絵本専門士が教える「誕生日プレゼントにおすすめの絵本５選」

大切なお子さんの誕生日に、絵本をプレゼントしたいと思う親御さんは多いでしょう。せっかくなら、お子さんが喜んでくれる絵本を選びたいですよね。
そこで、声優であり絵本専門士の冨田泰代さんにおすすめの絵本をお聞きしましたので、厳選された5冊をご紹介します。

「お子さんが喜ぶ！誕生日におすすめの絵本5選」

お子さんの誕生日プレゼントにおすすめの絵本には、多くの人が知っている王道の絵本や物語の絵本、科学絵本、しかけ絵本など様々な種類の絵本があります。
冨田さんには、ジャンルが違う誕生日プレゼントの絵本を、おすすめのポイントを含めて5冊ご紹介していただきました。絵本を読んでいるお子さんの姿を思い浮かべながら、見ていきましょう。

王道！『ノンタンバースデイブック』

ノンタンバースデイブック
キヨノサチコ (著, イラスト)
偕成社 (1987/12/10)
https://amzn.to/3BkWJV9
こちらは、親御さんも自分たちが子どもの頃に、1度は読んだことがある人が多い王道の絵本シリーズです。

冨田さん：お子さんと一緒に作って完成させ、その子だけの絵本になることが魅力的の絵本。ノンタンのストーリーを楽しみながら、絵本の各所にお子さんの写真を貼ったり、お名前や誕生日を書き込んだりできるページがあります。

また、手型をつけたりお子さんが絵を描いたりできるため、成長記録としても使えるところがおすすめのポイント！
親御さんの中には、誕生日プレゼントとして毎年買っているという方もいますよ。毎年書き込む内容が違うので、何冊あっても飽きない絵本ですね。

自己肯定感がアップ！『あなたのすてきなところはね』

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こちらは、お子さんも親御さんも、心があったまり記憶に残り続けるような絵本です。

冨田さん：「生まれてきてくれてありがとう」「元気でいてくれてありがとう」と、そこにお子さんがいるだけで宝物なんだよと伝わってくる絵本ですね。元気でいることが奇跡で、幸せなんだろうと感じさせてくれます。子どもの素敵なところを話しながら寝る前に読むと、一日が幸せになれて明日も楽しみになれる、そんな素敵な絵本ですよ。
おすすめのポイントは、読んでいる大人の心にも響くところ。子育てで毎日大変なママ、自分の子育てに悩んでいるママの背中を押してくれる絵本です。生きている道はこれでいいんだと、お子さんが成長した時の土台や道しるべになります。小さいお子さんだけではなく、中学生や高校生になったお子さんにも渡してあげられることも魅力的ですよ。

この絵本に書いてある言葉すべてが温かく、笑顔になれたり自己肯定感を高められたりできますね。小さい頃に読んでもらった絵本は、その後も記憶に残るものです。最後のページに、お子さんの素敵なところを書き込んで渡してあげて欲しいですね！

温かい気持ちになれる『おへそのあな』

おへそのあな
長谷川義史 (著)
BL出版 (2006/9/20)
https://amzn.to/3vglxtW

こちらは、生まれてくる赤ちゃんをみんなで心待ちにしていることが伝わる、温かい気持ちになれる絵本です。

冨田さん：赤ちゃんの視点で描かれている絵本です。赤ちゃんが生まれるのを、家族みんなで心待ちにしている様子が伝わってきます。赤ちゃんは、おへその穴からその様子を見ている所が面白い！ママのお腹の中で過ごす赤ちゃんを表現しているので、絵が逆さになっていることも特徴的ですよ。家族だけではなく、月の満ち欠けや動物、植物など自然界の様子も描かれています。「人が生まれるには、こんなにもたくさんの人が心待ちにしているんだよ」「あなたは大切な存在なんだよ」ということを教えてくれる、そんな素敵な絵本です。

おへそって何でついているのか、子どもが知れるきっかけにもなりますね。それに、ご兄弟がいて上のお子さんへのプレゼント、出産を控えるママへのプレゼントにもおすすめ！何回も読んでと言って、ママのおへそを触るお子さんもいます。寝る前に読むと、心地よく寝入ってくれますよ！

科学絵本『はじめてのほしぞらえほん』

はじめてのほしぞらえほん
てづかあけみ (著), 村田弘子 (著), 渡部潤一 (著), 斎藤紀男 (著)
パイインターナショナル (2011/7/6)
https://amzn.to/3Bjgtsi

こちらは、はじめて触れる図鑑として親しみ、大きくなるまで長く読み続けられる科学絵本です。

冨田さん：この絵本は、読むだけではなく、星空の図鑑代わりにキャンプや旅行に持っていくのもおすすめです。おすすめのポイントは、全ページがカラーで、文字は大きい箇所と小さい箇所が混ざっているところ。これは、小さなお子さんは絵を見て楽しみ、大きくなってからは字を読んで楽しめるということです！年少さんから小学生まで、ずっと長く読めることが魅力ですね。

絵本の中には、星空の他に宇宙についても網羅されている楽しい内容になっています。シリーズ化されていて、天気や日本地図、からだ、ひらがな、英語などもあります。シリーズで集めてみるのも楽しいですよね。物語が得意ではないお子さんでも楽しめる絵本です！

しかけ絵本『不思議の国のアリス』

不思議の国のアリス (とびだししかけえほん)
ロバート・サブダ (著)
大日本絵画 (2004/11/16)
https://amzn.to/3PQFX4E

こちらは、芸術作品としても楽しめる本格的なしかけ絵本です。

冨田さん：この絵本は、立体的に飛び出す本格的なしかけ絵本です！精緻なつくりで乱暴に扱うとしかけが壊れてしまうので、絵本を大切にしようとする心を育てることができます
ストーリーが書いている部分にも、しかけがあることが特徴的です。小さい子はしかけを楽しみ、大きくなってからはストーリーを読んで楽しめます！小さいお子さんから、小学校高学年まで楽しめると思える絵本です。

実際に友人のお子さんにプレゼントしたことがあり、もらって嬉しかったと喜ばれましたね。知っている作品だけど何度も開いて、アリスの世界に入り込めると聞きました。シリーズ化されており、美女と野獣、オズの魔法使いなどもあります。お子さんにとって、初めての芸術作品として触れられる絵本ですよ！

「お子さんにとって大切な1冊となる絵本をプレゼントしましょう！」

子どもは絵本を読み、言葉のシャワーをたくさん浴びて育つと言われています。お子さんの中には、物語が好きな子もいれば、苦手な子もいることでしょう。物語が好きなお子さんには心に響く温かいストーリーの絵を、物語が苦手なお子さんには、科学絵本や数字の絵本などがおすすめです。
お子さんの年齢や性格に合わせたり、親御さんの想いを伝えられる内容を選んだりと、お子さんにとって大切な1冊となる絵本をプレゼントしましょう。

つい触りたくなる！おかしなイチゴがのっているケーキの絵本

今回、冨田さんからご紹介いただいた5冊の他に、シリーズ累計85万部を突破した『ぜったいにおしちゃダメ？』シリーズもおすすめです。
シリーズ最新作『ぜったいにおしちゃダメ？ラリーのたんじょうびケーキ』は、お子さんと一緒に笑い転げながら誕生日のお祝いができる、参加型の絵本です。最新作では、おしちゃダメな赤いボタンがおいしそうなイチゴに！最後はバースデーケーキが現れて、ろうそくの火をフーっと消すお子さんの姿が見られるでしょう。

●お話を伺った方


冨田泰代（とみたやすよ）
社会人を経て声優の世界へ。代表作は「おかあさんといっしょ内人形劇ガラピコぷ～(ムームー役)」「魔女がいっぱい(ブルーノ役)」など多数。
自作のパペット“エビフライピー子”と読み聞かせをしたり、子ども達とダンスを踊っている。
YouTube「とみチャンネル」https://youtube.com/channel/UCzbzkS5tXOoqqgaZe_C42UQ
２０１３年より路上で紙芝居を始め、賢プロダクションの読み聞かせ広場「けんけんぱーく」に参加。絵本専門士として読み聞かせ講座やお話会を開催している。 
Twitter：@yasuspiegel
URL：https://twitter.com/yasuspiegel?t=whLPLp-5fu5YWxbaJKUXLA&s=06