メイクのビフォーアフターで18万いいね獲得! 私がブスメイクを卒業するまで

いろんなシーンのあるあるを描いた「あるあるイラスト」で人気のイラストレーター、すれみさん。「ブスから普通になる方法」と題したメイクのビフォーアフター画像がTwitterでバズり、このたび初の著書『さよならブスメイク 自己流メイク卒業マニュアル』を出版! 出版からわずか1ヶ月で重版も決定し、話題となっています。そんなすれみさんに、暗黒のブスメイク時代から試行錯誤をくりかえして今にいたるまでのヒストリーを赤裸々に語ってもらいました。


<聞き手・三橋温子>

自己流メイクで失敗を重ねた大学時代

聞き手

ネコ顔がキュートなすれみさん。本に登場するすっぴん写真とはまるで別人です…! 実はどこかいじっていたりとか…?

してません(笑)。100%メイクの力です。数々の自己流メイクの黒歴史を残しながらも、ようやくここまでたどり着きました。

すれみ
聞き手

最初にメイクに目覚めたのはいつ頃だったんですか?

大学生のときです。高校時代は校則が厳しくて、吹奏楽部だったんですけど土日も休みがないくらい忙しかったので、メイクをする機会はありませんでした。興味も全然なかったですね。大学に入って、「みんなやってるから私もやろうかな」くらいのノリでメイクを始めたんですけど…

すれみ
聞き手

けど…?

あれはやばかった(笑)。下地なしでファンデ直塗りして、オイリー肌だからファンデがドロドロになったり、眉毛はなにもしていないのにアイラインがっつり引いたり。知識がまったくないまま自己流でメイクしていたんですよね。アイシャドウとかチークとかコスメの種類が増えてからはますますカオスに…。しないほうがマシでした。

すれみ
聞き手

(笑)。どうやってその状況を抜け出したんですか?

自分の顔をとことん研究して、SNSや友達のメイクから真似できそうなところを学んで、少しずつよくなっていきました。Twitterにビフォーアフターを投稿したのが2018年11月なんですが、自分に合ったメイクを本格的にできるようになったのはその少し前くらいからですね。

すれみ

「ブスから普通になる方法」がTwitterでバズる

聞き手

あの、18万いいねがついた衝撃的なツイートですね。
(※いいね数は2018年12月時点のものです)

「これ載せたらおもしろいかな」くらいの軽い気持ちでした。バズるとは思っていたけど、想像以上に跳ねましたね。

すれみ
聞き手

どんな反響がありましたか?

「すごい!」「真似したい!」というコメントもあれば批判的な意見もありました。「外見で判断されたくないからメイクはしない」「どうして女はメイクしないといけないの」とか、メイク自体に否定的な意見も。その気持ちもわかるし、メイクをしなきゃいけないなんて全然思っていないですが、せっかく自分を少しでもよく見せられるツールがあるんだから、私はとことん活用したい。なんならカメラアプリで加工するまでが私のメイクです。

すれみ
聞き手

イマドキの若者っぽい考え方…(私は昭和生まれ)

あと、男性からのコメントも意外と多かったです。「女って怖い」というのもあれば、「男でも変われますか?」といった質問もありました。皮脂のテカリを防止する無色の下地などもあるので、メイクテクニックは男性にも応用できます。それに対して「僕でも使えるんだ!」というポジティブな声をもらったりもして、それは嬉しかったですね。

すれみ
聞き手

本を出版することになったのもこのツイートがきっかけですよね。それまでイラストレーターとしてTwitterやWebサイトなどでイラストを描いていらっしゃいましたが、本を出してみたい気持ちはありましたか?

ありました。でもまさかメイクの本を出せることになるとは! しかも、最初は挿絵を描くくらいのイメージだったんですが、全体的に漫画で構成することになって…。漫画を描くのは初めてだったので難しかったです。

すれみ
聞き手

えっ、初めて! そんな感じは全然しませんでした。わかりやすかったし、テンポよく読めましたよ。

よかった。私は文章を書くのも読むのも得意じゃないので、私のような人でも読みやすいように、できるだけイラストで説明するようにしました。あとはメイクに詳しくない人も手にとりやすいように、意識高い系にならず親しみやすい雰囲気を心がけました。

すれみ
聞き手

メイクアップアーティストのTOMOMIさんが監修をされていますが、プロのお話を聞いてみてどうでしたか?

私は自分に合ったメイクはわかるけど人のことはわからないので、顔のタイプごとに適したメイク方法をTOMOMIさんに監修していただいたんです。TOMOMIさんは、その人の本来の顔立ちをいかして輝かせるメイクが得意な方。ハイライトの入れ方とか、上唇を厚くする方法とか、筆の使い方とか、普段なんとなくやっていたことを理論立てて具体的に教えていただけたのでおもしろかったです。

すれみ

自分の顔を理解すればするほどポジティブになれる

聞き手

自分に似合わない「ブスメイク」を卒業して、自分の中で変化はありましたか?

それまでは義務感でメイクしていた部分があったんですが、自分に似合う色やアイテムやメイク方法を完全に把握してからは、顔ができあがっていく過程を純粋に楽しめるようになりました。コスメの買い方も、昔みたいに手探りではなく自分に合うものの中で冒険できるようになったので、無駄づかいもなくなりましたね。

すれみ
聞き手

なるほど、コスパもいいんですね。ちなみに今日のメイクにかけた時間は?

40分くらいですかね。近所にちょっと買いものに出るときとかは10分で済ませます。ファンデはしっかりするけど、頰のシェーディングは髪で隠せるから省く…みたいな。これも、自分に欠かせない最低限のメイクがわかっているからできることだと思います。

すれみ
聞き手

以前とくらべて自信もつきました?

そうですね。私、ブスだけど「自分の顔なんて見たくない!」ってタイプではなくて、むしろ自分のことはけっこう好きなんです(笑)。ただ、すっぴんだと相手に申し訳なくて顔をあんまり合わせられない。だからメイクをしているときのほうが何倍も元気だし、堂々としていると思います。

すれみ
聞き手

自分の顔にコンプレックスがあって自分のことを好きになれない人も多いですよね。

自分の顔を理解すればするほど、「メイクでどうにでもできる」と思えるようになるはず。どうしても自信が持てない人は、自分の顔をもっと細かく分析してみるのがおすすめです。「目が小さい」だけでは足りなくて、「一重」「黒目が小さい」くらいまで分析するのがコツ。そうするとメイクでカバーする術が的確にわかって、「メイクでどうにでもできるからいいや」とポジティブに考えられるようになると思います。

すれみ

人生も、メイクと同じで「どうにでもなる」

聞き手

イラストレーターとしての活動についても聞かせてください。絵を描くのはもともと好きだったんですか?

はい。外で遊ぶより家で絵を描いているような子どもでした。ただ、イラストレーターに特別憧れていたというわけではなく、大学生のときに「なにかおもしろいことをしたいな」と思い立ってTwitterで「あるあるイラスト」を描き始めたんです。当時は6秒動画のVineが流行っていましたが、私は絵が好きだったので。

すれみ
聞き手

バ、バイン…(必死に知識を総動員する昭和生まれ)

その頃のTwitterは、今でいうInstagramみたいにちょっとおしゃれ思考だったので、私のようなネタ系のイラストレーターはあまりいなかったんですよね。だんだんフォロワーが増えてきて、「こういうのも描いてください」というリクエストなんかもいただくようになりました。今はTwitterをメインに、Webサイトの連載や本の挿絵などのお仕事もさせていただいています。

すれみ
聞き手

今回の出版をきっかけに、メイク関連のお仕事も増えるのでは?

本職はイラストレーターなので、やるとすれば「イラストでメイクを教える」とかですかね。これまでどおり「あるあるイラスト」は継続しつつ、イラストレーターとしてブログやYouTube、テレビなどにもチャレンジしてみたいです。

すれみ
聞き手

プライベートのすれみさんはどんな感じなんですか? 趣味とか、休日の過ごし方とか。

基本、引きこもりです(笑)。ラーメンが大好きで、普段は週1〜2回、多いときで週4回くらい食べにいくんですが、外出はそれくらい。あと私、アイドルオタクなんです。努力している人が好きなので、歌やダンスのスキルが高かったり、スキャンダルを出さなかったり、プロ意識の高いアイドルが好きですね。かわいくてスリムな子の頬の影を研究してメイクに取り入れたりもします(笑)

すれみ
聞き手

マニアック…(笑)。初の著書で2万2千部突破しているすれみさんなんですから、これからこんな人生を歩みたいとか、こんな人間になりたいとか、でっかい野望をお聞きしたいです。

それがなにもないんですよ。もともと、大学を卒業して就職して26歳で結婚して…みたいな人生を思い描いていたんですが、大学は中退したし、なにも思いどおりになっていません(笑)。

でも、今は生きているだけで楽しい。好きなイラストで食べていけているし、本も出版できたし。以前はよく「イラストレーター? それで生きていけるの?」と言われていましたが、本を出してからはまわりの反応がガラッと変わりました。本が自分の名刺がわりというか、「すれみ」という存在のひとつの証明になってくれた気がしています。

人生も、メイクと同じで「どうにでもなる」。好きなことをして好きなように生きるのが私らしい人生だと思っています。

すれみ
<語り手=すれみ(@_Smitter2)/取材・文=三橋温子/撮影=大川美帆>
すれみ
イラストレーター。
主に日常のあるあるを描いている。
ある日、加工アプリではないカメラで撮った自分のブスさに衝撃を受け、自分の顔に合うメイクを研究するようになる。
Twitterに自身のメイクのプロセスとビフォーアフター写真を、「ブスから普通になる方法」として投稿したところ、「これまで見たどのメイク指南書よりもわかりやすい! 」と共感をよび、18万以上いいねされて話題に。
Twitter:@_Smitter2


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