「また会いたいと思われるための努力」は「ファン作り」のことだった! 商店街生まれハロプロ育ち、物心ついたときからアイドルというみうなさんが培ってきた、初対面の男性をファンにさせるテクニックを伝授。いつも追いかける恋ばかりという悩みを解決します。
目次
生まれながらのアイドル
両親から教わったこと
「どうして追いかける恋ばかりしてしまうんだろう」「どうでもいい男には好かれるのに、どうして好きな人には好かれないんだろう」……これは恋愛における永遠の悩みですよね。初めから、お互いに100対100で両想いということはなかなかありません。だから、みなさんよく悩んでいます。今日はこれを解決していきます。
最初に私の幼少期の頃のお話をさせてください。私は商店街のパン屋さんで育ちました。父は建築関係の事業をしていますが、父方の祖母がパン屋さんを営んでいたので、赤ちゃんの頃からお店にいました。お客さんに「可愛いわね」「抱っこさせて」と声を掛けられながら育ち、ここに私アイドルとしての原体験があるなと思いました。
両親から教育されてきたことが今回のテーマにすごく深く通じるのですが、みなさんは親からどんなことで怒られていましたか? うるさくしていたり、落ち着きがなかったりしたときに、「いい子にしていなさい」と怒られた経験がある方が多いのではないでしょうか?
私はちょっと違うんです。うちは商店街のパン屋さんだったので、いつも人目につくわけです。そして、「私の態度や表情」=「パン屋の評判」になります。だから、母から「人と目が合ったら笑いなさい」とか「表情に気をつけなさい」とよく言われていました。駄々をこねたり、ムスっとしていたりすると「あなた人前で何をしているの?」と怒られました。
また、「愛される伝え方をしなさい」とも教えられました。今でも覚えているくらいトラウマになっていることがあります。4〜5歳の頃、友達の家で喉が乾いたので「何か飲みたい。」と言ったんです。そうしたら家に帰ったときに、「喉が乾いちゃったから、お水もらえますか?」と言いなさいとすごく怒られました。
「まずは自分から与えよう」これは父の言葉です。相手から何をもらえるんだろうということを行動のモチベーションにしている人って案外多いです。私は自分にできることを考えて、いかに周りをハッピーにさせるかということを幼少期から教わっていました。
アイドルの英才教育
カントリー娘。として活動していた当時、モーニング娘。のコンサートに1曲だけ出演させてもらったことがありました。そのときに「カントリー娘。のコンサートには来ないようなお客さんを連れて帰ってきなさい」と言われました。これは結局、対人関係の全てに通じることで、マッチングアプリとかにもあてはまりますよね。初めて会ったときにファンにさせないと次につながりません。
アイドル時代、ファンにさせるために「人から見られる自分を意識しなさい」ということもすごく言われました。みなさんはぼんやりしているときの顔を自分で見たことがありますか。自分で見ると結構な衝撃を受けますよ。芸能活動をしているときはカメラのありなしに関わらず、身だしなみや話し方を含めて見られていることを意識しながら生活をしなさいと言われ続けました。
当時強く印象に残ったことがあります。コンサートのリハーサルでは、1階席、2階席とそれぞれの客席からどんな風に見えるのかを確認するんです。そのとき「この曲のダンスでは上を見て」と言われて、私は目線だけを上に向けていたんです。でも、3階席の人からしたらあごからぐっと顔を向けないと上を見ているように見えない。自分のイメージしている自分と見られている自分は全然違うということを実感しました。
また会いたいと思われるための努力=ファン作り
今日からみなアイドル
この経験から、「また会いたいと思われるための努力」は「ファン作り」のことではないかと気がつきました。推しに「今日来てくれる?」と誘われたら、ファンなら喜んで会いに行きますよね。セミナーの来場者数を増やしたり、YouTubeの再生回数を増やしたりすることなども同じです。それをみなさんにもやってもらえたらいいと思います。ですから、今日のセミナーに来てくれた人は今日からみなさんアイドルです。だまされたと思って、この説を頭にぱっと入れてみてください。
会いたいと思わせてから誘う
「また会いたいと思わせてから誘う」というのは、私が使っている方法です。恋愛相談でも「自分から誘えばいい」というアドバイスが多いですが「誘って断られたらどうしよう」と不安に思いますよね。でも、私には「自分のことを好きになってもらうにはどうしたらいいか」を常に考えながら言葉を選んだり行動したりする「ファン化」がベースにあるんです。またみんなに、会いたいなと思ってもらっている状態にしておくんです。
私は人と接するときに「この人の心を掴めているかな?」と常に考えています。気に入ってくれているな、ちょっと嫌われているかなと見極めながら対応を調整しています。そうしたら、自分のタイミングで誘う、誘わないを決めることができるから楽ですよね。誘ったら相手が絶対来るという状態を作るんです。
ファン作り=お客様の満足優先
ファンを作るということを分解すると、人とコミュニケーションをとるときに「お客様の満足を優先する」ということなんです。相手をお客様と考える。たいていの人はデートするとき「私は休日にこういうことをしています」などと、自分の話をして完結しがちです。でも、それはあまり意味がなくて、「相手が楽しい話はどういうことか」を考えて話すことが重要です。
私が本を読んだりしているのも、その一環です。「おすすめの本がありますか?」という質問にもすぐ答えられるように準備をしている。どうしたら誰かが困ったときや悩んだとき、元気がないときに勇気づけたり問題点をみつけてアドバイスたりできるか、常にそのスタンスで行動しています。
例えばデートをした後も「今日は楽しかったな」と振り返るのではなくて、「今日、相手は楽しんでくれたかな?」という反省会をします。そして、「今日のデートは何点だった?」と実際に相手に聞いてみます。相手がモテる人だとなおさらです。モテる人はすごく忙しいし、自分以外にも会う人の選択肢がたくさんあるなかで、自分を選んでくれているからです。「私はあなたの時間を大切に使えていましたか?」と聞きます。
相手が上手だと「俺も満足させてあげられた?」と逆に聞かれたりします。ちょうど私は先日そう聞かれたのですが、お互いに相手の満足度を考えて接していました。
相手が正直に答えない場合もあります。社交辞令で「楽しかったよ」と言われたり。でも、それだと次回はありません。感想そのものではなくて、リピート率=次につながったかで判断していきます。
他人の満足=自分の満足と考える
こんな話をしていると「人のことばかり考えていると自分が辛くならないですか」と心配されますが、私はそうは思わなくて、人を満足させることが自分の満足なんです。これは父からの影響なのかな、自然とそういう考えになっています。
でも、相手か自分のどちらか一方に偏るのではなくて、相手も楽しくて自分も楽しいということを考えていけばいいと思います。みんながハッピーになる。昔からよく言われている、自分良し、相手良し、社会良し。「三方良し」の考え方ですよね。誰も嫌な思いをしない、みんなが楽しいと思うことをしていけばいいのです。
「相手のために」と「相手の立場で」の違い
これは、私が22歳のときにつき合っていた彼氏の言葉です。その人は「相手のために考えることと、相手の立場で考えるって違うんだよ」と話してくれました。「相手のために」というと押し付けがましい。相手のためにせっかくクッキーを焼いたのに、食べてくれなかったら……怒ってしまいそうです。でも、相手はそのとき、クッキーを食べたくなかったのかもしれない。「相手のために考える」ということは、ちょっとお節介かもしれませんね。
周りが見えていなかったり、情緒が揺れたりというのは女性なら誰でもある話しなのですが、常に相手の立場で考えないといけません。例えば相手がお医者さんだったら、お医者さんの立場で考えたときに一番大事なのは患者さんのことですよね。「彼は人の命を救いたくて医者になっているんだ」と思うのが相手の立場を考えるということです。
これって訓練でもあります。仕事や住んでいる場所が違う相手の頭のなかを妄想してみる。私は常にそういうことばかり考えています。自分の考えというよりは、相手は今何を考えているのかを考えて言葉を発しています。だから自分の言葉のようで相手の言葉でもあります。基本的に自分以外の人に興味がありすぎるんですね。でも、人に対して興味があるからこそ、心も掴みやすいのだと思います。