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自然体で生きよう~うつ病になった僕が伝えたいこと~/デラさん@dera3daze

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自然体で生きること

思ったことを口にする

では、消費エネルギーを最小限にするにはどうしたらいいのか。ここで「自然体で生きること」のメリットが活きてきます。

自然体で生きるとは、思ったことをさっと口に出せるイメージです。それができると、消費するエネルギーが少なくなり、無駄に考える量が減ります。人間関係がはっきりして、嫌いな人と距離ができ、好きな人と繋がれるようになります。

例えば、職場の上司に意見を言う場面を考えてみます。伝えたい内容=言葉があります。普通は、上司にあわせて言ってはいけない内容を考え、削除したり付け加えたりして、伝えたい内容を編集してから話します。これ言ったら嫌われるなとか、生意気に思われるかなとか。そして、敬語を使ったり語尾を整えたり、調整をします。つまり、会話をするときは、相手に不快にならないように、嫌われないように、話しながらも自分で編集して語尾の調整をしているのです。

僕は今、編集の部分をカットするようにしています。要するに、伝えたい内容をそのまま言います。カレーが食べたいと思っているとして、今ここでカレー食べたいというのはまずくない? と思ってもカットしたりしない。うつ病になったころは、思ったことをそのまま口に出す前に、こう言ったほうがウケがいいかなとか、これはこの人には言わないほうがいいとか、いちいち考えてしまっていました。

最近僕は、誰と話しても語尾を同じにしています。誰と話していても若干敬語寄りなので、調整もしていません。そうすることで頭を使う量を省エネにしています。

カメレオン型からの脱却

多くの人は編集の部分でめちゃくちゃ頭を使っています。うつ病になってしまう人は、この編集作業で疲れてしまっていると思います。昔の僕も、カメレオン型というか、人にあわせて言いたいことを変えていました。自然体とは正反対です。自分がどういうタイプなのかを相手によって変えてしまう。好みや性格すら変えてしまう。それだと編集や調整をたくさんしないといけない。

そうすると自然に1日に消費するエネルギー量が大きくなってしまいます。さらに、受け手側からすると、言葉が薄くなってしまい、その人の本当の良さも伝わりにくいのです。

僕のTwitterの発信内容も、僕は編集せず伝えたい内容をそのまま言語化しているので、ノイズが少ないのではないかと思っています。だからこそ、気持ちが伝わってフォロワーが増える要因にもなっていると思います。

ただ自然体で生きることには副作用もあって、自分のことを嫌いな人も増えます。けれども、その分自分のことをすごく好きな人も増えると思っています。

自然体になるためのヒント

自分を操作する言葉を使わない

自然体になれと言われても、すぐになるのは無理ですよね。なれと言われてすぐになれたら、苦労はしません。いろいろと考え過ぎてしまうのは当たり前です。

ここで、考えてもいい部分と、考えてはいけない部分があると僕は思っています。

失恋したときを例にすると分かりやすいです。失恋したときに「別れたくなかった」「もっと一緒にいたかった」「やりなおしたい」という自分の感情について考えるのは自然なことです。ですが、「前に進まなきゃ」「明るくいなきゃ」「こんなんじゃダメだ」と自分を操作しようとする言葉を考えてしまうのは、僕は良くないと思っています

うつ病になったときも同じです。「疲れた」「あの人と関わりたくない」「この仕事をやめたい」という自分の感情について考えるのは悪いことではありません。けれど、「こんな自分ではだめだ」「みんなと仲良くしないと」「でも(仕事を)続けないといけない」といった自分を操作しようとする言葉を考えるのは良くありません。考えてもゴールがないことだし、自然体ではないからです。

自然体で生きることで自分を楽にしたいと思うなら「操作しようとする言葉」を考えからカットすることが大事です。考え方を矯正していかないといけません。

自分の感情が「疲れた」だったら、「もっと寝よう」と考えます。「あの人と関わりたくない」だったら「あの人と離れよう」、「この仕事をやめたい」だったら「別の仕事を探そう」というふうに考えてきます。

自然体でいるために大事なことは、自分の感情を操作しないということです。自分がどう思っているのかを大事にしないといけません。環境や相手に合わせて自分を変化させたり、自分に嘘をついたりしてはいけません。自分は思いをを大切にしてください。

今、何を食べたい?

皆さんは、今、何を食べたいですか? 自然体で生きていくために「自分は今、何を食べたいか」を考え、自分の食べたいものを食べるという、小さなことから始めるのがいいと思います。

自分の食べたいものを食べる習慣をつけることが、自然体になる第一歩だと思います。自分の本能を刺激する行動だからです。僕もうつ病真っ只中のときは、食べたものの味も分からないし、食べたいものを聞かれても分かりませんでした。自分の食べたいものすら見えなくなってしまうと、自分の気持ちや感情が見えづらくなってしまいます。

だからせめて、自分の食べたいものをぱっと言えるぐらいのリラックスした状態にするのが、自然体になる最初の一歩だと思います。値段や旬などありますが、そういうことは考えず、今自分がこれを食べたい、と思い浮かぶものを食べる。僕も最初は真っ暗な感じでしたが、続けていくうちに「今日の気分はこうだったけど、ちょっと違ったな」とか「やっぱりこれが食べたかったんだ!」とか、真っ暗ななかに少しずつ光が注がれていく感覚になりました。

自分の食べたいものを食べていると、自分の欲求に正直になっていく感覚が出てきます。遠回りかもしれませんが、うつ病を治すためにはここから始めて、自然体に生きることで自分の消費するエネルギーを小さくしていくのが一番いいのではないかと思います。

自分にうそをつかない

ほかにも、一緒にいたい人といる、自分の感情を言葉に出す、思ったことを言うなど、つまり自分に嘘をつかない時間を増やすことが大事です。僕は「自分は疲れてない」「まだまだ働ける」と自分に嘘をついて痛い目をみてきましたが、がんじがらめに絡まり合った自分の感覚を少しずつ解きほぐしてきました。自然体になって自分の本当の気持ち、感覚に従っていくと、消費するエネルギーが減ってくる。自分のやりたくないことをやらずに済むので、当たり前ですよね。

ですから、自分の欲求に正直になって生きましょう。自分を操作しよう、コントロールしようとするのではなく、受け入れていくイメージです。自分の思ったことをすぐに言える練習を積んでいくことで自然体で生きれるようになると思います。

(画像提供:iStock.com/sdominick)


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デラさん
ただの29歳。うつ病の感覚&気持ちを言語化して発信するフリーランス。Twitterフォロワー5000。ココナラにて「うつ病の恋愛相談」の販売実績100件。レビュー★5。

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