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語り手:あべなるみ
突然ですが、皆さんは生きていて社会や人間を「怖い」と感じたことはありませんか。
素直な自分のままだったら、漬け込まれ、利用されてしまうかもしれない。
ビジネスの世界では、合理的でビジネスライクな人格でないと舐められる。
「普通」「いい子」の仮面を被っていないと変な子と思われてしまう…。
そうして本来の自分を閉ざし、上っ面な人格をかませて生きていく。
それが当たり前になっている方は多いのではないでしょうか。
こんにちは。
らしさを引き出すブランディングのプロであり、野菜ちゃんに顔をつけて販売するほどの畑の偏愛家。あべなるみと申します。

最近、わたしがどんなお役立ちができているのか確かめたいと、2022年から作ってきたコミュニティaiyueyoの仲間たちに、提供価値についてヒアリングを重ねていました。
すると、
「こんなやさしい世界があったなんて。」
という声をたくさんいただいたんです。
冒頭のような感覚で自分を隠して生きてきた方にとって、本来のらしさを安心安全に出すことができ、助け合いでまわる世界があること自体、目からウロコの驚きとなるようです。
ともいうわたしも、まさに世界や人間に恐れおののき、自分を隠すことに一生懸命な幼少期を過ごしてきました。
それが今、こうした場を先導するに至っている。それはわたしの中での雪解けがあったから。その雪解けには、今日ご紹介する3冊の本が少なからず影響してきました。
そんな特別な3冊を本日は皆さんにご紹介できたらと思います。
1冊目:アミ 小さな宇宙人 /エンリケ・バリオス
https://www.amazon.co.jp/dp/4198922950
最初にご紹介するのは、この「アミ 小さな宇宙人」です。
この本を知ったきっかけは、ごきげんな笑顔で、出産・いのちの神秘について発信してくださっている助産師YouTuber「アミプラ」さんの紹介でした。「こんなに内側からキラキラした素敵な方が、チャンネル名にするほど推しの本なのだとすれば、これは読みたい!」と感じ、手元に取り寄せたのでした。
本は、さくらももこさんのやさしい挿絵と共に展開される、小さなひとりの少年が、宇宙人と遭遇するという物語。この宇宙人アミくんが、少年にこの世界(宇宙)の真理を伝えていくという構成です。
世界・人間の恐ろしさにビビりまくっていたわたしにとっては、このアミくんが伝えてくれた世界の前向きな捉え方に震えるほど感動しました。そして、なぜかすっと腹に落ちたんです。世界が明るく見えはじめ、信じてみたい。希望をもって生きようと思うようになりました。
根底に世界を信じられる力をもらえるこの本。すでに絶版されているので、お値段は高いですが、以前の私のように「世界が怖いな〜」と思う方には、ぜひ一度触れてほしいなと思います。
2冊目:稲盛和夫の哲学 人は何のために生きるのか
https://www.amazon.co.jp/dp/4569841457
もし、わたしがアミだけを読んでいたならば、「多分こんな物語もあるよね」と、もう少しさらっと流していたかもしれない。それがスッと入ってきた背景には、先にこちらの本に出会っていたことも大きかったのです。
アミは海外の方が書いた物語。それと同じ世界の捉え方を日本の実業家、仏教家である稲盛和夫さんも言っているんだから、驚きました。アミを読んだ時、「え!これ、稲盛さんが言っていた話と一緒だ!」と心の中で叫んでいました。
この本を読んだのは私が社会人になりたての頃、2014年頃かなと思います。
目に見えないスピリチュアルなものに触れると「あやしい」「科学的じゃない」と疑いがちですよね。このことについても稲盛さんは「そのモノの見方も、ある意味科学教を信じているようなもの」とばっさり。
今でこそスピリチュアルにも肝要な世の中になってきましたが、私がこの本を読んだ時はまさにわたし自身も”科学教徒”だったので、後頭部をガツンと叩かれたような、衝撃を受けました。
その上でこの本は、わたしたちがどんな生き方をすればいいのかを伝えてくれます。今でもこの本を読み終わった時の、体温が上がった体感覚を思い出すことができます。この本も、わたしに大きな希望や指針を与えてくれました。
3冊目:ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済/影山知明
https://www.amazon.co.jp/dp/4479794700
最後にご紹介するのはこちら。この本は東京都国分寺にあるカフェ「クルミドコーヒー」のオーナーである影山さんが書かれた1冊です。
「冷たい世界を変えるために、自分のできることをしたい。」
上記の2冊を経て、大志をもっているわたしは、どこか「早く大きな影響力を発揮しなくては」と焦る気持ちをもっていました。そんな時、「ゆっくりでいいんだ」と、諦めることなく、でも焦る気持ちをどうどうと収めてくれたのが、この本。
この本はわたしの言葉でまとめると、”喧嘩しない社会革命”のやり方を伝えてくれる本です。「特定多数」「健全な負債感」といった概念は、すっかりわたしにインストールされました。そして、冒頭で紹介した「aiyueyo」という、らしさで本当に生きられるコミュニティを、しっかり温かく育んでいくに至りました。焦って上部をすべることなく、じっくり育むやり方を選べたのは、この本のおかげだと思っています。
おわりに
怯えたり、焦ったり。
そういう感情があると、自分を出しきれなかったりしますよね。わたしは本を通じて、こうした感情を優しく手放すことができました。あなたにとっても、本当の出会いがそんな機会になったら嬉しいなと思います。お時間が許せば、ぜひピンときたものを手にとってみてくださいね。
あべ なるみ 畑を愛するブランド戦略家/3児のママ起業家。1991年生まれ。京都大学農学部にて「畑には魅力はすでにある」と感動し、魅力を伝えられる人になるべく総合広告代理店の博報堂へ。ブランディング専門部署にて戦略家として経験を積み、2018年に退職。女性キャリアスクールを展開するスタートアップSHEにて、事業ブランディング戦略をリード。2019年1月に畑×ブランディングのTUMMY株式会社を創業。創業後すぐにこどもを授かり、子育てと仕事の心地よい両立の仕方を模索する。2022年より人と食のらしさを循環させるワークプレイスaiyueyoというコミュニティを開始。 ◯X:あべなるみ@純度たかく私を生きる ◯Voicy:あべなるみの純化ラジオ〜私らしさを取り戻す、ごきげん習慣〜 ◯Instagram:あべなるみ