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恥ずかしく、嫌われるかもしれないことをやってみよう
私は、需要があるけどみんながしないことを考えてみました。
恥ずかしいこと、嫌われること、社会的リスクがあること、倫理的にダメなことなど……
いろんな要素を棚卸しましたが、後者の2つはおそらく社会的に問題があり、有名になっても社会的リスクを考慮した出版社からの仕事は来ないでしょう。
しかし、一方で恥ずかしいことや嫌われることは、信念があり、プライドを捨てれば仕事をもらうことも十分に可能であることに気づきました。
そこで私は、2019年当時、確実に世間の認知度は高くなり、小学生の将来の夢として高い順位を誇っていたものの、大人の多くはまだ白い目でみていたYouTubeに目をつけました。
自分でやるのはノウハウがなくてできないと思ったので、自分の経歴を生かしてもらえるように売り込もうと考えていたとき、ちょうど早稲田の在学生であることを武器に、登録者が1万人くらいいたYouTuberがいたのです。
それが、現在登録者100万人を超えるYouTubeチャンネル「バンカラジオ」でした。そして当時のバンカラジオの人気コンテンツに「多浪トーク」という番組がありました。世間的にマイナスな経歴である複数回の浪人をして早稲田に入った2浪以上の先輩方が自身の受験生活や学生生活を赤裸々に語るトーク動画がすでに2回公開されていて、どちらも10万回程度の再生を記録していたのです。
これだ！と思いました。抵抗はありましたが、9年間受験勉強し続けたことは間違いなかったので、綺麗に見せていた経歴を、「9浪」として、バンカラジオのメンバーがアルバイトをしていたラーメン屋さんに動画に使ってもらえるように売り込みにいったのです。
浪人をしたことは恥ずかしく思っていましたが、自分は浪人をしたことに後悔していません。だからこそ、自分が高校でいじめを受けた経験や、浪人時代の生活や、答えにくい質問にも赤裸々になんでも話しました。恥ずかしくても、嫌われても、勇気を出して、自分を曝け出したのです。
結果的に、初めて出た動画はメインチャンネルでは10万回再生を少し超えるくらいでしたが、同時に公開されたサブチャンネルでは80万回再生を突破しました。
その結果に自信を持った私は、「バンカラジオ」の準レギュラーとして動画に読んでもらうようになりました。また、マイナスに思われがちな「浪人」の部分が世間的に引きがあることがわかったので、Twitterをはじめて、浪人時代のエピソードを中心に自分の経歴を発信し続けるようになります。
浪人を前面に出し続けたことから、浪人経験者の多くには嫌われ、予備校講師や映像授業講師にも「浪人生を馬鹿にしている」と粘着されたこともありましたが、自分の人生経験に信念を持って、我慢して浪人の良さや、浪人で得た能力を発信し続けました。
すると恥ずかしく、嫌われる発信をし続けて1年ほどが経過したころ、思わぬ反響が得られます。浪人時代に自分の発信を見ていた人から「励みになった」「元気をもらった」というメッセージをいただいたり、話しかけてもらってお礼を言われることが増え出したのです。
そして、2年と少しが経過した最高学年の夏ごろには、ついに夢であった書籍出版の話をいただきました。自分の継続した発信が「500万円の価値を持った」と思えた瞬間でした。
今、我慢して発信を続けたことで多くの人から応援していただけるようになり、それが実を結んでYouTubeの仕事や執筆のお仕事につながっていると思います。
どうかみなさんも、自分の弱みを見つけて、恥ずかしがることや、人から嫌われることを恐れず、自分の芯を大切にして突き進んでいってほしいと思います。
濱井正吾 兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。「9浪はまい」のニックネームでX(旧Twitter)やYoutube、テレビ出演などを行っている。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職し、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活に。同社退職後は受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、2018年に教育学部国語国文学科入学、2022年卒業。現在はフリーの教育ジャーナリストとして、各媒体に記事を寄稿している。 X:https://x.com/hamaishogo1111 Instagram:https://www.instagram.com/hamai_shogo/ YouTube:https://m.youtube.com/channel/UCm_LRgu9qb4cHza89sOBfdw
