自分に自信が持てない一方で、他人には絶対負けたくないという強い気持ちに悩まされてはいませんか?周りの人からは「素直じゃない」「気難しい」と思われがちで、人間関係もうまくいかないと悩んでいる人も多いかもしれません。
自分に自信がないのは自己肯定感の低さであり、負けたくないのはプライドの高さである場合もあります。自己肯定感が低いと、プライドを高くすることで自尊心を守ろうとする傾向があるのです。
この記事では、自己肯定感が低くプライドが高い人の特徴や心理を解説し、悪循環を抜けて改善する方法も紹介しています。ぜひ最後まで読んで、自分らしく楽に生きるヒントを見つけてください。
目次
自己肯定感が低い人の特徴
まず、自己肯定感が低い人の特徴を見ていきましょう。
ネガティブ思考になっている
自己肯定感が低い人の特徴のひとつに、ネガティブ思考に陥りやすいことがあります。自分の価値や能力を低く評価し、失敗や否定的な出来事に対して過度に反応してしまうのです。仕事や学業での失敗を自分の人格の否定と捉えてしまい、「どうせ自分はダメだ」と考える傾向があります。
ネガティブ思考になっていると、新しい挑戦を避け、自己成長の機会を逃すことが多くなるでしょう。そうなると、自己肯定感をさらに低下させるという悪循環に陥ってしまいます。これを改善するためには、小さな成功体験を積み重ねてポジティブな見方を意識することが大切になってきます。
完璧主義
自己肯定感が低い人は、完璧主義であることが多いでしょう。自分に対して高い基準を設定し、それを達成できないと強い自己否定感を感じます。仕事や学業での少しのミスも許せず、つねに完璧であることを求めるでしょう。その結果、ストレスやプレッシャーが増して心身に悪影響を及ぼすこともあります。
完璧でなければならいと思っているので、周りの人と比較して劣等感を感じやすくなります。100点満点を目指したテストで90点を取れたとしても満足できず、友人が95点を取ったと知ると自分は劣っていると感じてしまいます。
周りの目を気にしている
自己肯定感が低い人は、他者の評価や意見を過度に気にする傾向があります。自分の行動や発言がどう受け取られるかをつねに心配し、他者に合わせようと努力するのです。友人や同僚からの評価を気にしすぎて、自分の意見や感情を抑えてしまうでしょう。
自分の意見や感情を抑えることが続くと、自分の本当の気持ちや価値観を見失ってしまい、自己肯定感をさらに低下させることになります。周りの目を気にしすぎないためには、自分の価値観を大切にすることが重要です。
プライドが高い人の特徴
ここからは、プライドが高い人の特徴を見てきましょう。
間違いを認めず、他人の意見を聞き入れない
プライドが高い人には、自分の間違いを認めたくないという態度がみられます。自分の意見を絶対だと思い込み、他人の意見を聞き入れようとしません。間違いを指摘されても認めることができないのです。
間違えたり失敗をしたりしても、開き直ったり言い訳をしたりすることも少なくないでしょう。このような態度は周囲との信頼関係を損ない、周りの人からの協力を得られなくなってしまいます。
優越感をもちたがる
プライドが高い人は、他人よりも優れていると感じたい欲求が強い傾向があります。他人と自分を比較し、自分が優位に立っていることで安心感を得るのです。
学業や仕事での成果を誇示し、自分が他人より優れているとアピールすることも少なくありません。しかし、このような行動は周りの人に不快感を与えて人間関係に摩擦を生じさせてしまいます。優越感を持つことなく、他者と協力して共に成長する姿勢を持つとよいでしょう。
負けず嫌い
プライドが高い人は、負けず嫌いな性格であることが多いでしょう。競争心が強く、他人に負けることを極端に嫌います。そのため、些細なことでも張り合ってしまうでしょう。自分の能力や成果を証明しようとしがちです。
また、負けたくないために戦いを避け、新しい挑戦を躊躇することもあります。これにより成長の機会を逃してしまうでしょう。負けを受け入れ、そこから学ぶ姿勢を持つことが健全な成長につながります。
自己肯定感の低さとプライドの高さの関連性
「自己肯定感が低いこと」と「プライドが高いこと」は、一見すると矛盾しているようにみえますが、実は密接な関係がある場合もあります。ここではその関連性について見ていきましょう。
自己肯定感の低さを、プライドの高さで補おうとしている
自己肯定感が低い人は、自分自身に自信を持てないため、プライドの高さでその不足を補おうとすることがあります。これは、自分の弱点や不安を隠すための防衛機制のひとつです。職場で自分の能力に自信のない人が、自分のミスを認めず他人を批判することで自分を守ろうとすることなどが、これに当てはまります。
一時的には自尊心を保つことができるかもしれませんが、長期的には自己肯定感がさらに低下すると考えられます。自分の弱点を認め、改善する努力を続けることが重要になるでしょう。
プライドが高いほど承認欲求が強く、満たされないと自己肯定感が下がる
プライドが高い人は他人からの承認を強く求める傾向があります。他人の評価によって自分の価値を確認しようとするので、それが満たされないと自己肯定感が著しく低下します。仕事での成果を上司や同僚から認めてもらえないと、自分の存在価値を見出せず、ストレスや不安が増してしまうでしょう。
他人の評価に依存せず、自分自身で存在価値を認めることが大切です。自己成長のための努力や、小さな成功体験を積み重ねていくことを心がけましょう。
自己肯定感が低くプライドが高い状態が引き起こす問題
自己肯定感が低くプライドが高い状態が続くと、さまざまな問題が生じやすくなります。ここでは代表的な3つの問題を見ていきましょう。
素直じゃないので周囲から疎まれやすい
自己肯定感が低くプライドが高い人は、他人の意見やアドバイスを素直に受け入れることが難しいため、周囲から疎まれやすくなってしまいます。職場で上司や同僚からのフィードバックを素直に受け入れず、自分のやり方に固執してしまうと、協調性に欠ける印象を与えてしまいます。
このような態度はチームワークを乱し、人間関係のトラブルを引き起こす原因となることもあるでしょう。自分を守ろうとするあまり、人間関係を悪化させてしまうのです。
自分を守ることに必死で他人の気持ちを考えられない
自己肯定感が低くプライドが高い人は、自分を守ることに必死になってしまいがちです。相手の気持ちを考える余裕がなくなってしまうでしょう。友人や家族が困っているときでも、自分の問題のことばかりを考えてしまい、相手の感情や状況に気を配ることができないことがあるでしょう。
これにより、周囲との信頼関係が損なわれ、人間関係に亀裂が生じることがあります。相手の立場に立って物事を考えることを心がけることが大切です。
他人からの評価が気になりストレスを感じやすい
プライドが高いのに自己肯定感が低いので、他人からの評価を過度に気にしてしまいます。つねに他者の目を意識し、自分がどのように見られているかに敏感です。友人や同僚からの批判的なコメントに対して過剰に反応し、強いストレスを感じることも少なくないでしょう。
このような状態では、日常生活や仕事においてもつねに不安を抱えてしまい、心の健康に悪影響を及ぼすことになります。自分の価値を他者の評価で決めてしまうことがストレスの原因になるのです。
自己肯定感を高め、プライドをコントロールする方法
自己肯定感を高めてプライドをコントロールする3つの方法をご紹介します。
- ありのままの自分を受け入れる
- 周りの人と適切な距離感を保つ
- 自分らしい生き方を見つける
詳しく見ていきましょう。
ありのままの自分を受け入れる
自己肯定感を高めるためには、まず、ありのままの自分を受け入れることが大切です。自分の欠点や失敗に焦点を当て、自分を過度に批判してしまいがちですが、自己肯定感を上げるためには、自分の良い点と悪い点の両方を受け入れる必要があります。
試験でよい成績を取れなかったとしても、自分が努力したことを認め、その経験から学ぶ姿勢を持つことを心がけましょう。自分を受け入れることで自己評価が向上し、健全なプライドを持つことができるようになるでしょう。
周りの人と適切な距離感を保つ
他人の意見や評価に過度に依存すると、自分自身の価値を見失いやすくなります。このため、自己肯定感を高めるためには、周りの人と適切な距離感を保つことも必要になるでしょう。
周りの評価を気にしすぎると、自分の行動や考えが抑制され、本当の自分を表現することが難しくなってしまいます。適切な距離感を保つことで、自分の考えや価値観を大切にして他人の影響を受けずに自己肯定感を育むことができるようになるでしょう。
自分らしい生き方を見つける
自己肯定感を高め、プライドをコントロールするためには、自分らしい生き方を見つけることが大切になります。趣味や特技を活かして新しい挑戦をすることで自分の可能性を広げたり、自分にとって大切なことは何なのかを見つめ直したりしてみましょう。
自分らしい生き方を見つけることで、他人の期待や評価に左右されず、自分のペースで成長できるようになります。自分の興味や価値観に基づいて目標を設定し、その設定に向けて努力すしていくとよいでしょう。
自己肯定感を高めてプライドを自信に変えるには考え方も大切
自己肯定感の低さとプライドの高さには関連性がある場合もあります。まずは自分の価値観を大切にして自己肯定感を高めることを意識しましょう。すると、プライドは自分を守るためではなく、自信につなげられるようになるはずです。
とはいえ、自己肯定感を高めるのは簡単ではないと感じる人も多いのではないでしょうか。人間関係や職場などでの悩みやモヤモヤは簡単にはなくなりません。それなら、考え方を少し変える練習から初めてみるとよいでしょう。
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