「稼げる地域ブログ」への道
地域ブログのマネタイズの仕組み
ここからは中級者以上向けの内容です。ブログはすぐに稼げるものではなく継続が大切。1年で1万PV、収益1万円を達成できたら万々歳なので、まずはそこを目指しましょう。
基本的なマネタイズの方法としては3つ。クリック報酬型広告のGoogle AdSense(アドセンス)は、PVが多いほど成果が出ます。ASPアフィリエイトは、いろいろな広告を持っている会社から好きな広告を選んでブログに貼る方法。初心者ならA8.net、バリューコマース、アクセストレード、もしもアフィリエイトの4つがおすすめです。そしてAmazonや楽天などの物販アフィリエイト。商品を紹介するブログで使えますが、報酬の単価が低めなので、物販だけで収益化するにはまた別のコツが必要になります。
ブログでまず重要なのは集客、つまりPVアップ。お店に来てくれるお客さんがいないと売上が増えないのと同じです。そのため初期はマネタイズよりも読者に与える価値を高めることを優先し、「どうしたら記事を読んでもらえるか」「どうしたら読者に喜んでもらえるか」を徹底的に考えることが大切。最初の1年はGoogle AdSenseだけ申し込んでおいて、あとは一旦気にしなくていいと思います。
基本的なマネタイズができてきたあとの応用編としては、企業から「あなたのサイトに月額いくらでバナーを貼ってもらえませんか」と依頼が来る固定費広告、費用をいただいて記事を作る有料PR記事、オリジナル商品の販売などがあります。
固定費広告やPR記事の依頼をいただくには、まずブログのブランディングをきちんとしておくこと。ブログの強みや集客できる層を明確にしたり、トップページのクオリティを高めて信頼度を高めたりしておきます。『世田谷ローカル』も、まだPVがない時期からイラストレーターさんにイラストを依頼するなどしてブランディングを意識していました。あとは、固定費広告やPR記事の料金表をブログ内に入れておくこともおすすめします。
地域ブログをマネタイズする7つのコツ
①SEOを学ぶ
検索エンジンでトップに表示された場合と2番目に表示された場合では、PV数が大きく違ってきます。ねらうはトップ。最低でもトップページ表示は死守したいところ。
上位表示されるには、まずドメインパワーを高めること。更新頻度が高い、SNSで拡散されている、離脱率が低くきちんと読まれているなどのポイントを検索エンジンが評価してくれることで、ドメインパワーは高まっていきます。
また、タイトルや目次のつけ方も重要。たとえば「成城石井」「おすすめ」「飲み物」で上位表示されるために「成城石井でおすすめの飲み物19選」という記事を作成する場合、そのキーワードをタイトルだけでなく目次にも何度も入れます。ここがブレると検索エンジンが「これはなんの記事?」となってしまい、評価してくれなくなります。
②NEWワードをねらう
この世に出てきて間もない言葉は、ネット上にまだ情報がないので、最速で記事を書けば上位表示されるチャンス。新店オープン、新しいイベント、新しいサービスなどです。
ただ、最近は新店オープンに特化したブログが増え、新店オープン系の記事はライバルも多くなってきました。オープン直後は読まれるかもしれませんが、オープン情報だけで店内や商品の情報がないままだとすぐに読まれなくなるので、オープン後に実際に行って情報を追記することも重要。記事のLife Time Value、つまりその記事がいつまで読まれるかを考えて、NEWワードをねらったとしても長く読まれる記事を目指しましょう。
③まとめ記事を書く
先ほどもお話ししたように、「世田谷ランチMAP」など個別記事をまとめた記事を書くと効果的。個別記事単独では『食べログ』など大手サイトにはなかなか勝てませんが、まとめ記事なら勝負できます。まとめ記事には個別記事の内部リンクを、個別記事の最下部にはまとめ記事の内部リンクを貼っておくと効果倍増です。
④SNSもやる
ブログと並行してSNSも運営することで、ドメインパワーが強くなって上位表示されやすくなります。たとえ上位表示されなくなっても、SNS経由で記事が読まれるというメリットも。Googleの検索品質評価基準であるE-A-T(専門性、権威性、信頼性)の強化にもつながります。
優先順位が高いのはTwitter。その次にFacebookとInstagram。YouTubeとTikTokはあまり気にしなくてもOK。最初のうちは「記事を更新しました」という投稿だけでも自分のモチベーションになると思います。
⑤ブランディングを大事にする
ブランディングとは、読者から期待される独自の価値を提供し、ライバルとの差別化を実現する活動。誰になにを提供するサイトなのか、サイトのいちばんの強みはなにか、ライバルはどのサイトで、そのサイトとの違いはなにかを明確にします。
ブランディングができているかどうかの指標は、指名検索(ブログ名での検索)。指名検索でいちばん上に表示されることはマストです。英語やわかりづらい漢字のブログ名だと、指名検索されにくく上位表示もされません。あとはトップページのバナーやアイコンで差別化したり、ライバルのサイトがやっていないSNSで差別化したりするのも有効です。
⑥名刺をもつ
お店の取材時や企業案件の打ち合わせ時にお渡しすると、ただのブロガーではなく「しっかりやっている」感が伝わり、信頼度がアップします。取材したお店に名刺を置いていただけることも。誰でもWebで発信できる時代だからこそ、準備しておくことで差がつくツールです。私が取材させていただくときは、名刺をお渡ししながらサイトやインスタをお見せしています。
⑦時代の波に乗る
これはどのビジネスにも共通する成功の鉄則。右肩上がりの市場、利用人口が増えているサービスやプラットフォーム、いま流行っているもの、今後確実に流行りそうなものはチェックしておき、新しいものが出たらすぐに体験してレビューを書きます。これは波を待つサーファーみたいな感覚。すでに流行って時間が経っているものを書いても遅いです。
『世田谷ローカル』でもトレンドネタは2割を占めていて、タピオカブームのときは「タピオカサイト?」と思われるくらい記事をたくさん書きました。取り上げるネタはなんでもいいわけではなく、自分のブログのコンセプトから外れないかどうかを判断基準にしています。
さらに収益を上げるコツ
まずはとにかくPVアップが最優先なので、SEOで上位表示されるライティングスキルを磨くことが重要ですが、アフィリエイトで成果が出始めてきたら、次の3つを実践してみてください。
1つ目は、成果が出ている記事へ誘導する内部リンクを増やすこと。2つ目は、成果が出ている記事をトップページに掲載するなど、露出を増やすこと。3つ目は、アフィリエイト報酬の特別単価をねらうこと。成果が出るとASPから特別単価のお話をいただけることがあるので、そのチャンスをねらいます。
最後に、私が実際におこなっている「結果を出すための思考・行動」もご紹介します。ブログを始めると、すごいライバルがたくさんいて焦ったり諦めたりしそうになるかもしれませんが、ライバルは自分自身。昨日の自分よりも成長していればOKと考えて、ぜひ楽しく継続してもらえたら嬉しいです。
コムケンさんのイベント動画が視聴できます。
https://www.sanctuarybooks.jp/event_doga_shop/detail.html?id=363
世田谷ローカル編集長 コムケン 2017年12月地域ブログ「世田谷ローカル」をパートナーyuccoとスタート。2019年月間40万PV、2020年月間80万PVを達成。毎朝5時起きでブログ運営を4年間継続する中で、本業と複業で相乗効果があること、本業と複業をかけ算することで個人ブランド・オリジナリティが生まれることに気づく。現在はyuccoと一緒にInstagram「成城石井マニア」やYouTubeなど新たな挑戦を続けている。ポイントをわかりやすく伝えることが得意。