですが、これが一番効果的な方法なのです。
ディズニーリゾートの各種関連サイトや書籍等では、同じように「混雑したときの過ごし方」と言うものをよく見かけます。
ただ、前述したようにアトラクションが最大3時間待ちになるような大混雑日には、はっきり言って対策の方法は、ほとんどありません。
近年では有料のファストパスが買える、「ディズニー・プレミアアクセス」が登場しましたが、こちらを使うのが効果的。
また、時間指定のないファストパスが付いてくるバケーションパッケージのプランなどは間違いなく有効な方法です。
ただ、プレミアアクセスはパスポートのほかに+ 2000円が必要。家族4人ならば8,000円がパスポート代以外に必要です。
さらにバケーションパッケージは様々な魅力的なプランが付いていますが、料金は割高と言うよりも、かなり高額。
通常の旅行パッケージ等はいろいろなものをセットにすると安くなるのが当たり前ですが、バケーションパッケージの場合、逆にどんどん値段が上がっていくと言う不思議なパッケージです。
一番手っ取り早いのはこうしたものを利用する事なのですが、なかなかそうは行かないですよね。
それを避けるためには、そこまでに費用を必要としない、連休や週末の混雑時期を極力避けるのが一番シンプルな方法なのです。
楽しむ前に「今」を知ることが必須
そして忘れてはならないのが、必ず「今」のパークの状況を事前に知っておくと言う事。
「もちろん公式サイトで情報はバッチリチェックしてますよ!」と言う人も多いと思います。もちろん何よりも、まず基本となるのは公式サイトで情報をチェックすること。
しかし、それだけでは現実的に情報は足りておらず、むしろその情報を信用していたが故に失敗してしまう事も…。
例えば、2022年10月に入ってから、パークはコロナウィルス感染対策について、だいぶ緩和されました。
これまでできなかった、キャラクター等とのサインやハイタッチが可能になりました。ただこうした状況は公式サイトだけを見ていると現実的にどの程度までなのかというのがなかなかわかりません。
そんな中で、やはり一番情報が早いのはパークによく行かれている方のTwitter。これをまめにチェックしておく事が大切です。
現地からのつぶやきには、公式サイトに掲載されていない情報もたくさん得られます。例えば公式サイト上では、パークの開園時間が「9時から」となっていても、10月に入ってからはほとんど「8時15分にパークは開園」しています。
そのつもりで9時のつもりで行ったら、既にアトラクションは大混雑…と言う状況になっている事も。
夢や魔法の国…とよく言われますが、現実的には、こうしたいわゆる「情報弱者が損をする」というのが現在のパークでもあるのです。
こうした情報を事前にチェックする癖をつけておくのが大切です。
アトラクションに乗らずに過ごす
こちらも一見すると、ちょっと矛盾したように感じる混雑日の過ごし方。
アトラクションが数時間待ちになっているような大混雑日には、あえて「アトラクションに乗らずに過ごす」と言うのも1つの方法です。
もちろん、どうしてもそのアトラクションが目当てならば話は別ですが、単純な話、例えば「大混雑で3時間待ちになっているアトラクション」でも、平日などのタイミングを選べば「1時間以内で乗れること」も多くあります。
考えてみれば、「日常の生活で3時間待つ事」はほぼありませんよね。パークの入園料を払って、更に中で長時間過ごす…と考えるならば、いっその事、パークの空気感や雰囲気を味わう時間と考えてみるのはどうでしょうか。
また、パークの魅力はもちろんアトラクションだけではありません。
そんな時だからこそ、普段はあまり見ないようなところに行ってみたり、周りをちょっと見上げてみたり、見回してみたりすることで、パークの新しい魅力に気づくことができるかもしれません。
美術館・博物館的な感覚でパークを楽しむ
ディズニーリゾートと言えば、どうしても人気のアトラクションや華やかなショー、可愛らしいキャラクターが浮かびますよね。
もちろんそれも魅力のひとつではありますが、いつもとはちょっと視点を変えてみて、「美術館や博物館的な感覚でパークを楽しむ」と言う方法もあります。
例えば、東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロント。ここは、その名の通り、主に1912年のアメリカのニューヨークの港を模したテーマポートです。
ディズニーの凄いところは、「ただ単にそれっぽい雰囲気」を作っているだけでなく、歴史や史実に基づいた細かな充実な最近がされているところが多いこと。
例えばこのテーマポートに掲げられたアメリカの国旗「星条旗」。もちろんアメリカだから当たり前…と言いたいところですが、ご承知の通りアメリカの国旗は「星の数」が「州の数」を表しています。
驚くのはディズニーリゾートにある星条旗は「場所によって星条旗の数が違う」と言う特徴があります。
現在の星条旗の星の数は「50個」ですが、1912年のアメリカの州数は「46」個。その為、同エリアにあるレストランや建物、船に掲げられた星条旗の星の数は46個になっています。
他には例えば、ディズニーランドのトムソーヤ島にある、サムクレメンズ砦の国旗は「15個」だったり、アトラクション「カリブの海賊」上の旗は「23個」だったり…と深いこだわりがあります。
実際にはこんな国旗の星の数まで調べる人はほとんどいないですよね。
こうした誰も見ないような部分まで細かく再現されているのはディズニーらしい所。こうした美術館的、博物館的感覚でパークを散策するのも非常に面白いと思います。
「人とは異なる時間の流れ」を楽しむ
東京ディズニーリゾートが混雑してしまうのは、当たり前のことではありますが、「人気の場所に人が集まるから」。
「そんなの当たり前でしょう?」と思うかもしれませんが、これが積み重なって混雑となってきます。
では、それを避けるためにはどうしたらいいのか…?簡単に言えば、「多くの人と異なる時間の流れを楽しむ」と言うことです。
例えば…
■朝の入園時の混雑時間を避ける
■食事の時間をずらして、快適に過ごす
■お土産は混雑している時間に買わない
■一気に人が帰る時間帯には帰らない
…など。
パーク全体の混雑は「自分の力でコントロールすること」できません。しかし、こうした事は「全て自分の感覚で時間をずらしてコントロールすることが可能」なのです。
こうして、「混雑と人の流れに乗らない」と言うのが効率的・効果的な混雑時の過ごし方と言えるでしょう。
普段は見ないところを時間をかけて眺めてみる
これまで述べてきたようなパークの過ごし方。
そうは言ってもやっぱり実際に行けば、やはり多くのアトラクションに乗りたいし、ショーも観たい…そう考えるのが普通ですよね。
もちろんそれでいいと思います。しかし、今一度考えて頂きたいのは、パークの魅力はそれだけではないという事。
作り込まれた街並み、こだわりの隠れた物語、時間と共に移り変わる美しい風景…。筆者も十数年通っていますが、それでもまだ飽きることはありません。
何かと忙しなく動くことが多いディズニーリゾートですが、一日で出来るだけ回るという事を目的にせず、普段は見ないところを時間をかけて眺めてみたりすると、更なる魅力が見つかる事もあると思います。
もちろん何も考えずに突然行っても、充分楽しめるような配慮がある東京ディズニーリゾート。
パークに行く際の基本の考え方として、「いろいろしっかり調べて効率的・効果的に回る日」と、「何も考えずにゆっくり散策して楽しむ日」など、あらかじめ楽しみ方を分けていくと言うのも面白いのではないかと思っています。
人それぞれ、人の数だけたくさんの楽しみ方があるパーク。皆さんもそんなご自分ならではの楽しみ方を見つけてみてくださいね。
(画像提供:iStock.com/ermess/usamedeniz/Alexandre Tziripouloff/Jean-Marc Pierard/EnchantedFairy/baona)
みっこ 10周年間、東京ディズニーリゾートに通う「Dヲタ」。東京ディズニーリゾートについての裏技や雑学を紹介しているブログ「TDRな生活」で、合計約4500記事、約16年間更新し続けている。ショーやパレードの鑑賞よりも、パークの細かな雑学や物語が大好物。普段は普通の社会人。WEBライターとしても活躍。TV番組への情報提供や、雑誌・週刊誌のディズニー系情報の執筆や取材同行、攻略系ブログ「TDRハック」の執筆にも参加。著書に『ディズニーに行く前に知っておくと得する66の知識』(文響社)、『ディズニーの待ち時間を劇的に減らす方法』『ディズニーがもっと楽しくなる魔法のトリビア』(KKベストセラーズ)など。