「フォローすると自己肯定感が上がる」とツイッターで話題のミシルさんが、問題発見と解決のためのアプローチ法を伝授。多くの恋愛相談に乗ることで得られたメソッドは、「いつも恋愛がうまくいかない」と悩むあなたの考え方を根本から変えてくれます。
恋愛で悩む人の最大の問題は「問いの立て方」にある
恋愛で悩み続けてしまう人の最大の問題は、「問いの立て方」にあると僕は思っています。考えることの出発点は、問いを立てることにあります。
悩み続けてしまう人の問いの立て方は、
・なぜ連絡がこないのか
・彼は脈ありなのかどうか
・彼は何を考えているのか
・どうすれば愛されるのか
・彼と復縁はできるのか
・彼は変わってくれるのか
・彼のことを信じてもいいのか
・彼はプロポーズしてくれるのか
こういう質問をされると困りませんか? 「彼は何を考えているのか」と考えたところで、結局はわかりません。直接聞けないというところに問題があって、さらにいうと、聞いたところで解決はできないのです。
つまり、この問いの立て方には、「答えがないと行動できない」という、他者依存的な考え方に問題があるのです。
一方、悩み続けない人の問いの立て方は、
・なぜ私は連絡がこないだけで不安になってしまうのか
・私は彼に対してどう思っているのか
・なぜ私はそこまで愛されることにこだわっているのか
・どうすれば私は自分の魅力を高めることができるか
・なぜ私は彼に直接聞くことができないのか
・なぜ私は振り向いてくれない人に執着しているのか
・どうすれば私は彼に気持ちを伝えることができるか
・なぜ私は彼を信じることができないのか
・どうやって彼に結婚の意思を伝えればいいか
こちらの問いは、「自分が行動する」ことに焦点が当たっています。主語が「私」なんですね。一時的に悩むかもしれないけど、悩み続けるということはありません。一方、悩み続けてしまう人の問いの主語は「彼」。
主語の設定を変えるだけで、問いがいい方向へ行きます。恋愛においては、相手ではなく自分を主語にして問題認識することが大切です。
発生型、潜在型、設定型 3種類の問題
問題は3種類あります。
発生型は、「ケンカした」「フラれた」のように、見えている部分、発生していること。潜在型は、「自己肯定感が低い」「自立ができていない」「感情コントロールができない」のように、見えていないこと、水面下の問題。設定型は、「魅力を高めるにはどうすればよいか」「彼と良好な関係を築くにはどうすればよいか」のように、自分で設定する問題です。
多くの人は、発生型の問題にアプローチします。これだと、叩いても叩いても次の問題が出てきて、いつまでも問題は解決しません。もぐら叩き状態です。もぐらがいることに問題があるのではなく、土地を変えないと解決しません。つまり、潜在型の悩みに焦点を当てて解決していくことが必要なのです。
問題解決のためのピラミッドがあります。
「恋愛がうまくいかない」という悩み(What)があったとしたら、それはなぜなのか=「自己肯定感が低いから」(Why)、解決するために「自己肯定感を高めるために自分のよさを見つけていこう」(How)という流れになります。
大切なのは、Whyを深めていくこと。「自己肯定感が低い」のはなぜなのかを、Whyで追及していきます。
「他人と比べて落ち込むから」それはなぜ?
→「優劣の基準で比較しているから」それはなぜ?
→「優れていない自分には価値がないと思ってしまうから」それはなぜ?
→……
こうして深堀りをしていくと、問題の深層にいき着きます。このプロセスを、納得するまで行うことが大切です。
悩みとは何か
さて、悩みとは何でしょうか。悩みと問題は少し違います。悩みは主観的なもので、問題は客観的なもの。「彼氏ができない」ということで、悩んでいる人もいれば悩んでいない人もいますよね。
悩みは3つあります。「選べない」「どっちにすればわからない」という選択不能、「どうすればいいかわからない」という問題の複雑化による混乱。そして理想と現実のギャップです。
このなかで、「問題の複雑化による混乱」は、問題が複雑に絡み合って混乱している状態です。「お腹がすいたなあ。でもお金ないし、借りるのは恥ずかしいし迷惑がかかる……」という場合。これは、①お腹がすいた②お金がない③人に借りるのは恥ずかしい、という3つの問題に分解することができます。
樹形図にするとわかりやすいでしょう。
このように、複雑化した問題を分解すると、解決策が見えやすくなります。
コントロール可能な問題に焦点を当てる
不安というのも、問題の複雑化の一種なのではないかと思っています。「なんか不安だな」「なんかしんどいな」という経験は誰しもがお持ちでしょう。そんなときは不安を紙に書き出します。
・彼氏から連絡がこない
・インスタを見ていると他の子は彼氏とうまくいっている
・最近自分の本音を人に話せてないな
・なんか体調が悪い
・過去のことを思い出して辛くなる
・今日上司から怒られた。明日も怒られるかもしれない
・友達に嫌われているかもしれない
こうして列挙した後に、悩みを「コントロール不能問題」「コントロール可能問題」に分けます。そして、「コントロール可能問題」に焦点を当てて解決策を考えていくのです。
ポイントは、解決策が正しいかどうかではなく、「とりあえず」ということ。うまくいったら続ければいいし、いかなければ別の策を考えればいいのです。
不安は「行動できていない」ということのサインです。本当に深刻なときは、不安を抱くことさえありません。ですから、不安を抱いたら「自分に対してのサインだ」と捉えるといいと思います。