「ごはん少なめで」は最強の開運呪文

運命は「データ容量制限」つき

占いにおいて、１つ恐ろしい考え方があります。

それは「一生で食べられる量には、天井がある」ということ。

スマホのデータ通信量と同じです。生まれた瞬間に神様から、「君の今世のプランは『食料70トン』パックね」と契約させられているんです。

私たちは毎日、朝ごはんで1枚、ランチで3枚、飲み会の締めのラーメンで5枚と、この貴重な食事チケットを消費して生きています。

ここで一番ヤバいのが、現代人の必殺技「フードロス」です。

頼んだ定食を残す。冷蔵庫の奥で腐っていたヨーグルトを捨てる。映え写真を撮って捨てる。大食いYouTuberが食事したふりをして咀嚼だけして吐き出す。

これ、占いの視点からはどう処理されてると思いますか？

「栄養は得られませんでした。でも、食事チケットは消費されました。」

これです。

ソシャゲで言えば、課金石を使ったのに、ガチャは回さない。石だけ消えた状態。しかも補填なし。食べ物を粗末にすることは、自分の運を、自らドブに捨てていることと同じです。

食の借金は「子孫のカード」で切られる

「別にいいじゃん、自分の分なんだから」

そう思ったあなた。甘すぎます。インドのグラブジャムンくらい甘いです。

この世界のサーバー管理者は、もっとエグい仕様を組んでいます。自分の持ち分を使い切ったあとも、なお食べ続けようとするユーザーに対して、システムは「リボ払い」を提案してくるんです。

「お客様、手持ちのチケットは尽きましたが、特別に『未来の口座』から前借りしますか？」

占いの視点で、この借金の請求先はどこに行くと思います？

それは、あなたの「子孫」と「来世」です。

家系図というのは、いわば家族カードの明細書です。おじいちゃんが美食三昧で限度額オーバーまで使い込んだツケは、孫に回ってきます。

「なぜかこの家系は、身体が弱い」「なぜか財産が残らない」それは、先祖が食べ物を粗末にした分の請求書を、子孫が払わされている状態（＝家系の衰退）かもしれません。そう考えると、食べ残してしまった、大好物の鶏の唐揚げを見る目が変わりませんか？

水野南北の攻略法「素食」

さて、この鬼畜仕様の無理ゲーをどうクリアするか。

ここで登場するのが、私の推し占い師である江戸時代の観相家、水野南北です。

彼は元々、酒と博打と喧嘩に明け暮れるチンピラで、「お前の顔には死相が出てる。余命一年」と宣告されたバッドエンド確定キャラでした。でも彼は死にたくなくて、しばらく超質素な食生活を続けます。すると、死相が消えるどころか、運勢が爆上がりして、占い師として成功したんです。

彼が見つけた裏技はシンプルです。
「メシを食いすぎるな！素食にしろ！」
これだけ。

水野南北いわく、
食事が乱れれば、気が濁り、精神が乱れ、判断を誤り、やがては人生そのものが破綻する。 逆に、粗食を心がけ、腹八分目で己を律することができる者は、たとえ凶相を持って生まれたとしても、人相が変わり、立身出世し、長寿を全うする。

これは単なる健康法ではありません。 「食を慎む」とは、「生命の根源（腸）をコントロール下に置く」ということであり、それはすなわち「自らの運命の手綱を握る」ということと同義なんです。

ここまで読んで、モヤモヤしている読者の方もいるかもしれません。

じゃあ、目の前に大盛りのカツ丼が出されたらどうすりゃいいんだ？

残せばフードロス（子孫・来世への借金）、無理に食えば素食じゃなくなる。 どっちに転んでもアウトじゃないか、と。

その通りです。大盛りのカツ丼が出されてしまった時点で、あなたは詰んでいます。 だからこそ、勝負は箸を持つ前、注文の瞬間に決まっています。

水野南北が説いた「食を慎む」とは、出された御馳走を我慢して残すことではありません。 「必要以上に求めないこと」です。

コンビニで弁当を買う時、定食屋でご飯の量を決める時。 その瞬間に、身体の主人である腸はこう囁きます。 「大盛りにしろ。デザートもつけろ。足りなかったらどうするんだ」

ここで、Uber Eats 配達員（意識）としてのあなたが、主人の命令に逆らってこう返すのです。 「いいえ、ご飯は少なめで足ります」

この「少なめで」という魔法の呪文こそが、運命の防衛ラインです。 最初から自分がきれいに食べきれる量、かつ腹八分目で収まる量だけを、世界に対してリクエストする。 そして、自分の元に来てくれた食事に対しては、殺めた命への敬意を持って、米粒一つ残さず、感謝して完食する。

これなら、矛盾は起きません。 食事チケットは節約でき、フードロスもゼロ。 子孫に借金を回すこともなく、自分自身の身体も守られる。パーフェクトゲームです。

次の食事から試してみませんか？ 勇気を出して言ってみてください。 「ごはん少なめでお願いします」と。

その一言で生まれたお茶碗の余白にこそ、良い運気が流れ込んでくるはずです。

赤井カラス。占い師。自身のことを占ったところ「大勢の人を占いなさい」という結果が出たため、2023年4月より紹介制を撤廃して活動開始。現在予約待ち2,000人以上。
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