ディズニーのある生活

別に特別なことではないディズニーリゾート生活

#連載エッセイ
#ディズニーのある生活

ディズニーを生活の一部にする幸せをあなたに。
歴16年の最強Dヲタ・みっこさんが、東京ディズニーリゾートと言う「沼」の魅力を語り尽くします。

このたびサンクチュアリ出版で「ディズニーのある生活」と言うタイトルで、コラムを執筆させていただくことになりました、みっこと申します。

東京ディズニーリゾートと言う「沼」にハマり、生活の一部としてまで考えてしまう程、通い続けたその魅力や、どこにそんな興味があるのか…などについて触れていきたいと思っています。

パーク(ディズニーリゾートの事をヲタはそう呼びます)に通い始めて十数年。

普通に考えたら、1つの事に10数年も時間を費やす。…一般的にはそれなりの「飽き」や「慣れ」が来るものです。

しかも、「テーマパーク」と言いつつも、一般的には「いわゆる遊園地」に熱をあげる大人…と言うのは、奇異に感じる人も多いですよね。まず、その感覚は間違っていないと思います。

ただ、ここ東京ディズニーリゾートは「ただの遊園地ではない」のです。

ディズニーリゾートは「ハイクオリティな遊園地」

東京ディズニーリゾートと言えば、一般的には「カップルがデートする場所」、「家族で遊びに行く場所」、「乗り物があって、ポップコーンがあって、パレードやショーが見られる場所」といったイメージが一般的だと思います。

もちろんそのイメージはそれで間違いないのですが、東京ディズニーリゾートが違うのは、そうした「コンテンツの質が格段に違う」と言う事です。

もちろん誰もが知る、世界的に有名なキャラクター、「ミッキーマウス」が中心になっているため、「どうしてもキャラクターが中心の遊園地」と言うイメージがあります。

しかし、ディズニーリゾートが「普通の遊園地」と異なるのは、例えば園内の風景は「実在した場所や歴史、史実」に基づいて忠実に再現されていたり、ディズニー映画の世界観などが、こだわりを持って再現されており、「大人も子供も楽しめるようになっていること」です。

また、建物や風景、それぞれのテーマのエリアなどは、その背景となる物語(バックグランドストーリー)があり、小さなワゴンショップやポップコーンワゴンひとつにもその物語が隠れているのです。

「なんとなくその美しい風景を堪能」した後、「更にそこに深い物語が隠れている」と言う、二段構え、三段構えでゲストを楽しませてくれる工夫があるのです。

細かすぎる物語で何度来ても楽しめる

そんな隠れた細かなこだわり。1つ例を挙げるならば、東京ディズニーシーにある人気アトラクション、「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」。

こちらは全くディズニーリゾートに詳しくない人でも、「あ、あの有名なインディージョーンズの映画のアトラクションね。」と言う事はすぐにわかると思います。

これは映画のモチーフのアトラクションであり、多くの人が知るものですよね。

しかし、例えばその隣にあるレストラン、「ユカタンベースキャンプ・グリル」は、ジョーンズ博士が発掘をするためのベースキャンプとして使っている場所という物語があります。

このレストランに流れているラジオ放送では現在発掘中のジョーンズ博士の様子を伝えたり、食事をしながらでもアトラクションの物語を知ることができる様になっています。もちろんこれはレストランに入らないとわからないもの。

また、このアトラクションのスポンサーは「パナソニック」なのですが、アトラクションの内部に古い新聞があり、そこには同スポンサーの旧社名、「松下電器産業」の名前と創始者である松下幸之助の写真が載っています。

それだけではなく、この松下氏本人がこのジョーンズ博士の発掘に調査協力をするため、物資を提供したと言う内容が新聞に書かれている…など、一度アトラクションを楽しんだだけでは絶対に全て理解することのできない、奥深い細かな物語が隠れているのです。

こうした「深過ぎるこだわり」が「何度来ても楽しめる!」と言うディズニーパークの特徴に繋がっているのですね。

コアなマニアも初心者も両方楽しめる

さらにディズニーリゾートの凄いところは、こうした物語を全く知らなくても楽しめる様に作られている所。

ご紹介したのはほんの一例ですが、こうした更に深く知れば知るほどその深みにはまっていくと言う「マニア層」と、逆に全く「何も知らないライト層」の両方が楽しめるようになっているところなのです。

また、もちろんそうした細かな物語やこだわりを楽しむ人だけでなく、季節で変わるショーやイベント、そしてグッズにフード…。

また、近年はいわゆる「写真映えスポット」としてもパーク内はそうした場所が無数にあります。

こうした年齢や性別、国籍などを問わず、様々なゲストが様々な楽しみ方ができるのが東京ディズニーリゾートの大きな特徴と言えるでしょうね。

一般的な遊園地と違うのは、こうした細かな部分が、「一度行っただけでは足りない!また来たい!」と思わせる部分にあるのだと思います。

あえて「一日では満足させない」作り

もうひとつの東京ディズニーリゾートの特徴として、「あえて1日で全て回れる設計になっていない」と言う事。
1日では満たされない「心残り感」を残すことによって、再来園を促す効果を持たせているのです。

近年はコロナウィルスの影響で年間パスポートが停止していますが、そうした魅力に取りつかれて何度もパークを訪れる「リピーターの多さ」も大きな特徴。

パークに通っているとよく言われるのが、「何回も行っているのに飽きないの?」と言うセリフ。

結論から言うと、全く飽きる事はありません。

言うまでもなく、それぞれの季節に合わせたショーやエンターテイメント、グッズやフードなどが登場することによって、「いつ行っても新鮮に感じることができるパーク」になっているのです。

ちょっと大げさかもしれませんが、そうした「パークに行く事を目的として、日々の生活を送っている」というのが、いわゆるディズニーオタク(Dヲタ)にとって、それが普通だったりもするのです。

パークに行く事が特別ではない感覚

パークに通うDヲタたちは、例えば「今日行ってきたディズニーリゾートだけど、次はいつ行くんだっけ?」と思ったりするのも全く普通。

よく通う方々にとって、パークに行く事は、「特別なことではなく、むしろ生活に直結した普通の事」だったりするのです。

「単なる遊園地」ではなく、それだけ個性やこだわりがある、「魅力的な遊園地」。

そうしたディズニーリゾートの魅力を、わかりやすくこれからも少しずつお伝えしていければいいなと思っています。

今後ともぜひよろしくお願いいたします。

(画像提供:iStock.com/Seungho Lee(이승호)/chuvipro/martin-dm/RudyBalasko/Gregory Clifford,iStock.com/abalcazar)


みっこ
10周年間、東京ディズニーリゾートに通う「Dヲタ」。東京ディズニーリゾートについての裏技や雑学を紹介しているブログ「TDRな生活」で、合計約4500記事、約16年間更新し続けている。ショーやパレードの鑑賞よりも、パークの細かな雑学や物語が大好物。普段は普通の社会人。WEBライターとしても活躍。TV番組への情報提供や、雑誌・週刊誌のディズニー系情報の執筆や取材同行、攻略系ブログ「TDRハック」の執筆にも参加。著書に『ディズニーに行く前に知っておくと得する66の知識』(文響社)、『ディズニーの待ち時間を劇的に減らす方法』『ディズニーがもっと楽しくなる魔法のトリビア』(KKベストセラーズ)など。

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