人は、たった数冊の本に、人生の地図を描いてもらうことがある。
まだ輪郭のあいまいだった自分に、芯を与えてくれた言葉。
迷ったとき、何度でもページをめくりたくなる物語。
そんな「わたしを形づくった3冊」を、サンクチュアリ出版のイベント登壇講師が語ってくれます。
それは本の話であり、同時に「わたし」の物語でもあるのです。
目次
語り手:コーチング兄さん しんたろ(小森田真也)
「35歳からの生き方と働き方を変え、最幸の人生を手に入れよう」をモットーに仕事・キャリア・生き方に役立つコツをXなどで毎日発信しております。
この度は、サンクチュアリ出版様から、素敵な機会をいただきまして光栄です。
今回の選書については、実際に私の人生を大きく変えるきっかけになった本を紹介させていただきました。手にしていただけると嬉しいです。
1冊目:「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」リンダ グラットン (著), アンドリュー スコット (著), 池村 千秋 (翻訳)

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この本と出会ったのは、私が米国に駐在していた2016年頃のことです。
事業の立て直しに奔走し、ようやく光が見え始めたタイミングでした。
会社の課題と向き合い、目標達成に全力を注いできたものの、ふと立ち止まった瞬間、
「この先、自分はどんなキャリアを歩むのだろうか」 「人生全体をどう描いていけばいいのだろうか」。そんな不安が胸に芽生えていました。ちょうどその時、偶然手に取ったのがこの一冊です。移りゆく時代の中で、自分のキャリアをどう築き、人生をどうデザインしていくのか。その指針を静かに、しかし力強く示してくれる本であり、当時の私にとってまさに“人生のコンパス”となるような存在でした。今振り返っても、この本はキャリアの転換点を迎えた人にとって、大きな学びと視点を与えてくれる名著だと断言できます。
2冊目:「最高のコーチは、教えない。」吉井 理人 (著)

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この本と出会ったのは、米国赴任から日本に戻り、 「これから自分はどんなキャリアを築いていくのか」 と模索していた時期でした。会社名や役職といった“看板”を外したとき、
自分はどんな価値を語れるのか。 その問いにうまく答えられず、言語化できないもどかしさを抱えていた頃です。そんな時、書店で目に飛び込んできたタイトルがこの本でした。ページを開くと、個人の能力を最大限引き出し、成果へ導く方法として「コーチング」が紹介されていました。読み進めるうちに衝撃を受けます。「これまで自分が現場で自然とやってきたことは、実は“コーチング”と呼ばれる技術だったのか」と。自分の経験が初めて体系化され、名前を持った瞬間のあの感動は、今でも鮮明に覚えています。
この一冊は、私がコーチングという道を本格的に歩み始める大きなきっかけとなりました。
キャリアの転機に立つすべての人に、自分の強みと可能性の“見え方”を変えてくれる一冊として、自信を持っておすすめしたい本です。
3冊目:「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0」ジム・クリフトン (著), ギャラップ (著), 古屋博子 (翻訳)

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書店で何度も目にしながらも、当時の私はまだ“必要性”を感じていなかった一冊でした。転機が訪れたのは、コーチングを学び始め、 「自分をより深く理解することが、人を支援するうえで不可欠だ」 と痛感した時期です。自分にはどんな強みがあり、どんな資質が仕事や人生の場面で発揮されやすいのか。 これを客観的に把握するため、ついにこの本を手に取りました。
本そのものよりも、付属のWEBテストが中心となる構成ですが、丁寧に質問に答えていくことで、自分の中に眠っていた才能が静かに“輪郭”を持ち始めます。診断結果を見たとき、自分の特性が言語として立ち上がり、 「自分は何者なのか」 「どんな場で力を最大化できるのか」がクリアに理解できました。
この体験は、その後のキャリアの判断軸を大きく変えました。自分の強みが活かされる場所なのかどうか。仕事も活動も、この問いで選べるようになったことは、私の人生にとって非常に大きな進歩でした。自己理解を深めたい人、強みを言語化したい人、キャリアの迷いを整理したい人に、間違いなくおすすめしたい一冊です。
おわりに
私は、本には確かな力があると信じています。人生を変える力。気づきを与える力。心を整え、時にそっと背中を押してくれる力。芸術やアートに触れた時のように、感性を揺さぶる力。 本は、読む人の姿勢ひとつで無限の表情を見せてくれます。
そこに生身の著者がいなくても、私たちは本を通じて対話ができます。書かれた背景や行間のストーリーに触れるたび、著者の思いや感情にそっと寄り添うことができる。本には、そんな不思議な力があるのです。
思い返せば、これまでの人生の節目で本はいつも私を支えてくれました。迷ったとき、立ち止まったとき、挑戦を前に震えたとき。その都度、本は新しい視点を与え、次の一歩へと導いてくれました。
これからの人生でも、きっとまた自分を変えてくれる名著と出会うのでしょう。そう思うと、未来に向けて自然とワクワクが湧いてきます。本と共に生きる。その喜びをこれからも大切にしながら、私はページを開き続けたいと思います。
しんたろ(小森田真也) 事業成長パートナー・ビジネスコーチ 2001年:専門学校卒業後、株式会社ユニクロ入社 2025年:会社員卒業、独立。 サンクチュアリ出版にて人生初リアルセミナー開催(チケット売上100枚超) https://x.com/shintaro2575 https://stand.fm/channels/5fb19c1cc646546590fc062d https://note.com/shintaro2575



