祖父の法事の前日、弟が「身を清めて行く」ということで、
花粉症の季節なのに鼻毛ワックスを使っていた。
弟は初めて鼻毛脱毛ワックスを使ったとき、
ビビって抜けないわ、
部屋中に異臭をまき散らすわ、
電子レンジの受け皿を変色させるわで大変だったのに
2度目の今回は痛みに慣れて失敗もせず、つるッッつるに脱毛していた。
多分どんな人間もたいていのことは1度目より2度目、
2度目より3度目のほうがうまく、気持ちもラクになっていく。
たしかにうちの父は、ノー勉で仕事関係の資格試験を受けては落ちをくり返し、
落ちることに慣れてもはや何も感じてなさそうで、気持ちがラクそう。
一度見た必殺技は見切られるのをよく見るし、
全身脱毛の痛みは回数を重ねて毛が薄るなると
楽になってくる気がする。
回数を重ねるほどつらくなるのは、
ワクチン接種と““““会話””””くらい。
そう、『会話』は出会ってから2度目のほうが難しいんです!!!
こんな人もいるはずです。
◉初対面の会話で「お仕事は?」「お住まいは?」など『情報』について話しがち
◉2度目の会話では、前回話題を出し尽くしたので、もう話すことがない
◉プライバシーに踏み込んでいいのか、いつも迷って結局やめてしまう
◉仲良くなりたいけど、急に向こうから距離を縮められると戸惑ってしまう
◉相手がおしゃべりな人なら2度目の会話も困らないけど……
◉興味が持てない相手には、そもそも2度も会いたくない
◉きっかけがないと話しかけられない
◉知ってる人と偶然会うと気まずい
◉なかなか深い会話ができない
当てはまらないという人も、
会話がうまくいかない原因は2度目にある場合が多いらしいです。
そんな悩みをすべて解決してくれるのがこちら、
『
2度目の会話が続きません』という本です。
自分で自分のことを褒めるのがめちゃめちゃ苦手ですが、
おもしろい本をつくれたと思います!
高校生の頃に好きだったバンドがギターソロの前に、
「マイ ファンタスティックギター!」と言ってから弾き始めるのを
笑っていましたが、今ならその気持ちがわかる。
僕自身2度目の会話が苦手でしたが、
この本を読んでから上達した(はず)。
そしてこの前会話の上達を実感したとき、
ふと「鼻毛ワックスと同じだ」と思った、そんな話でした。
編集部 鶴田宏樹