人が苦手で自信を持って話せない」「人が怖くて人間関係がうまくいかない」
このように感じることは誰にでも起こり得ることです。しかし、人と関わらずに生きていくことは難しいもの。人が怖いと感じてしまうことで日常生活に支障をきたすのであれば、改善したいと思うのは当然です。
とはいえ怖いと感じてしまうのを、感じないようにするのは簡単ではありません。では、どうしたらいいのでしょうか?
この記事では、人が怖いと感じて自信が持てない原因と克服する方法を紹介しています。さまざまな要因が複雑に影響している場合が多いので、自分の状態を把握して適切な対策をとることが大切です。ぜひ最後まで読んで、少しでも前向きな気持ちになれるヒントを見つけてください。
目次
人が怖くて自信が持てないと感じてしまう原因
人が怖くて自信が持てなくなってしまう原因について、以下の4つを解説します。
- 自己評価の低さ
- 過去のトラウマ経験
- コミュニケーションに対する苦手意識
- 心の病気の可能性
次から詳しく見ていきましょう。
自己評価の低さ
自己評価が低いと、人が怖いと感じやすくなります。自分の能力や価値を低く見ることで、他者との比較で劣等感を感じやすくなります。相手に怒られるのではないかという気持ちが大きくなり、萎縮してしまうのです。
「自分の意見は間違っているのかもしれない」「自分より周りの人の方が優れている」と考えてしまうと、人と打ち解けることができなくなり、人に対する不安や恐れにつながっていしまいます。
過去のトラウマ経験
過去に人間関係で傷ついた経験も、人が怖くて自信が持てなくなる原因になります。
人に裏切られたり、ひどいことを言われたりした経験があると、人との関わりに恐怖を感じるようになります。それまでは人を怖 いと感じていなかった人でも、裏切られたり、ひどいことを言われたりすることで急に人が怖くなってしまうのです。
トラウマ体験を再び経験することを恐れるので、つねに警戒し、無意識のうちに人との関わりを避けるようになります。すると、社会で生きづらさを感じ、自信を失ってしまうのです。
コミュニケーションに対する苦手意識
「どう話しかければいいのかわからない」「会話が続かない」という悩みを抱えている人は少なくありません。自分の発言や言動が相手にどう評価されるかを気にし過ぎてしまったり、恥をかくことを恐れているのです。このような心理状態が続くと、人と接するのが怖くなります。
また、コミュニケーション能力は経験によって培われていくものですが、苦手な人は積極的に人と関わろうとしないため、ますます苦手意識が強くなっていきます。すると、コミュニケーションがうまくかない自分の価値を低く評価してしまい、自信を失うことにつながるのです。
心の病気の可能性
人が怖いと感じることが社交不安症という心の病気と関係している場合もあります。社交不安症とは、人と接するときに強い不安や恐怖を感じる病気のことです。学校や職場に行けなくなるなど、日常生活に支障をきたすようになる可能性があります。
社交不安症は人によって症状や程度が異なるので、気になる場合は専門家に相談してみるとよいでしょう。適切な治療を受けることで症状を改善させることができます。
「人が怖い」「自信が持てない」を克服する7つの方法
人が怖くて自信が持てないと感じるのを克服する方法を7つ紹介します。自分に合ったものから実践してみてください。
- 自己肯定感を高める
- 小さなところからコミュニケーションを重ねる
- 自分の感情と向き合う
- 心が癒せる時間や場所を大切にする
- ポジティブな考え方を持つようにする
- 考え方や受け取り方を変える
- 専門家に相談する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.自己肯定感を高める
人に対する恐怖心や自信のなさを和らげるためには、自己肯定感を高めることが大切です。自己肯定感を高めるには、以下を意識してみましょう。
- 自分を褒める
- 小さな成功体験を重ねる
- 感謝の気持ちを持つ
- すべての人に好かれようとしない
- 健康的な生活をする
自分を褒める
できていないことではなく、できたことに注目し、頑張った自分を褒めてあげましょう。どんなに小さなことでもかまいません。「今日も会社に行けた」「笑顔で挨拶ができた」など、できたことを認め、褒めることを意識しましょう。
小さな成功体験を積み重ねる
「毎日スクワットを10回続ける」「毎日10分の読書を1週間続ける」など、少し頑張ればできることを目標にして、それを達成する体験を重ねていきましょう。達成できたものは記録をつけて可視化できるようにするとさらに効果的です。
感謝の気持ちを持つ
周りの人や物事に対する感謝の気持ちを言葉にすることで、ポジティブな思考ができるようになります。1日の終わりにその日あった良いことを3つ書き出す「スリー・グッド・シングス」を実践するのも効果的です。
すべての人に好かれようとしない
自己肯定感が低いと、人に認めてもらうことで自分の存在意義を感じようとします。このため、嫌われないように無理をしたり、自分を偽ったりしてしまいます。しかし、自己肯定感を高めるには自分らしくすることが大切。好かれようとせず、自分の気持ちを優先してみましょう。
健康的な生活習慣
心身が健康であることは最も重要なことです。十分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事を意識して健康を保ちましょう。
2.小さなところからコミュニケーションを重ねる
人が怖いと感じることを克服するには、まず挨拶から始めてみましょう。コミュニケーションの第一歩は挨拶です。挨拶は「おはようございます」「こんにちは」などと言葉が決まっているので始めやすいはずです。
まずは挨拶で言葉を交わすだけのところから始め、慣れてきたら目を見て笑顔で挨拶するようにしていきましょう。次は挨拶に会話を加えてみるなどというように、少しずつ進めていくと人に対する恐怖心を減らしていけます。
最初は緊張するかもしれませんが、挨拶を交わす習慣が身につくと、より自然なコミュニケーションへとステップアップしていけるようになります。相手の反応を気にしすぎず、自分のペースで着実に積み重ねていくことが大切です。
3.自分の感情と向き合う
自分の感情を理解することで、自分を認められるようになります。すると、自己肯定感が高まり、相手のことも認められるようになります。相手を認められれば、相手の良いところが見えるようになり、恐怖心を持たずに接することができるようになるのです。
自分の感情を理解するには、まず感情を言葉にしてみましょう。「不安」「怖い」「緊張する」といった感情を書き出してみることで感情を整理することができます。また、否定的な感情を抑え込もうとせず、それらを自然な感情として受け入れることも大切です。
4.心が癒せる時間や場所を持つ
価値観や考え方は人それぞれです。勇気を出してコミュニケーションをとろうとしても、上手くいかない場合もあります。そのようなときはコミュニケーションを休むことも大切です。無理をするとよけいに恐怖感が強まってしまいます。
自分が落ち着く場所や時間を持っていると、コミュニケーションに疲れてしまったときにも、すぐ心を癒すことができます。自分が好きなこと、好きな場所など、自分がリラックスできる方法を見つけておきましょう。
5.ポジティブな考え方を持つようにする
ポジティブな考え方を持つことで心のダメージを減らすことができます。ダメージが少なくなれば、人に対する恐怖心が少なくなっていきます。とはいえ、言われてすぐにポジティブになれるのなら誰も苦労はしません。少しずつ意識を変えていく必要があります。
まず、日ごろからポジティブな言葉を意識して使うようにしてみましょう。「これではダメだ」「また失敗だった」というようなネガティブな言葉を「大丈夫、なんとかなる」「また次頑張ろう」などというポジティブな言葉に変えるだけでも気分が変わります。
また、ミスをしたとしても、「今ここで気づけたおかげで被害が最小限で済んでよかった」ととらえることも効果的です。このように同じ出来事でも視点を変えてみると感じ方を変えることができます。
6.考え方や受け取り方を変える
人は出来事をどう認識するかによって考え方や行動が変わります。たとえば、SNSで返信が返ってこなかったとき、「忙しいのかな」と思うのか「嫌われているのかも」と思うのかで行動に違いが生じます。
相手は気づいていないだけだったのに、「嫌われている」とネガティブに考えてしまうと不安・悲しみ・恐怖を感じるようになってしまいます。受け取り方を変えるだけで人に対する恐怖心が軽減する可能性があるのです。
この方法を覚えておくと、日常生活でもストレスの対処に活用できます。
7.専門家に相談する
一人で抱え込まず、カウンセラーや精神科医などの専門家に相談することも一つの方法です。その人に合った具体的な解決策を考えてくれるので、人が怖いという気持ちから解放される可能性が高くなります。
人への恐怖心を無くしていくためには、焦らず、自分のペースで取り組むことが大切ですが、一人で克服するのが難しいと感じたら専門家のサポートを求めるとよいでしょう。
人が怖いと感じるのは悪いことではない!考え方をポジティブに変えてみよう
人が怖いと感じ、自信をなくしてしまうのは、悪いことでもおかしいことでもありません。しかし、現代社会で生きていくためには人との関わりは避けられないので、少しでも気持ちを楽にして助け合いながら生きていきたいですよね。
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