億万長者を目指す資産運用、安定利益を上げる「トレード」で稼ぐ/高橋慶行

株、FX、仮想通貨……投資は「難しい」「プロしか勝てない」と思い込んでいませんか? 正しいやり方を覚えれば、初心者でも堅実に利益を上げ、莫大な資産を築くことも可能です。プロの投資家はどうやって稼いでいるのか、その秘訣を伝授します。

ゆとりある生活のためには「65歳までに3200万の貯金」

「普通」の人は、老後の生活費が足りなくなる

まずは、お金に関する教養の話から始めたいと思います。
みなさんは、老後にゆとりある生活を送るには、いくら必要かご存知ですか。最低日常生活費として月に約22万円、ゆとりある老後生活を送るには約35万円が必要だと言われています。月額35万円というと、30代、40代の人が普通に仕事をしてもらえるような額ですね。

女性の平均年齢は87歳、男性は81歳です。単純計算で、65歳以降、夫婦2人で6720万円、夫が亡くなった後の妻1人の生活費1764万円、合計で約8500万円近く必要になります。

しかし、いわゆる「普通」の人は生活費が足りません。年金収入だけだと、「ゆとりある生活」に必要な35万円に、毎月約12万円足りないのです。この不足分は貯金から減らしていく生活になり、これは夫が亡くなった後も同様です。

65歳の時点で、3200万円(不足分の12万円×12カ月×65—87歳の22年間)程度の預貯金があると、ゆとりある生活ができる」——ここまでが、よくある国のデータです。

それでは、この額を貯めるにはどうすればよいでしょうか。まず、3200万円から今の貯金額を引いてください。そして、「65歳—(今の年齢)」でそれを割り、さらに12カ月で割ると、いまから毎月貯金すべき金額が出てきます。

もし今50歳で貯金が500万円だとしたら、月に15万円を65歳まで滞りなく貯金し続けないといけない計算になります。平均的な日本の家計調査では、貯蓄額の純増が6万909円という結果が出ていますので、15万円というのはほとんどの人にとって無理な数字。とても貯められないでしょう。

将来のために「堅実に利益が出せる」投資をしよう

それでは、一体どうすればよいのでしょうか。
まずは積み立てです。30歳から65歳まで毎月5万円を積み立てる場合、0.1%の運用なら2137万円、3.5%だと4111万円になります。同じ月5万円でも、「どこで運用するのか」で大きな差が生まれるので、割がいい商品で手堅く運用するのがいいと思います。

しかし、銀行や保険など、各社の商品によって金利はいろいろありますが、「将来の豊かさ」を築いていくためには、どこも低いと言わざるを得ません。

そこで挑戦したいのが投資です。今は、何の手も打たないままでは本当に厳しい時代です。
年収2000万円、3000万円の年があったとしても、それを20年、30年と続けられる商売をつくるのは、本当に困難です。しかも、収入が増えても累進課税が厳しく、稼げば稼ぐほど税金を取られるわけです。

その点、自分で運用する投資は「分離課税」といって、いくら稼いでも税金は2割で済みます。税金が20%で済むというのは、所得税が安めの国に移住したぐらいの威力があり、お金は倍々に貯まっていきます。人生を豊かにしていきたいなら、投資の勉強は早くからしておくに限ります。

投資は難しいもの、一部のプロしかできないもの、ギャンブル性が高いもの、特別な情報や権利がないと稼げないもの…思っている人が多いですが、これは誤解です。ここでは、堅実に利益が出せる方法をご紹介したいと思います。

「対処」で稼げるトレードで、月利3%の複利運用を実現

「投資」と「トレード」は似て非なるもの

まず、改めて確認したいのが、「投資」と「トレード」を分けて考えるということ。いずれも資金を投じるものですが、利益の上げ方が異なるので、区別しないと非常に危険です。

「投資」は広い意味を持つ言葉です。正解はいくつもあると思いますが、僕が思う投資は、「将来価値が上がるだろう“何か”」に対して、今、資金を投じておけば、リスクはありながらも、大きな果実を得られるだろう−−と、資金や時間を投じる行為です。

一方、トレードとは、「機会」や「タイミング」に資金を投じる行為のこと。これは、未来予想や勘、センスで行うものではなく、①相場の状況確認 ②値動きに準じた売買 ③的確な損切——などによって、確率的に優位な局面を発見しながら資金を投じ、大損を防ぎながらトータル勝負でコツコツ利益を得ることができるもの。将来性などではなく「タイミング」に資金を投じる行為です。

つまり、トレードは目先の「対処」。投資は未来への資金投入でお金を稼ぐものですが、トレードは現状確認後の的確な対処だけで安定利益を上げることができます。「的中」「倍増」を狙うのではなく、こういう局面だったら、損切りすべきなのか、保有しておくべきなのか−−という「対処」の仕方を学び、淡々とルールに沿って売買をするだけです。

トレードであれば、複利運用が実現できます。月利3%も十分可能です。資金100万円があったとして、毎月3%ずつ利益を出せるような投資の技術を身につければ、30年運用し続けると、10,143,019,282万円=100億円以上にもなります。もちろん、ここから税金の差し引きはありますが、この数字だけで複利運用のすごさを実感していただけるのではないでしょうか。

複利運用できることが、億万長者を目指す資産形成のカギです。そのためには、こつこつ利益を上げていくこと。一攫千金を狙うようなものではなく、優位性のある局面で的確にトレードをしていくことが何より大切です。

確率の原理を味方につける「大数の法則」

しかし、トレードも、注文した後に価格が上がるか下がるかは50:50です。そして、この50:50から、均衡が崩れ「優位な局面」が発生することがありますが、その確率は6~7割。

この6~7割の優位性のある局面が発生したときだけ注文し続け、3~4割の失敗で大損さえしないように資金管理とリスク管理を徹底すれば、1年単位のトータル勝負では勝つことができます。

1回1回の取引が6~7割の的中率であっても、繰り返し6~7割の優位性がある局面に資金を投じ続けることで、数をこなせば「確実に」資金が増えている、という方針が一般の投資家が必ず押さえておくべき「大数の法則」を活用した資産運用の方針なのです。

そもそも、100%勝てる投資は存在しません。100%がないのなら、仮に8割の勝率の手法であっても、連敗をすることは大いにあり得ます。たとえば、サイコロを振って1—4を出したいのに、5、6が連続して出ることもあります。

でも、何度も続けていくうちに、出る目の確率は次第に理論値に近づいていきます。トレードは、この「確率の原理」を味方につけることができるのです。しかも、確率の原理を個人の収入で手に入れることができるのはトレードだけです。

仮想通貨投資などは、「一発ドーンと当てる」というまさに「投資」で、繰り返しチャレンジするのは難しいもの。一方、トレードはいつでも売買できますし、確率が収入になって跳ね返ってきます。とはいえ、連敗は避けられないので、連敗で資金の大半がなくなるようなトレードはしてはいけません。大損をしないようにすることが大切です。

まとめると、的中率6~7割のトレードエッジがあるときのみ、注文をすること。これは、チャート分析でトレードをすると可能になります。そして、損切を的確に行い、連敗時に大損をしないこと。これが大きな方針です。

トレードエッジが出るまで、とにかく「待つ」

それでは、トレードエッジのある局面はどうやって探せばいいのでしょうか。
初心者の方におすすめなのが、10〜20の銘柄を継続ウォッチすること。1年ないし3年ウォッチしていると、どの銘柄にも必ずそういった局面は出てくるので、それが出てくるまで待つのです。3000銘柄もある株式投資をどんどん探すより、数を絞って、1カ月、2カ月待ってやるという覚悟で見ていきましょう。

せっかく「投資しよう」と意気込んでいる人にとって、「待つ」のは難しいし、退屈です。でも、利益はそれで上がりますから、待ちましょう。
ただし、損切は一目散に行うこと。投資で失敗する人のほとんどが、損が出たときに復活するまで「待つ」から。そうすると、損は拡大する一方です。注文するときはエッジが出るまで待つ、損切はバシッと行きましょう。

トレードは「もみ合い放れ」に絞る

チャート分析をもとに、自分のルールを設定

トレードはチャートで行います。投資のプロでない私たちは、チャートを見て大きな値動きが発生したのを確認したら、それに付いていくのが王道です。大きな資金を扱うプロの人たちの動きよりも一歩遅くなりますが、トレンドは継続しますから十分利益は取れます。

チャートは、過去の値動きの記録です。このチャート分析、つまり過去の値動きを判断材料にして大きな資金を投じているプロの方もけっこういらっしゃいます。ファンダメンタルズと違い、チャートは過去のデータではあるのですが、その形状を見ることで大きな流れをいち早く察知できるからです。

「この形状になったのが今日なので、今日お金を投じます」「まだこの形状になっていないので、まだ投じません」「3日後にこの形状になったら投じます」というルールを明確につくれるのはチャートだけであり、これらはいずれも「対処」です。

初心者の方のために、チャートの見方をご説明します。連続して続いている値動きの幅を一定の区切りで示すのが「ローソク足」です。24時間で日足1本。安く始まり高く終わると赤い陽線、高く始まり安く終わると青い陰線になります。その日の始値と終値を超えた一時的な値動きはヒゲで表します。慣れると、このローソク足を見ただけで1日の値動きがなんとなく分かるようになります。

そして、移動平均線を入れるとトレンドが分かるようになります。ローソク足の間を縫うようにある線ですが、これが上へ下へ行っているときは、「トレンドがない」ということになります。トレンドをしっかり取れると資金が一気に増えるので、焦らずに「トレンドが発生した(=トレードエッジ)のを見つけたら、お金を投じる」、つまりトレンド相場で利益を上げることをおすすめします。

もみ合い相場に着目すべき理由

結論から言いますと、僕が今日お伝えしたい手法は、「もみ合い放れに絞って資金を投じる」というものです。

トレンドには、発生の仕方が3つあります。
①トレンドがあったものが、1回もみ合い相場になって、トレンドが継続になっていくパターン。
②下降トレンドだったのがもみ合い相場になり、上昇トレンドになるパターン。
③もみ合い相場が続いた後、上か下かにもみ合い放れする。

もみ合いには継続する習性がありますから、本当に放れたのかどうか、ローソク足のその1本を確認してから注文するべきです。一歩か二歩遅く注文してもしっかり利益は取れますから、待つことができるかどうかが重要になってきます。もみ合い放れを狙うなら「すぐにチャンスは来ない」という心構えでいましょう。
ポジポジ病というのですが、投資の初心者は、焦ってポジションを持ちたくなり、資金を投じてしまいます。石橋を叩いて渡る、というひとつの方針が「もみ合い放れ」を狙うということになります。
ときには、「早く仕掛けたほうがいい」ということもよくあるのですが、焦って根拠のない注文をすると余計な損失を出すので、冷静になるためにも「もみ合い放れ」は慎重に、という心構えが大切です。

また、銘柄を探すときは、「まさにもみ合い真っ最中」という銘柄を見つけたらラッキーだと思いましょう。見つけたら保存しておき、最大2カ月ぐらいを覚悟し、毎日見ましょう。もみ合い中のリストが20銘柄もあれば、必ず上か下に放れる銘柄が生まれてきますので、そのタイミングに乗るだけです。

そもそも、もみ合いとは何でしょうか。もみ合いは「レンジ相場」「横ばい相場」とも呼ばれますが、一定の値幅の中で上がり下がりするような状態のことを指します。

トレンド相場は、必ずもみ合い放れから始まります。これさえ押さえておけば確実に大きく稼ぐことができます。もみ合い相場から、「前の高値を超えて、価格が上がっていった」線は上昇トレンド。「前の安値を超えて、価格が下がっていった」線は下降トレンドとなります。

もみ合い放れに着目すべき理由は3つあります。
①すぐにはチャンスがこない前提で取り組むことになるので、銘柄を継続観する習慣ができる
②もみ合い放れではなかったら、すぐに損切できる
③もみ合い放れが起こると、トレンドが継続することが多く、損切を全てカバーした利益が得やすい

トレードはギャンブルではありませんから、手堅くいくなら、優位性のある局面が出るまでじっくり待ちましょう。

トレードルール「注文する理由は明確か」

損切、利確のシナリオを考えておく

トレードをするにあたって大切なポイントは、「注文をする理由は明確か」ということ。そして注文後は、3~4割は損切というシナリオになりますから、含み損発生がしたときに損切ポイントをしっかり見極めること。残りの6~7割は利確で含み益が発生しますから、これをどこまで持つかというのがポイントになります。簡単に言うと、投資でやることはこれだけです。

注文ポイントは、もみ合い放れの1本にこだわりましょう。トレンド相場を獲る際は、高く見える箇所で注文しなくてはなりません。その後トレンドに乗ると、高く見えた箇所もかなり安く見えるようになります。

もみ合い放れしたかと思って注文したのに、そうではなかった場合は、損切が必要になってきます。これが3〜4割。3〜4割と言っても、サイコロの例のように連敗することもありますから、そこで自分のやり方を信じて続けることが大切です。

一方、含み益が出たときにどこまで保有するかは、プロでも頭を悩ます最も難しいところ。注文のポイントはみんな明確に言えますが、手仕舞いのところは本当にさまざまです。トレンドが終わるまで持つパターンもありますし、厳密な利益目標がある場合は、それを達成したら手放すという方法もあります。

あまり大きく財を為すようなトレンドではなければ、すっぱり切るのもいいでしょう。「また次のもみ合い放れを探そう」というのもひとつの手ですから、自分で指針を決めて対処していく必要があります。

「自分の決めたルール」で収入源を構築できる、唯一の方法

繰り返しになりますが、自分の収入源を「自分の決めたルール」で構築できるのはトレードだけ。やるのは予想ではなく、対処です。Trading Viewでも、証券会社のツールでもいいですから、値動きを1本1本見て模擬対処する練習をしていきましょう。

足を見て「自分だったらどこで切ろうかな」と考えることは、値動きを利益に変えるいい練習になります。模擬対処ができなければ、本当の資金で対処できるわけがありません。

いいチャンスがなければ、無理にトレードしなくていいんです。プロだったら仕事は必ずしなくてはなりませんが、個人の場合はそうではありません。運転免許を持っていても、運転しなくてもいいのと同じ。じっくり待っているうちに、いずれ注文ポイントは訪れます。

 

(画像提供:iStock.com/ridvan_celik)



投資の学校グループ代表
高橋慶行(たかはしよしゆき)

1982年仙台市生まれ。投資の学校グループ代表。
株式会社ファイナンシャルインテリジェンス代表取締役。

教師一家の長男。
成蹊大学経済学部卒業。
浪人時に教師になるという夢を諦め将来は起業して日本人に本当に必要な未来のための教育事業をやろうと決意する。
大学時代はサッカーサークルの代表として、登録部員100名近くの代表を務め、その後、学生起業を経験。
中国、上海に滞在し日本人向けの広告代理業への参画経験もある。

大学卒業後、ベンチャー税務コンサル会社に就職し日本の富裕層や経営者が税金で悩むということを知り、税金対策を徹底的に学ぶ。
その後、リクルートグループに転職し、新卒媒体の営業マンとしてトップセールスマンに輝く実績も持つ。
2013年に世界基準の本物の投資教育と学びの環境を実現するべく投資の学校を創業。2018年現在、累計9万人以上の会員が学ぶ。

 

 


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