新刊のコラム

【グラレコ解説】くさいおなら生き物選手権  勝手にベスト5決定!

サンクチュアリ出版から8月7日に発売の絵本『おならしたのだぁれ?』の発売を記念し、今回は「くさいおなら生き物選手権」を開催します! 編集部も驚愕、生き物のくさいおならの正体とは…

「編集部激選! おならくさい生き物 ベスト5」

「第5位 くさいおならで有名 スカンク」

敵を撃退するために、強烈なおならを出すスカンク。
スカンクのおならがくさいことは有名ですよね。
しかし、じつはスカンクはおならをしません。後ろを向き、敵に向けて、肛門の両脇にある肛門腺からくさい分泌液を噴出しているのです。この分泌液は、なんと、3mも遠くに飛びます。さらに、この臭いは1km離れた場所でもにおうほど強烈で、スカンクに分泌液をかけられても害はありませんが、その臭いは何日も残ります。みなさん、スカンクをみかけたら全力で逃げてください。

それでも、スカンクを間近で見たい! という勇気のある方は、スカンクがいる動物園に行きましょう。動物園で飼育されるスカンクは、肛門の両側にある臭嚢(しゅうのう)を手術で取り除くこともあるようで、くさくないスカンクも存在します。

スカンクにはいろいろな種類があり、大きさや、模様もそれぞれです。しかし、どの種類も保護色ではなく鮮やかな白黒で簡単に目に付きやすく、刺激臭を発することを敵に警告しているようです。

こんなにかわいい顔をしている小動物が、くさい臭いを放つなんて…。

「第4位 洗濯物についたら発狂すること間違いなし 屁こき虫」

屁こき虫は、カメムシの別名です。
カメムシはくさい臭いを出すイヤな虫なので、日本全国でいろいろなあだ名がつけられています。
ワクサ、ヘッピリムシ、ヘクサムシ…など。みなさんの地元ではどのように呼ばれていましたか?

さて、カメムシの臭いの元は中脚と後脚の間にある臭腺開口部です。屁こき虫なんてあだ名がつけられているのにも拘らず、臭いの原因がおならではないなんてびっくりです。
カメムシの悪臭は、パクチーの香りに似ているとも言われますが、実際にはパクチーよりも強烈です。
密閉された容器にカメムシを閉じ込めて刺激すると、ストレスを感じて分泌液を出し、自分や仲間の出すくさい臭いで気絶してしまいます。このまま密閉された容器に入れておくと、やがて死んでしまいます。
おならをしているわけではないのに、「屁こき虫」なんてあだ名をつけられて、お気の毒に。

日本全国で嫌なあだ名をつけられ、自分のくささで命を落としてしまう…なんだか不器用で愛おしいです。

「第3位 サバンナで生き残るふわふわおちびちゃん ゾリラ」

アフリカのスカンクと呼ばれるゾリラ。
くさい臭いを出すのなら、スカンクとなんら変わらないではないか!
いやいや、そんなことはありません。ゾリラにはスカンクとは大きく異なる特徴が2つあります。
1つ目はゾリラが出す分泌液は毒液であることです。ゾリラは敵の顔めがけて的確にこの毒液を噴射することができます。被弾すると目や鼻、口、顔の粘膜が機能停止し、痛みと吐き気に襲われるそうです。

2つ目は、死んだふりです。たいていの猛獣は、相手が動かなくなると戦意喪失してしまうのです。だからゾリラは死んだふりをして相手をあざむきます。
さらに、ゾリラはくさい…。お腹の空いている猛獣も、食欲を失ってしてしまうでしょう。
ゾリラの生息地はアフリカのサバンナ、つまり、弱肉強食の世界です。しかし、食物連鎖ヒエラルキーのトップであるライオンやチーターでさえ、あまりのくささで、体長が約30〜40cmと小柄のゾリラを襲いません。

ゾリラ…ある意味、百獣の王なのでは?

「第2位 愛らしい姿に惑わされるな! ミナミコアリクイ」

全然怖くない「威嚇のポーズ」が愛らしいと、人気急上昇中のミナミコアリクイ。
キャラクター化されたり、メディアで取り上げられたりすることも増えてきました。
そんなミナミコアリクイですが、先程紹介したスカンクよりもくさい臭いを肛門付近から出すそうで、森のスカンクとも呼ばれています。ミナミコアリクイは、手に鋭いツメが生えていて、捕食のためにアリ塚を壊したり、敵をひっかいて撃退したりする性質があります。それに加えて、くさい臭いを出す強者です。全く怖くない威嚇のポーズですが、逃げるのが無難かもしれません。

近づいたら最期、かわいい姿に見惚れている間にくさい臭いに襲われることでしょう。

「第1位 100℃のくさい危険ガス噴射 ミイデラゴミムシ」

黄色い体に褐色の模様が鮮やかなミイデラゴミムシ。
日本では北海道から奄美大島まで、海外だと中国と朝鮮半島に生息しています。
ミイデラゴミムシのお腹の中には2種類の袋があります。1つの袋にはヒドロキノンという液体、もう1つの袋には過酸化水素という液体が入っています。
敵に攻撃されると、一瞬でこの2つの液体を頑丈な壁に囲まれた第2の袋に送りこみ、そこに酵素を加えます。すると、急激な化学反応が起こり、100℃以上のガスとなって、敵に向かって噴射します。
恐ろしいことに、ミイデラゴミムシは思いどおりの方向に高温ガスを噴射できます。例えば背中を刺激されて危険を察知したら、ちゃんと背中の方に向けて、ガスを「プッ!」って出すようにできるんです。

また、不用意に触ってしまった人間に対しても攻撃してきます。容赦しません。ガスを噴射された人間の皮膚は、やけどを負い、皮膚に茶色いシミができてしまいます。さらに、悪臭もこすりつけられてしまう。最悪です。
臭いだけでなく、危険なおならで攻撃してくる恐ろしい虫です。

絶対に触りたくない虫、第1位ではないでしょうか。

「編集部の総評」

今回紹介したくさいおならを出す生き物のほとんどは、おならをしているわけではなかったという衝撃の生態が発覚しました。生き物のおなら…奥深いですね。

おならしたのだぁれ?』は、100人の保育士さんにご協力をいただき、子どもがとにかく笑う絵本に仕上げました! ぜひ、チェックしてみてください。

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この記事は、”おならしたのだぁれ?”加納徳博(著)の新刊コラムです。
グラレコ提供:ゆぴ(17)@milkprincess17

〜参考サイト・書籍一覧〜
https://www.asahi.com/articles/ASM165PXKM16UEHF00M.html
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428853/
https://www.earth.jp/gaichu/wisdom/sonota/article_004.html
https://www.youtube.com/embed/QvvPCnOt_0Y
http://www.zoocan.jp/zukan/index.cgi?64
https://themysteriousworld.com/smelliest-animals-in-the-world/
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/020900060/?P=1
http://column.odokon.org/2008/0409_092000.php
https://www.nhk.or.jp/radio/kodomoqmagazine/detail/20190801_03.html
上林祐『知っておきたい 謎・奇妙・不思議ないきもの』西東社・2009年
監修 今泉忠明『ざんねんないきもの事典』高橋書店


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